いま、少しずつ、ジェムス・レヴァイン/ヴィーン・フィルで、改めてモーツァルトの交響曲の全曲を聴いてゐます。
モーツァルト没後200年のために企画され、その大任を任された当時40代のレヴァインの演奏。とても素敵です。
モーツァルトが20代の時の作品もとてもよいのですが、小生には今回聴いた38番の演奏は、敬愛するクーベリックの演奏と共に、双璧の演奏です。
すでに時代の要請にもなってゐたピリオド奏法も取り入れながら、左右に配したヴァイオリンの掛け合ひもスリリングで、なによりも、その溌剌とした音楽の流れがすばらしい。当時、モーツァルトを圧倒的に支持してゐたといふプラハの町の息遣ひが伝はります。
おそらくきっと、モーツァルトが存命のころにはこんなに見事な解釈も演奏もなかったに違ひありませんが、ここまで磨き上げられる本質が存在してゐるところがモーツァルトの音楽の素晴しさなのでせう。
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