どうやら鰻を食べると眠くなる体質らしい。
丑の日だった昨日も鰻を食べた。
急に睡魔が襲ってきてバタン9。
こういう時、独り身で良かったと思う。
脂臭い寝息、剥げかけの化粧、食べっぱなしの容器、つけっ放しの蛍光灯とテレビ…起きたら今朝6時45分。
急いでシャワーを浴びて出勤。
例え、大好きな小室哲哉氏に「亮子ちゃん、僕と同棲しない?」と言われても、私は断るだろう。
好きな殿方に、こんな姿を見られるぐらいなら…。
それぐらいこの「だらしなさっぷり」を辞める自信がない。
初めて私が他人に「だらしない」という言及対象となった日の事を思い出した。
幼稚園の「すみれ組」だった頃だ。
爪検査で担任のツネカワ先生に「だらしない。切ってきなさい。」と言われた。
ツネカワ先生は私の両手の甲に、マジックで大きなバツ印を付けた。
×、×…。
当時、私の爪の管理をしてくれていたのは母親だった。
弟を妊娠して身重だった母親は、きっと私の爪のことまで構っていられなかったのだろう。
私の爪は「だらしない」レベルまで伸びていたらしい。
幼い私は母親まで「だらしない」と言われたようで大変悲しかった。
帰るとき、子供たちは園内のテラスで迎えに来る母親を待つ。
他の組の園児や先生もテラスに混在していた。
そのとき、「手にバツ印を書かれた人!手にバツ印を書かれるなんて恥ずかしい事なんだから、ポケットに手を隠しなさい。」というツネカワ先生の言葉がテラスに響いた。
私は言われるようにした。
ただただ母親の迎えを待って、園の門を凝視していた。
やがて他の母親たちに混じり、藤色のワンピースを着た母親の姿を発見した。
私は母親目掛けて駆けていった。
悔しさと恥ずかしさ、悲しさが混合し、涙になった。
驚いた母親のワンピース越しの太腿の温かさが、頬に伝わった。
あの事が切欠になったのだろうか。
今の私の爪は布団干しもできないぐらいの長さを保たれ、常にマニキュアを欠かさない爪になった。
ネイルサロンに行くと「これ、スプラクチャーじゃないんですか?」と言われる。
基本的には青みがかったパールピンク。冬はボルドーっぽい色。
結婚式の二次会に呼ばれたときはピンクと白のマーブリングにしたりする。
…爪の手入れをする度にツネカワ先生を思い出す。
こんなご自慢の爪だが、世間にはツネカワ先生みたく「だらしない」って見る人もいるんだろうなぁ。
自分で自分を「だらしない」って言うのと、他人から言われるのとではどうしてこうも感情が逆のベクトルに作用するんだろう。
不思議。
「だらしない」って言われても、切らないけど、爪。
…っていうか、「だらしない」の反意語って何なんだろう?
「だらしある」なのかな。
丑の日だった昨日も鰻を食べた。
急に睡魔が襲ってきてバタン9。
こういう時、独り身で良かったと思う。
脂臭い寝息、剥げかけの化粧、食べっぱなしの容器、つけっ放しの蛍光灯とテレビ…起きたら今朝6時45分。
急いでシャワーを浴びて出勤。
例え、大好きな小室哲哉氏に「亮子ちゃん、僕と同棲しない?」と言われても、私は断るだろう。
好きな殿方に、こんな姿を見られるぐらいなら…。
それぐらいこの「だらしなさっぷり」を辞める自信がない。
初めて私が他人に「だらしない」という言及対象となった日の事を思い出した。
幼稚園の「すみれ組」だった頃だ。
爪検査で担任のツネカワ先生に「だらしない。切ってきなさい。」と言われた。
ツネカワ先生は私の両手の甲に、マジックで大きなバツ印を付けた。
×、×…。
当時、私の爪の管理をしてくれていたのは母親だった。
弟を妊娠して身重だった母親は、きっと私の爪のことまで構っていられなかったのだろう。
私の爪は「だらしない」レベルまで伸びていたらしい。
幼い私は母親まで「だらしない」と言われたようで大変悲しかった。
帰るとき、子供たちは園内のテラスで迎えに来る母親を待つ。
他の組の園児や先生もテラスに混在していた。
そのとき、「手にバツ印を書かれた人!手にバツ印を書かれるなんて恥ずかしい事なんだから、ポケットに手を隠しなさい。」というツネカワ先生の言葉がテラスに響いた。
私は言われるようにした。
ただただ母親の迎えを待って、園の門を凝視していた。
やがて他の母親たちに混じり、藤色のワンピースを着た母親の姿を発見した。
私は母親目掛けて駆けていった。
悔しさと恥ずかしさ、悲しさが混合し、涙になった。
驚いた母親のワンピース越しの太腿の温かさが、頬に伝わった。
あの事が切欠になったのだろうか。
今の私の爪は布団干しもできないぐらいの長さを保たれ、常にマニキュアを欠かさない爪になった。
ネイルサロンに行くと「これ、スプラクチャーじゃないんですか?」と言われる。
基本的には青みがかったパールピンク。冬はボルドーっぽい色。
結婚式の二次会に呼ばれたときはピンクと白のマーブリングにしたりする。
…爪の手入れをする度にツネカワ先生を思い出す。
こんなご自慢の爪だが、世間にはツネカワ先生みたく「だらしない」って見る人もいるんだろうなぁ。
自分で自分を「だらしない」って言うのと、他人から言われるのとではどうしてこうも感情が逆のベクトルに作用するんだろう。
不思議。
「だらしない」って言われても、切らないけど、爪。
…っていうか、「だらしない」の反意語って何なんだろう?
「だらしある」なのかな。