厳しかった暑さも、雲がすこし降りてきて、和らぎつつあります。
二週間ほど前、めまひでふらつくことが続き、一年ほどまえから耳鳴りが止まず、一寸嫌な感じで、病院嫌ひの小生が自ら病院へ行きました。
たまたま休みだった家人も少しは心配で同行し、予約無しなので待つこと延々二時間ほど、耳鼻咽喉科の若い先生に診てもらふ。
大きなヘッドフォンを着けて聴力検査、大きなゴーグルをつけ、頭をグリグリ回されて何かの検査ー。
問診を受け、それらの検査結果を見ながら、”ウ~ム、老人性難聴、ですね”と、こともなげに云ふ。
”ろ・う・じ・ん・せ・い・な・ん・ちゃ・う?!”
小生、何を云はれたのか、定かには理解できず、”あのー、難聴って、あの難聴ですか?”
と聴きなほすと、”さうですよ、別に珍しくもないですよ。50代からでも充分始まりますからー”とまたまたこともなげに返す。
”めまひや耳鳴りとの関係は?”と聞くと、”それは今はすぐにはわからないですねえ。まあ、お薬を一か月分出しますので、その結果でまた診てみませう! はい、次の方ー”
とすぐに終ってしまった。
ショックで肩を落として診察室を出、心配さうに待ってゐた家人にそっと病名を告げると、それを聞くや否や、家人は静かな待合ホールでキャッキャと笑ひだした。
そして、ツボに入ってしまったらしく、その笑ひが止まらない!
数日後、心配して集まった娘達の前で、家人と娘たちは、再び大声で笑ひだした。
悲しいかな、まあ、歳をとると、こんなものです。
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