(前回からの続き)
2022年9月25日(日)
5:30起床。けたたましい目覚まし時計の音で目が覚める。6.5Hは寝ただろうか。もう少し寝ていたいところだが、身支度をしてチェックアウトした。

三次駅に向かう。外は昨日より肌寒い。天気はくもり。人通りは無い。
駅に着くと広島行の総オレンジ色、4両編成ディーゼルカーが止まっていた。

ディーゼルカー独特のエンジン音と燃料のにおい、古い昭和時代の車両。今回の旅行でこの列車と同じ車両に乗れていない。この列車は6:40に発車した。発車間際に何人かの乗客が駆け込んできた。
6:55発の備後落合行の列車が入線してきた。ディーゼルのワンマンカー1両編成。ホームには私一人しかいない。右側のボックス席に座る。



6:55定刻発車。昨日もそうだったのだが、運転席の中から中学生のような甲高い女性のアナウンスの声が聞こえてきた。何か指令するような内容のアナウンスだ。これは初めて聞く。
神杉で列車行き違いで待ち合わせ。反対車線に三次行の同じ車両のディーゼルカーが入ってきた。
雨が降って来たようだ。社内は寒い。ジャンパーを着てきて良かった。
古い瓦ぶきの民家と田んぼが点在する風景。


山陰地方の奥の地域独特のものだ。1年前に山陰、山陽間の因美線の車窓から見えた民家の造りとは微妙に違う。今回見た民家は白壁に間隔を開けて茶色の縦と横の線(木材か?)が引かれている。
蔵の側面上部には丸い紋章のようなものが描かれている。去年、因美線から見た蔵の紋章は丸で囲んだ「寿」の文字だったはずだ。
七塚で鉄道ファンが外でこの列車に向かってカメラを構えていた。こういう古民家はもちろん畳の部屋だろう。中はどのようになっているのか。見てみたいものだ。
備後庄原駅で、「がんばろう芸備線」という白い垂れ幕がかかっていたが、廃線の危機にあるのだろうか。コロナによる収入減でJR各社はローカル線廃止の動きを加速させている。大糸線、因美線、芸備線、木次線や、函館本線の倶知安・長万部間などが廃止になるかもしれない。
ここから列車は登りとなるようだ。スピードがかなり遅い。右手に渓流が蛇行して流れ、その川を縫うようにして走っていく。ゆっくりした速度は自転車と同じくらいか。
高駅だろうか。「やっぱり、芸備線はええのよお!」という垂れ幕が見えた。また若い男性がホームの外からカメラでこちらを写していた。
しかしこの古民家の部屋数はいくつくらいなのだろか。掃除するだけも大変だ。2世帯住んでいるのだろうか。
平子からまた速度が遅くなる。渓流から随分上がった高さを走るようになった。「キヤマ」と書かれたレンガ造りの長い煙突が見えた。風呂屋か。こんな田舎で?。
備後西城は比較的大きな駅で周りの住宅も多い。ホームに古い使い古しの小汚い椅子が三脚並んでいたのがほほえましい。
ここからは平地だ。速度も速くなった。また睡魔に襲われてきた。眠ると体が冷えてくる。ここから両側が山(?)となり、民家は途絶える。スピードも遅くなる。木の枝が窓を擦る。車内が冷えてきた。居眠りをするとなおさら体温が下がる。そうこうしているうちに、次が終点の備後落合というアナウンスが聞こえてきた。
8:16、備後落合到着。




駅の改札を出ると、元芸備線の機関士だったというボランティアの方が話しかけてきた。駅舎の壁に掲示しているパネル写真などを解説してくれた。別の小屋のような所で、1970年当時の備後落合駅のジオラマを見せてくれたが、当時のこの駅の規模の大きさが、現在と比べ物にならないほど大きかったことが分かる。


しかしこの芸備線も一部を残して廃止対象にあげられているのだと言う。時代の流れの大きさを感じる。
これから乗る木次(きすき)線は標高が一番高い所で720mと勾配差の大きな路線で、途中でスイッチバックがあるとのこと。
(次回に続く)
2022年9月25日(日)
5:30起床。けたたましい目覚まし時計の音で目が覚める。6.5Hは寝ただろうか。もう少し寝ていたいところだが、身支度をしてチェックアウトした。

三次駅に向かう。外は昨日より肌寒い。天気はくもり。人通りは無い。
駅に着くと広島行の総オレンジ色、4両編成ディーゼルカーが止まっていた。

ディーゼルカー独特のエンジン音と燃料のにおい、古い昭和時代の車両。今回の旅行でこの列車と同じ車両に乗れていない。この列車は6:40に発車した。発車間際に何人かの乗客が駆け込んできた。
6:55発の備後落合行の列車が入線してきた。ディーゼルのワンマンカー1両編成。ホームには私一人しかいない。右側のボックス席に座る。



6:55定刻発車。昨日もそうだったのだが、運転席の中から中学生のような甲高い女性のアナウンスの声が聞こえてきた。何か指令するような内容のアナウンスだ。これは初めて聞く。
神杉で列車行き違いで待ち合わせ。反対車線に三次行の同じ車両のディーゼルカーが入ってきた。
雨が降って来たようだ。社内は寒い。ジャンパーを着てきて良かった。
古い瓦ぶきの民家と田んぼが点在する風景。


山陰地方の奥の地域独特のものだ。1年前に山陰、山陽間の因美線の車窓から見えた民家の造りとは微妙に違う。今回見た民家は白壁に間隔を開けて茶色の縦と横の線(木材か?)が引かれている。
蔵の側面上部には丸い紋章のようなものが描かれている。去年、因美線から見た蔵の紋章は丸で囲んだ「寿」の文字だったはずだ。
七塚で鉄道ファンが外でこの列車に向かってカメラを構えていた。こういう古民家はもちろん畳の部屋だろう。中はどのようになっているのか。見てみたいものだ。
備後庄原駅で、「がんばろう芸備線」という白い垂れ幕がかかっていたが、廃線の危機にあるのだろうか。コロナによる収入減でJR各社はローカル線廃止の動きを加速させている。大糸線、因美線、芸備線、木次線や、函館本線の倶知安・長万部間などが廃止になるかもしれない。
ここから列車は登りとなるようだ。スピードがかなり遅い。右手に渓流が蛇行して流れ、その川を縫うようにして走っていく。ゆっくりした速度は自転車と同じくらいか。
高駅だろうか。「やっぱり、芸備線はええのよお!」という垂れ幕が見えた。また若い男性がホームの外からカメラでこちらを写していた。
しかしこの古民家の部屋数はいくつくらいなのだろか。掃除するだけも大変だ。2世帯住んでいるのだろうか。
平子からまた速度が遅くなる。渓流から随分上がった高さを走るようになった。「キヤマ」と書かれたレンガ造りの長い煙突が見えた。風呂屋か。こんな田舎で?。
備後西城は比較的大きな駅で周りの住宅も多い。ホームに古い使い古しの小汚い椅子が三脚並んでいたのがほほえましい。
ここからは平地だ。速度も速くなった。また睡魔に襲われてきた。眠ると体が冷えてくる。ここから両側が山(?)となり、民家は途絶える。スピードも遅くなる。木の枝が窓を擦る。車内が冷えてきた。居眠りをするとなおさら体温が下がる。そうこうしているうちに、次が終点の備後落合というアナウンスが聞こえてきた。
8:16、備後落合到着。




駅の改札を出ると、元芸備線の機関士だったというボランティアの方が話しかけてきた。駅舎の壁に掲示しているパネル写真などを解説してくれた。別の小屋のような所で、1970年当時の備後落合駅のジオラマを見せてくれたが、当時のこの駅の規模の大きさが、現在と比べ物にならないほど大きかったことが分かる。


しかしこの芸備線も一部を残して廃止対象にあげられているのだと言う。時代の流れの大きさを感じる。
これから乗る木次(きすき)線は標高が一番高い所で720mと勾配差の大きな路線で、途中でスイッチバックがあるとのこと。
(次回に続く)