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緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」聴き比べ(経過報告)

2022-01-22 01:11:10 | オーケストラ

チャイコフスキー作曲、交響曲第6番「悲愴」の聴き比べを再開してから約1か月半。

その間、約80枚のCDとレコードを聴いた。

自分にとっての「名盤」を未だ特定するには至っていないが、かなり絞り込まれてきている。

この曲は、私にとっては人生を変えたと言っても過言ではないほど、大きな影響を与えてくれた特別な曲だ。

あの20代の最も苦しく、危険だった頃に、天が差し伸べてくれた救いの音楽であった。

30年以上経ってからあらためて聴き比べしてみると、指揮者により驚くほど解釈が異なることが分かる。

この曲から作曲者であるチャイコフスキーの本当の感情を読み取って表現することは至難の業だ。

とくに第4楽章では、チャイコフスキーが恐らく人生の大半に渡って苦悩したであろう、深刻な心の叫びが聞こえてくる。

生き地獄のようなどうすることもできない、心の苦しみ、それは心の深いところまで抑圧され、開放されずにため込まれたさまざまな強いマイナス感情が引き起こしているものであったに違いない。

チャイコフスキーはこの苦しみから抜け出せなかったから、この曲を書けたのである。

感情を開放し、苦しみを乗り越えたとしたら、恐らくこのような生々しい曲を書くことは出来なかったであろう。

私も当時の抑圧されていたざまざまなマイナス感情が殆ど開放された現在、この曲を聴いて感じる度合いは30数年前とだいぶ異なっている。

当時はものすごく感情が放出された。

 

同じように人生に大きな影響を与えた曲として、「木琴」という合唱曲があった。

今までの人生で最も幸福だった中学3年生のときに合唱大会で歌った曲だ。

この曲がその後の人生でふと頭に流れてくることが何度かあった。

しかしこの曲の曲名を忘れてしまっていたので、聴きたいと思っても探し出すことは出来なかった。

30年経過した40代半ばの頃、偶然、Youtubeでこの曲に再会した。

この時の衝撃と感動は今でも忘れることはできない。

それから約2か月間の間、毎日、この曲を何度も再生し、感情が開放される日々が続いた。

 

今日現在まで聴いた「悲愴」リストを下に貼っておく。

黄色表示が心に残った演奏だが、まだまだ聴き込みをしないと判定できない。

今後入れ替わることもありうる。

作曲者がこの曲に求めているのは、上手く綺麗に演奏することではないだろう。

チャイコフスキーが歩んだ生き様、人生の縮図を頭に描いて「意図的に」ではなく、自分のものとして表現できるものが大きな感動を残してくれるのではないかと思う。

指揮者 楽団 レーベル 録音年 録音形態 録音場所
ユーディ・メニューイン ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団 mcps 記載無し スタジオ 記載無し
ヴァレリー・ゲルギエフ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 PHILIPS 2004.09 ライブ  
エーリヒ・クライバー パリ音楽院管弦楽団 LONDON 1953.11    
ヘルベルト・フォン・カラヤン ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 グラモフォン 1984.01 スタジオ ウィーン
小澤征爾 パリ管弦楽団 PHILIPS 記載無し スタジオ 記載無し
シャルル・ミュンシュ ボストン交響楽団 RCA 1962.03   ボストン
アルトゥーロ・トスカニーニ NBC交響楽団 RCA 1953.01   ニューヨーク
ロヴロ・フォン・マタチッチ チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 コロンビア 1968.02   プラハ
ヴァレリー・ゲルギエフ サンクトペテルブルク・キーロフ歌劇管弦楽団 PHILIPS 1997.07   フィンランド
ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 グラモフォン 1976.05   ベルリン
エフゲニー・ムラヴィンスキー レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団 グラモフォン 1960.09   ウィーン
グィード・カンテッリ フィルハーモニア管弦楽団 EMI 1952.11   ロンドン
ヨーゼフ・ウィレム・メンゲルベルク アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 LYS 1937    
カルロ・マリア・ジュリーニ ロスアンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団 グラモフォン 記載無し   記載無し
レナード・バーンスタイン ニューヨーク・フィルハーモニック グラモフォン 1986.08 スタジオ ニューヨーク
朝比奈 隆 大阪フィルハーモニー交響楽団 CANYON 1990.12   大阪
クルト・ザンデルリンク ベルリン交響楽団 DENON 記載無し   記載無し
エフゲニー・ムラヴィンスキー レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団 メロディア 1949.04   レニングラード
クラウディオ・アバド シカゴ交響楽団 CBSSONY 1986.10 スタジオ シカゴ
クラウディオ・アバド ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 グラモフォン 1973   ハンブルグ
イーゴリ・マルケヴィッチ ロンドン交響楽団 PHILIPS 記載無し   記載無し
エフゲニー・スヴェトラーノフ ソ連国立交響楽団 メロディア 1967   記載無し
小澤征爾 ボストン交響楽団 エラート 1986   ボストン
アントン・グター リビュリアーナ・ラジオ・シンフォニー・オーケストラ DDD 記載無し   記載無し
エフゲニー・ムラヴィンスキー レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団 ビクター 1982.10 ライブ レニングラード
エフゲニー・ムラヴィンスキー レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団 メロディア 1950.2 ライブ 記載無し
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ジョイサウンド 1938    
ジャン・マルティノン ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ロンドン 1958.04   ウィーン
ヘルマン・アーベートロート ライプツィヒ放送交響楽団 Deutschc schllpatten 1952.01 スタジオ ライプツィヒ
ヘルベルト・フォン・カラヤン ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ダイソー 1948   記載無し
ユージン・オーマンディ フィラデルフィア管弦楽団 RCA 1968.05    
リッカルド・ムーティ フィラデルフィア管弦楽団 ANF 1982.09 ライヴ ロンドン
円光寺 雅彦 仙台フィルハーモニー管弦楽団 DIGITAL 1989.5   東京
ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 グラモフォン 1964.02   ベルリン
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 グラモフォン 1951.04 ライヴ カイロ
ピエール・デルヴォー アムステルダム・フィルハーモニック協会オーケストラ Audio Fodelity 1959 ライブ  
ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 EMI 1971.09 スタジオ  
セルゲイ・クーセヴィツキー ボストン交響楽団 RCA 1930    
フェレンツ・フリッチャイ ベルリン放送交響楽団 グラモフォン 1959 スタジオ  
セルジュ・チェリビダッケ ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団 EMI 1992.11   ミュンヘン
エフゲニー・ムラヴィンスキー レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団 ALTUS 1975.6 ライヴ 東京
サー・ゲオルグ・ショルティ シカゴ交響楽団 LONDON 197505   シカゴ
ロリン・マゼール クリーヴランド管弦楽団 CBSSONY 1981.10 スタジオ クリーヴランド
ベルナルト・ハイティンク ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 PHILIPS 1978.10   アムステルダム
アンタル・ドラティ ロンドン交響楽団 Mercury 1960.06 スタジオ ロンドン
マリス・ヤンソンス バイエルン放送交響楽団 SONY 2004.06 ライヴ  
ドミトリー・キタエンコ ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 OEHMS 2010.01 スタジオ  
ヘルベルト・フォン・カラヤン NHK交響楽団 グラモフォン 1954 ライヴ 東京
エリアフ・インバル フランクフルト放送交響楽団 DENON 1991.02   フランクフルト
ウラジーミル・フェドセーエフ モスクワ放送交響楽団 JVC 1981.06 スタジオ モスクワ
クルト・マズア ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 シルヴァーレーベル 1986 スタジオ  
オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団 EMI      
ウラジーミル・フェドセーエフ モスクワ放送交響楽団 ビクター 1991.03 スタジオ モスクワ
小澤征爾 サイトウ・キネン・オーケストラ PHILIPS      
小林研一郎 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 EXTON 2000.10   プラハ
ウラディーミル・フェドセーエフ モスクワ放送交響楽団 ARTHAUS 1991   フランクフルト
カール・ベーム ロンドン交響楽団 グラモフォン 1978.12   ロンドン
サー・ジョン・バルビローリ ハレ管弦楽団 ROYAL CLASSICS 1958.08 ステレオ マンチェスター
キリル・ペトレンコ ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 King 2017.03 ステレオ ベルリン
ディミトリ・ミトロプーロス ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団 コロンビア 1961.09 ステレア 記載無し
イーゴリ・マルケヴィッチ ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 グラモフォン 1953.12 ステレオ ベルリン
フェレンツ・フリッチャイ バイエルン放送交響楽団 ORFEO 1960.11 ライヴ ミュンヘン
ギュンター・ヴァント 北ドイツ放送交響楽団 RCA 1991.12 ライヴ ハンブルク
ヴァレリー・ゲルギエフ マリインスキー劇場管弦楽団 MARINSKY 2010.01 ライヴ サル・プレイエル
キリル・コンドラシン モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団 Altus 1967.04 ライヴ 東京
ヤシャ・ホーレンシュタイン ロンドン交響楽団 SERAFHILM 記載なし ステレオ 記載無し
ラドミル・エリシュカ 札幌交響楽団 PASTIER 2014.04 ライヴ 札幌
ラファエル・クーベリック ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 EMI 1960.11 スタジオ ウィーン
セミヨン・ビシュコフ ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 PHILIPS 1987.01 スタジオ アムステルダム
イーゴリ・マルケヴィッチ NHK交響楽団 NHKCD 1983.01 ライブ 東京
ジュゼッペ・シノーポリ フィルハーモニア管弦楽団 グラモフォン 1989.08 スタジオ ロンドン
ヴァーツラフ・ターリッヒ チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 PARLIAMENT 1954 スタジオ 記載無し
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー モスクワ放送交響楽団 メロディア 1972 スタジオ モスクワ
ギュンター・ヴァント BBC交響楽団 “O””O””O”CLASSICS 1987.04 ライヴ  
ギュンター・ヴァント BBC交響楽団 “O””O””O”CLASSICS 1988 ライヴ ロンドン
ロヴロ・フォン・マタチッチ NHK交響楽団 Youtrbe 1967.01 ライブ 東京
カルロス・パイタ ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団 amazon prime 1980 スタジオ ロンドン
ピエール・モントゥー ボストン交響楽団 Youtrbe 1955 スタジオ ロンドン
パウル・ファン・ケンペン アムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団 PHILIPS 1951.05 スタジオ 記載無し
ウラディミール・ゴルシュマン ウィーン国立歌劇場管弦楽団 Youtrbe 1959 スタジオ ウィーン
ズービン・メータ ロサンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団 London 1977.08 スタジオ アメリカ
ヘンリー・リバイス ロイヤル・フィルハーモニー・オーケストラ EYEBIC.INC      
ギュンター・シュテーン ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団        
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