古い金型ですが、イギリス空軍で1930年代に活躍した飛行艇Supermarine Stranraerを作りました。このモデルはかなりレアもので、アマゾンでも外国から取り寄せで2万円以上するのですが、秋葉原の中古店で探していたら前回はなかった所に今回は4600円で置いてあるのを見つけ、即買いしたのでした。
ロンドンの英国空軍博物館にある実機(rakitarou撮影) 内部構造などの説明図
Supermarine社は、1925年に前型となるSouthamptonを製造し、軍民両方で使われました。その発展型として双発複葉のStranraer(スコットランド南西部の都市名)が1933年プロトタイプとして製作され1937年から量産就役しました。920馬力のBristol Pegasus X9気筒を2機装着し、1,000ポンドの爆雷などを翼下に付け時速165マイル、航続距離は1,000マイルでした。第二次大戦初期には沿岸哨戒任務につきましたが、1942年には米国製のカタリナに替わりました。カナダなどでは1946年まで使用されたと記録にあり、民生用は1957年まで就役しました。総生産数は57機でした。
アンカーボルトやエルロンを動かすバーは自作ですが、出入り口は開口可能で、機首の手すりなども付いており、古いモデルながら細かく再現されていました。
ロンドンのイギリス空軍博物館に実機があるのですが、目立たないながら非常に美しい機体で、レアものながらプラモとして是非作ってみたいと思っていました。Matchboxの製品は例の3色プラスチックでできているのですが、古いながら良く形作られています。しかし複葉機は全てそうですが、上翼を正しく付けるのには2日がかりで、リグを張るのも2日がかりになります。今回は気合いを入れて、海外のサイトなどで紹介されている内部構造も紙やプラ版で製作してみました。細かい所はパテやヤスリで合わせる補修が必要でした。上面ダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩、下面はシルバーで、1940-41年のScotland240飛行隊所属の機を作りました。同じ系統の複葉小型機、Supermarine Walrus(airfix)と比べてみました。
リグはミシン糸と0.3mmの真鍮線を使用しました。
見えなくなりますが、内部の桁も作ってみました。
胴体は金属製だが、翼は羽布張りで、歩行可能域が指定されている。 同系のワルラスは艦船にも搭載されて偵察や救難任務に使われた。ストランラーはかなり大型。
羽田空港は飛行艇用から陸上機用に転換するときに海苔の養殖海を埋め立てて潰している。