やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

フェッリーニの映画…

2007-11-29 | 映画雑感



フェッリーニの初期の三部作を続けて見ました。

『道』『カビリアの夜』『崖』、です。

『道』は、映画館、TV、DVDを含めて数十回目? 
『カビリアの夜』は二十年ぶり?くらゐかしらん。『崖』は初めてみました。

なんといっても、ジュリエッタ・マッシーナのファンで、あとは、晩年の『ジンジャーとフレッド』が好きです。

『道』は、とくと有名な名作ですので、改めていふほどのことはありませんが、
ラスト・シーンに流れる曲が、粗暴なだけだったザンパノへの、聖母のやうなジェルソミーナからの天の声(悔い改めなさい、と云ってゐるやうなー)に聞こえてきます。
幾度見ても、マッシーナの天才的演技に感心し、フェッリーニと彼女が作り出した世界に胸をうたれます。
フェッリーニの作品には、いつも、教会の祭事のシーンがながれますが、きっと、監督は、ある意味、あの儀礼的な信仰を信じてゐなかったのかもしれません。

『崖』は、チンケな詐欺師の末路を扱った映画で、ジュリエッタ・マッシーナがさほど出演してゐなかったので少し残念でしたが、青年時代のフェッリーニの実話に基づいた話といふことで面白いものでした。
こちらのラストシーンも、『道』のラストの裏焼きのやうな、仲間割れにあって山中に棄てられた中年詐欺師の、無残な姿が、なかなか印象的でした。

『カビリアの夜』は、なんといっても、ラスト・シーン、です。
絶望的な状況の果ての、ジュリエッタ・マッシーナの笑顔!


フェッリーニ作品を解説してゐるサイトがありました。こちらです。


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