緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

40歳以上の技巧練習の必要性について

2012-06-17 21:14:59 | ギター
こんにちは。
私は週末の2日間、趣味のギター演奏を楽しんでいますが、曲に入る前に音階やスラー、アルペジオなどの基礎技巧練習を必ずやり、指慣らしをしています。
ギターにおいてテクニック面は40歳を超えると次第に衰えていくと言われていますが、うまく方法を考えればテクニックは維持できるのではないかと思います。
先日、セレドニオ・ロメロが高齢にもかかわらず驚くべきテクニックを持っていることを話しましたが、高齢でもテクニックを維持できる練習法があるのではないかと思います。
私の場合、30歳代後半にテクニックの衰えを感じたことがありました。
それは下の写真の半音階練習をしていた時なのですが、とくに6弦下降音階で指がもつれるようになったのです。




(阿部保夫著「カルカッシ・ギター教則本 65ページ参照)

その時なぜ指がもつれるようになったのか、結構真剣に考えました。
そして得た結論は指、手、腕に余計な力が入っているということでした。
若いときは力がありますから、簡単に押えられる運指でも無意識に力が入ってしまうんですね。それ以外に左手に力が入る原因としては、

①力を入れないと押さえられないと思い込んでいる。
②間違ってはいけないと言うプレッシャーをかけている。
③技巧練習は指を鍛えるものだから力を入れるものだと思っている。
④譜面を見ながら弾いている。

左手に力が入ってしまう原因で最も多いのが①と②だと思います。これらは多くの場合意識しておらず、無意識に行っています。肉体的な原因よりも心理的な要因が圧倒的に多いです。
私の場合、半音階で指がもつれる原因がまずこれだと気付きました。指や手に余分な力が入ると、動きを妨げることは間違いないのです。
そこで半音階のスピードを思い切って速度を今までの何倍も遅くし、力を抜いて行う方法に切り替えました。
この切り替えで得たものは、力を全くというほど入れなくても弦は押さえされるということです。今までは親指と親指以外の各指とを挟むという感覚だったのが、親指は単なる支えであり、親指以外の指は弦に置く、それは腕の重力を利用して置く(降ろす)という感覚かな。
この感覚が身に付いてくると、半音階を親指の支えなしでも出来るようになります。
この感覚が身に付いてくると、指の動きが最小限になります。指が弦から離れる距離も短くなります。そのことで、一層指の速度が増していきます。
今私はメトロノームで76と84の2種類の速度でこの練習をやっていますが、10年くらいは続けているでしょうか。この練習が自分にとって最も重要だと認識しています。
現在は84よりやや速くできますが、あくまでも上記の2種類の速度を基本にしています。
この力を抜くという作業は常に意識してやらないと出来ないです。初めのころは無意識のうちに昔の力の入れるやり方にすぐ戻ってしまいます。
でも、①力を入れなくても速く正確に押えられるという意識を持つこと、②指の動きを最小限にとどめること、③親指は単なる支え、親指以外の指は腕の重力を使って弦に置く(降ろす)感覚で全指の力を抜く、の3点を意識して練習を続けていくと効果的だと思います。
40歳を超えても、50歳を超えてもこの練習を欠かさず続けることにより、セレドニオ・ロメロまでいかなくてもそれなりのテクニックは維持できるのではないかと希望を持っています。
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