今朝、メールボックスを開いたら、ドイツ在住のピアニストである太田キシュ道子さんからメールが届いていることに気付いた。
今年の一時帰国後のピアノリサイタルの案内をお知らせ下さったのであった。
実は1,2週間前に今年の太田さんのコンサートが無いか探していたのである。
インターネットでは情報を見つけることができなかったので、今年もコロナ禍で帰国できないのだな、と思っていたところ、全く予想外にもご本人から連絡があったのである。これは嬉しかった。
思えば太田さんをピアノを始めて聴いたのが2017年の6月。
偶然前日に見かけたネットのコンサート情報で、場所は遠いけど聴きに行こう、と思い立ち千葉の検見川、美浜ホールで聴いたのがきっかけで、それから毎年聴きにいくようになった。
2019年にはトークコンートで初めて太田さんと直接話をする機会があり、その時にメールアドレスを教えていたのだと思う。
よかったらメール下さい、今度ギターを聴かせて下さいと言って下さったのを今でも憶えている。
その年のもう一つのコンサートでは、シューベルトのピアノソナタ第21番を演奏するので、是非聴きに行きたかったのであるが、別の用事があり実現できなかったのが悔やまれる。
美浜ホールで太田さんのピアノの音を最初に、間近で聴いたときの感動は今でも忘れられない。
生のピアノの音がこんなにも美しいものだとは、今まで正直感じたことが無かったからである。
CD等でもピアノの音はいくらでも聴けるが、それは生の音を再現したものではない。
録音の過程で、オリジナルの音源の多くの要素が失われてしまう。
それだけでない。昨今は電気処理を施して全く別の音に変換するようなことを当たり前にやるようになったが、こんなのは論外である。
生の音に勝るもの無し、それを教えてくれたのが太田さんだった。
太田さんの音の魅力は、繊細さと力強さ・重厚さを合わせ持っていること。
若い頃に単身ドイツに行き、ロマン派音楽の本場ドイツで研鑽を積んできた実力者だ。
日本で活動しているピアニストとはかなり音作りや解釈、表現等が異なることに気が付かれるであろう。
今回のコンサートは2020年の横浜でのコンサートを聴いて以来となるが、5月28日(土)14:30と6月4日(土)19:00の2日間に渡って開催される。
今回は「幻想曲」と「前奏曲」をテーマにしたものだ。
どんな演奏を聴かせてくれるのか、楽しみだ。
下記にプログラムのリンクを貼っておく。
①5月28日(土)14:30開演 尾上邸音楽室
②6月4日(土)19:00開演 千葉市美浜文化ホール