世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

地震、雷、…そして珍走。

2011年04月11日 23時26分11秒 | Weblog
昼休み、他部署の女子数人は会社に隣接する公園でバレーボールに興じている。窓から眺めているとひたすらとても楽しそうに見える。たかだか2歳ぐらいしか違わないのに、つい「若いなあ」と思ってしまう。

夕方、雷がやってきた。春雷とはこれまた風情な…と思っていたら、みるみる内に空が真っ暗に。1時間後、薄日が射して「虹が出るかな」とワクテカしていたところ、課長たちの携帯電話が一斉に不気味な音を発した。
「プォプォプォッ!プォプォプォッ!」
緊急地震速報メールの着信音だ。
あの恐怖心を煽る音が苦手だ。そわそわする。でもこれがパッヘルベルの「カノン」やサン・サーンスの「白鳥」だったら、緊急性は感じられないわけで。まあ妥当な音なんだろう。
音的に、日航機墜落事故の「上昇せよ」の音に似ている気がする。


私は店舗のメンバー表を部内の人に配布をしようと席を立ったところだった。
両方の足の裏に何とも言えないムズムズ感が走り、やがてそれは大きくなって、体全体に強い揺れとして走った。

役員応接室で打ち合わせ中の部長が飛び出してきて部下たちに指示を出した。
その間、真っ先に非常口に走っていった他部署の某部長の後ろ姿が忘れられない。
先月の大地震のときも自分だけ脱兎の如く逃げ、一人だけ隣の公園にいたという伝説を作った人である。また、帰宅時に、帰宅難民の部下たちが「私、歩いて帰るしかないかな」などと相談しあっている間、「俺は先に帰るよ」と車で帰った人でもある。
それはそれでかまわない。でも今回の地震で、彼を見る目が変わったと囁く社員はかなり多いのも事実だ。

私はネットで震源地を確認したり窓を開けたりしていた。
あの地震から1ヶ月。またあの日の悪夢を思い出してしまった。
会社で迎えた大きな揺れ。
前回は外出先の有楽町で一人で耐えたが、今日は同僚たちが近くにいたので心強かった。

今回の揺れも大きかったのだが、電車は通常通りに動いていて帰宅難民になることはなかった。


喫茶店で一服。
本とコーヒーと煙草の至福タイム。
ほっとできるひとときだ。こんな日常に感謝する癖ができた。前だったら当たり前のことだったのに。


地震、雷、火事、おやじ…半分を今日一日で体験した。
もういいかげんにして欲しい。


霹靂しているところに、他部署の姐さんからメールが来た。

男性ばかり出世するこの世のしくみに向けて、一言。
「たまたま、玉がついているだけじゃん!」
普段、かなり乙女な彼女が怒りに任せて暴走。
珍しい。
これぞまさしく珍走。

「二人でレディースを結成しましょう~。公園でバレーボールをするのと同じノリで」
と、私がチーム名を考案。

その名も、
「玉走団(ぎょくそうだん)」
…生々しいかも。

チーム紹介の文言も私が考えた。
「狂い咲く玉に、今、一喝!
 闇夜に輝く女魂!
 紅薔薇一輪、ここにあり!
 今宵も華麗に散ります!
 喧嘩上等!夜露死苦ぅ~」

真面目に考えてしまった。しかも30分もかけて。

明日も仕事だ。
頑張ろう!

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