rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

新型コロナウイルスの起源は?

2021-04-22 11:51:56 | 医療

大都市圏での新型コロナウイルス感染者数が拡大しており、政府は再度の緊急事態宣言の発令を検討し始めています。感染力が強い変異種による感染拡大であり、自粛をしようが強硬な対策を取ろうが、昨年同様ある程度広がってから再び終息に向かうのは仕方がない事だと思います。私がよく参考にしている米国の保守系ブログAmerican Thinkerにロシアの報道を研究しているリン・コルム氏の筆による「Covid-19の起源」について興味深い論考がありましたので翻訳したものを以下に載せます。原文はこちらにあるので読みたい方はどうぞ。

(引用開始)

American thinker  2021年4月18日

COVID-19ウイルスが、米国が支援した中国の研究室由来であるというのは本当か?

リン・コルム筆

 

COVIDの流行に関して大きな疑問が残っています。 一体そのウイルスはどこから来たのか? 何故拡散したのか?それらの責任はだれにあるのか ? 重要な問題は、「研究室で作成された病原体」が意図的であるかどうかは別として、何等かの原因で拡散してしまった可能性があることです。 ロシアと中国の報道機関は、「アメリカに責任がある」としている記事を送り出し続けていますが、それは中国の研究室における失策を隠す目的もありそうです。

 

2020年3月、ロシアの月刊ズベズダ([Red]Star)は、ジョージ・ソロスが「2019年後半にコロナウイルスを開発して放出した中国の武漢の研究所」に資金を提供し、アメリカもそれに協力したと非難しました 。 主流のアメリカのメディアは、その主張を「虚報である」と素早く却下します。 しかし、おそらくそれは中国の実験室で実際に起こった何らかの事故について、現実に人々の間に起こった風評を「プロパガンダ」の形でニュースとして報道したものだろうと思われます。この報道は、新しいコロナウイルスが中国の武漢にある、アメリカが資金提供をしていた研究施設における「実験室の事故」で放出されてしまった可能性について、調査するに値します。

 

2020年7月、2人の研究者、ジョナサン・レイサムとアリソン・ウィルソンがSARS-CoV-2(COVID-19)の遺伝子的起源に関する調査結果を発表しました。 発表されたCOVID-19のゲノム解析を行った結果、それは2012-2013年に中国雲南省の鉱山採掘抗から武漢ウイルス研究所のZheng-li Shiの下で働く科学者達によって採取された、生きたコウモリから得られたBtCoV  /4991(98.7%遺伝子が相同)とRaTG13(96.2%遺伝子相同)というウイルスに最も近似していることを発見しました。 彼らの研究目的は、Covidが2012年春にそこで働く6人の鉱夫が罹患し、3名が死亡した感染症との関連を特定することでした。 彼らの治療を監督した中国の医師は、レイサムとウィルソンの翻訳を原資として博士論文を作りました。

一方で、SARS-CoV-2は、これらの近似する2つのウイルスと異なり、ヒト体内で広範にウイルスが広がりやすくなるような、「アンギオテンシン変換酵素受容体」に取り込まれやすいスパイクタンパク質の変異領域を有していました。 もう一つの不可解な特徴は、SARS-CoV-2がコロナウイルスでは珍しい肺を標的としていることでした。

武漢ウイルス研究所のZhen-li Shi研究室は、コウモリのコロナウイルスを扱う武漢にある2つの研究施設の1つです。 ジョージ・ソロスやゲイツ財団ではなく、アンソニー・ファウチのNIAIDは、2014年6月1日から2020年4月24日を終了期限とする「コウモリ由来のコロナウイルスが人類に与え得るリスクについての研究」に、EcoHealthアライアンスを通じて助成金を補助していました。 2014年から2017年の間に、189.4万ドル(約2億円)の資金がShiの研究室に与えられました。その上、2015年には5年間で合計325万ドル(約3.5億円)のEcoHealth経由のNIH助成金が武漢ウイルス研究所に与えられ、2019年にはさらに370万ドルが次の5年間に与えられるよう契約更新されていました。 これらの研究の一環として、武漢ウイルス研究所は、試験管内および生体を用いた実験により、スパイクタンパク質の配列、感染性を自由に変革する技術、および他の遺伝子組換え実験を用いて、これらの新しいコウモリ由来コロナウイルスがパンデミックを起こす可能性を研究していました。

 

2020年1月下旬に湖北省から避難する前に武漢研究所で働いていたロシアのウイルス学者のグループは、トランプ氏が言うところのChineseコロナウイルスが、1.大きなゲノムからなること、2.潜伏期間が長いこと、3.それが引き起こす肺水腫が重度であることなどすべての条件が、このウイルスがパンデミック病原体となり得る要因であると確信していました。彼らは、2015年に雑誌ネイチャーメディシンに掲載された「ヒト細胞に感染可能になった遺伝子変異(キメラ)またはその様に実験室で遺伝子操作されたコウモリ由来のコロナウイルス」についての研究記事に注目していました。これら 15人のロシア人研究者全員が、2019-nCoV(COVID)ウイルスパンデミックの震源地となった武漢にあるウイルス研究施設で働いていました。 これらの研究者によると、彼らはマウスに感染するSARS-CoVとコウモリ由来のコロナウイルスSHC014を組み合わせました。 その結果、ヒトの気道で効率的に複製できる新しいウイルスが得られたという事です。 マウスを用いた生体実験では、肺組織における「顕著な病態を有する」疾患の発症を確認しました。 1つの特徴は、彼らの新しいコロナウイルスに感染した若いマウスはあまり重症化せずに回復する一方、高齢のマウスがサイトカインの嵐により重症化したということです - まさにCOVIDの人間の犠牲者のように。

 

2015年、武漢ウイルス研究所は管理レベル4の病原体を用いた研究を発表し、SHC014/SARS-CoVの人工合成ウイルスの作成について公表したことで、同研究所は中国初のBSL-4施設となりました。 本来はそこで初めて、武漢ウイルス研究所はコロナウイルスのような管理レベル4の病原体の研究のための施設と認定されるべきなのです。 2018年1月、BSL-4施設として必要な研究室の施設監視をするために、北京の米国大使館はアメリカの科学担当外交官を武漢ウイルス研究所に派遣しました。 彼らの最初の訪問の後、米国の視察チームはすぐに2つの「極秘ではないが重要」とされる経路でワシントンに調査結果を報告しました。 2018年1月19日の報告は、「武漢ウイルス研究所の科学者との交流を行なった結果、この新しい研究所は、“微生物に対して高度の機密性を要する実験室”を安全に操作するために必要な適切な訓練を受けた技術者と研究者が圧倒的に不足している」と警告しました。 彼らの最初の報告はさらに「武漢ウイルス研究所が行なっているコウモリ由来コロナウイルスの人間への感染可能性についての研究は、新しいSARSのようなパンデミックの出現を招くリスクがある」と警告しました。

 

NIHは、EcoHealthを経由して武漢ウイルス研究所に依頼した研究は「NIHが求めた優先事項と一致しなかった」と主張して、助成金を終了すると警告しました。 しかし、マイク・ポンペオ国務長官が指摘したように、伝統ある中国の生物医学研究所である武漢ウイルス学研究所にNIAIDが資金を提供し、提携し続ける全目的は、「安全基準が標準に達していない研究室からアメリカ国民を守るため」でした。 中国復旦大学遺伝学部の元学部長であるジャスティン・フェンドス教授は、中国の多くの研究施設を訪問し、「安全基準は、多くの場合、米国で期待されるものを下回るものであろう」と述べています。この事により、2020年8月、NIAIDは、武漢ウイルス研究所が行なう「コウモリ由来のコロナウイルスの機能獲得研究」に対して、Liの研究室に新たな助成金授与を決定しました。

 

多くの科学者は、武漢ウイルス研究所が行なっているウイルスの機能獲得についての研究は方法論として「得るものが少ない」と批判しています。ウイルスの 機能獲得研究は、遺伝子組み換え技術を含む実験室でのウイルス操作により、ヒトに感染する可能性を探ることで、結果として今までにないウイルスが偶発的に放出されてしまい、新規ウイルスによるパンデミックが発生する危険があるのです。「ウイルスの機能獲得」研究に関して、ジョンズ・ホプキンス保健安全保障センターのトーマス・イングルスビー所長は、「世界で最も偉大な研究所でさえ、間違いを起こす可能性がある」と認めています。 軍備管理・不拡散センターのマーティン・フルマンスキー博士は、実験室からの流出で発生した「パンデミックにいたる可能性を持った事故」の歴史的総括を発表しました。 それには3回にわたる別々のSARSウイルス(初代SARS)の流出事故が含まれていました。つまり1)2003年8月にシンガポール国立大学から、2)2003年12月にシンガポールで開かれた医学会議で研究契約を結んだ台湾のSARS研究者、3)そして2004年3月に病気になった中国国立ウイルス学研究所(NIV)の実験室研究者を治療した北京の病院看護師からです。 2003年の初代SARS流行の追跡調査において、2004年2月にNIVで2件の未公表の実験室内SARS感染が確認されました。 WHOは、他にもNIVにおけるSARSウイルスの取り扱いについて問題点を発見し、また実験室内感染に対する職員の監視体制の不備も指摘しています。

 

実験室の安全性に関する国際的な問題と、ウイルスの機能獲得研究に関する真の懸念を考えると、これらの米国が資金提供する研究所の徹底的な調査が求められます。 米国の調査は、メディアによる先入観を植え付ける霍乱に惑わされず、純粋に真実を探求する必要があります。

 

リン・ コルム は、アメリカの国益に影響を与えるロシアの報道内容を調査する翻訳者です。 彼女は2009年からプーチンの政策について研究している専門家です。

 

(引用終了)

 

上記を読むと、武漢ウイルス研究所の事故でウイルスが流出したなら、世界と米国に借りを作った点で「米国の援助を容易く引き受けた中国の失策」であり、米国も国益としては「いい加減な施設に研究をアウトソーシングした失策」と言えます。しかし経済Great resetを目論むDSの意図があったとすればDSにとって「Covid流出は大成功」であったと言えるでしょう。

また4月20日付けの読売新聞によると、日本の大学でも2週間ほどでCovid-19ウイルスを大量に培養する技術が開発されたというニュースがありました。遺伝子改変による変異種への対応(新しいウイルス合成)も可能ということで、日本でも実験室レベルからの新たな展開(リスクを含む)が可能という事です。また前のブログで中国の不活化ワクチン開発が早すぎるという指摘をしましたが、「従来数ヶ月かかった」という下の記事からも納得できると思います。

 

(引用開始)

新型コロナ「2週間で人工合成」可能、変異ウイルス解析が容易に

その他 2021年4月20日 (火)配信読売新聞

 

 新型コロナウイルスを短期間で人工合成する方法を開発したと、大阪大や北海道大などのチームが発表した。従来は合成に数か月かかったが、この方法を使うと2週間に短縮できるという。ウイルス遺伝子の改変も容易にでき、世界で拡散する変異ウイルスの解析に役立つとしている。論文が国際科学誌に掲載された。

 

 ウイルスの人工合成は、大腸菌にウイルスの遺伝子を組み込んで複製を作る方法が一般的だ。しかし、新型コロナは遺伝情報が多く、そのままの状態で複製すると予期しない変異が起きやすい。このため限られた研究者しか合成できず、時間もかかっていた。

 

 大阪大微生物病研究所の松浦善治特任教授らのチームは、感染の有無の検査にも使われる遺伝子増幅技術「PCR法」を活用。九つに分割した新型コロナの遺伝子と、つなぎ目となる遺伝子をPCR法で大量に増やし、最後に、元の並び順で環状につなぎ直した。環状の遺伝子を人の細胞に入れると、短時間でウイルスを合成できた。

 

 この方法では、遺伝子の特定の部分だけを自由に編集できるため、変異ウイルスを合成することも可能だという。

 

 朝長啓造・京都大ウイルス・再生医科学研究所教授(ウイルス学)の話「遺伝子の組み換えが容易にでき、治療薬候補の探索など様々な使い方ができる。遺伝情報が多い別のウイルスの合成にも使え、さらなる応用も期待できる」

 

(引用終了)

コメント (4)
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