rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

世襲の是非

2009-08-27 19:40:48 | 社会
政治家の世襲を止めるべきであるという話題が囂しい。「職業の世襲は良いが権力の世襲は良くない」という意見がある。これは正しいと思う。権力の世襲の行き着く先は専制国家です。では財産の世襲は?貧しく産まれても幸せな人生の人もいるし、逆もあるでしょうが行き過ぎた財産の世襲は結局権力の世襲と同義であるからその範囲でやはり良くないと考えるべきでしょう。

親の職業を継ぐというのは、親から見るとありがたいように思うのですが、「売り家と唐風で書く3代目」の言葉どおり世襲が続くと三代目には身上の発展よりも道楽に走って家業は衰退するというのは歴史的真実のようです。

私は医者ですが、普通の会社員の息子で身近な所に医者がいなかったので、手本或いは比較できる対象がなかったこともあり、高校大学と進む中で常に「どんな医者になるか(なれるか)」を考えながら過ごしてきました。ある意味自分の理想を自由に描いてそれに向かって努力してきた面があります。勿論医師になってから多くの尊敬できる諸先輩を見習って、自分なりの芸風というか生き方を決めて来ました。私は息子に医者になれと言った事はないのですが、どうも医者を目指しているようで、それはそれで嬉しくないと言えば嘘になるから応援はしています。しかし身近に「おやじ」という見本があるので彼らなりに「医者とはこんなもの」という形ができてしまっています。それは自分の未来像を無限大に想像できた私とは明らかに違い、おやじの存在が基準になってしまい、それより大きいか小さいかという将来像になってしまうように危惧します。親父の像など全く無視して将来像を描いてくれれば発展性があるのですが。

結局世襲の弊害は親が子の基準になってしまうことにあるでしょう。伝統芸能のようにそれでも良い場合もあるのでしょうが、余程継ぐ子供が大きな人間性を持っていない限り発展性に限界があることになります。私は親の職業に捕われずに自由に職を選ぶ方が人生面白いように思います。

政治家も「親が自民党でも子は共産党」とかなら人としての大きさを感じて面白いと思いますが、地盤看板を引き継いで利権の継続のために世襲をするのは明らかに社会のためにならない。権力の世襲は不可という法律を作るべきだと思いますね。

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