世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

海とあなたの物語

2005年05月29日 23時44分19秒 | Weblog
江國香織の「東京タワー」を読み終えた。
若い男の子二人が其々二人の人妻と付き合う話。
三年前、会社の先輩に借りてこの作品を読んだときは別に感動を覚えなかったのであるが、
今回再び読んでみると、私が人妻の歳に多少近付いたからであろうか、なかなか面白かった。
今年の初め映画版を観たが、人妻役の黒木瞳のしっとりとした雰囲気に魅了されてしまった。
不倫が旦那にバレて駆け出す黒木瞳扮する詩史。
泣きながら見つめた先に東京タワーが眩く佇む…。

そうだ東京タワーへ行こう、と思い立ったのは夕方。

日も暮れ掛けた頃、到着。
下から見上げると本当に高い。
モスラが繭を作りたくなる気持がよくわかった。
高さ250メートルからの眺めはロマンチック。
ただ、大展望台から上の特別展望台に上がるときのエレベーターで、
途中「ガタン!!」となるのが本当に嫌。
心臓に悪い。
たしか小学生のときに来た際もそう思ったことを思い出した。
なんとかならないかしら、日本電波塔株式会社さん。

自分が東京に来たことに疑問を持つと、
必ず都内の眺望の良い場所に立ち、
この街と会話する。
黒いビロウドの上に宝石を散りばめたような夜景はいつも私を優しく包み、
そしてある時は私に反省を促す。
この街に住み、この街と共存するための強さを街が教えてくれる。

大展望台の喫茶コーナーにて一服。
正面にはヒルズ。
堀江さんの住んでいる場所。
毎日こんな眺めのもとで暮らせたらどんなに気持いいだろう。
そりゃ~会社の一つでも乗っとりたくもなるよなぁ。


そうそう、高いところに登って街を見下ろす際、
必ず心に流れる曲がある。
未来玲可の「海とあなたの物語」である。



「海とあなたの物語」

うそついて 雨のなか
意地はって ふるえていた
見通しわるい くらやみ
ゆっくりと もがいていた

ひとりでいれない 慣れてるはず
じゃれあってた 私たち
体中が おとなへと
さみしく踊って 変化してゆく

空から見た街は
イライラ人捜しもつかれる
そしてわたしは
これから幸せ見つけなきゃ

Come with me
いつか
Come with me tonight

Come with me
Come with me
Come with me
いつかいっしょに泳ごう


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