晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

池波正太郎 『仕掛人・藤枝梅安5 梅安乱れ雲』

2017-02-05 | 日本人作家 あ
「藤枝梅安」シリーズも全部で7巻なので、
読み終わってしまうととっても寂しいから
ゆっくり読むことにしています。

さて、シリーズ5巻目は、長編です。

前作も長編で、大身旗本のゴタゴタと
友人で浪人の小杉十郎太の関連で大坂
の元締、白子屋菊右衛門と揉めるといった
感じでしたが、今作はその続き。

しばらく江戸から離れていようという
ことで、熱海で休養していた梅安と
彦次郎と小杉。

梅安は品川台町の自宅兼診療所の様子が
気になって、江戸に戻ることに。
途中、雨宿りに入った空き家に他の旅人も
入ってきて、梅安は咄嗟に押し入れに隠れ
ます。

その旅人は武士で、顔をちらりと見ると、
梅安にとって忘れられない「関口孫次郎」
その人だったのです。

梅安が京都で師匠の津山悦堂のもとで
鍼医者の修行をしているとき、師匠が
ある武士を連れてきます。
関口孫次郎と名乗る青年は、親の敵討ち
で諸国を歩いていたのです。
はじめこそ関口は悦堂宅でお世話になって
いることに感謝していて、梅安にも丁寧な
態度で接していたのですが、数ヶ月後の夜中、
悦堂を斬りつけ、金を盗んで逃げたのです。

あの時の師匠の狼藉を許せない梅安は関口を
江戸まで尾行し、入った茶屋を見張っています。
するとそこに、たびたび梅安に「仕掛け」の
依頼に来る元締、萱野の亀右衛門の姿が。
後日、梅安は亀右衛門に関口のことを訊くと、
あの侍は「高沢平馬」と名乗った、と・・・

一方、大坂では、白子屋菊右衛門が梅安と十郎太
の暗殺のために、ふたりの浪人を江戸にやることに。
そして、白子屋本人も江戸へ。

江戸進出を目論む白子屋。江戸の香具師の元締め、
音羽の半右衛門は白子屋の動きを見張っていたの
です。

アウトローの世界の勢力争いも絡んできて、なん
だかすごいことに。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする