rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

体験的くるま論 マツダアクセラハイブリッド

2014-09-04 19:00:19 | くるま

購入してから3ヶ月経過して、良い点、悪い点もある程度わかってきたので書評ならぬ車評を書いても良い時期だと思います。前に6年半乗っていたのが、ホンダシビックハイブリッドであり14万キロ乗って今後、2度目のタイヤ交換をして、くたびれて来たハイブリッドバッテリーを30万出して交換、20万キロを目指すか、いっそ車を買い替えるか迷っていた結果、同じハイブリッドのアクセラに乗り換えたという訳です。

  

シビックハイブリッド              アクセラハイブリッド

 

年間通勤で2万キロ以上乗る私にとって、ハイブリッド車は必須アイテムです。1年間プジョー407で通勤しましたが、乗り心地はとても良いけれど毎週ハイオクガソリンを8000円以上消費するのは小遣い的にも辛く(それでも都内に電車通勤していた頃と交通費は同じでしたが)、シビックにして燃費がリッター22kmを確保するようになって、ガソリン代が1/3になったのは大変助かりました。

 

新型第三世代のマツダアクセラのハイブリッドは、パワートレインは2,000ccの新型スカイアクティブガソリンエンジンにトヨタプリウスに搭載されているTHSIIシステムを合体させています。トヨタのハイブリッドシステムがシステムとしてほぼ完成された領域に達していたので、マツダが独自に開発することを止めてシステムそのものを供与されて自社のエンジンと組み合わせたと説明されています。だから種々の諸元はプリウスと一緒になるように設定されています。これは消費者目線からはかなり有難い方針と思います。独自開発で開発費がかかって、しかも初期不良や以降の改善などで発売当初に買わされた人達が馬鹿を見ることを防いだとも言えます。新しいハイブリッド技術を一から開発する上で、マツダという会社の体力を見越した賢い選択とも言えますが、後に述べるようにユーザーにマツダ車を愛してもらおうという会社の姿勢から選択した結果とも言えるので、トヨタやホンダ、はたまたニッサンにはない現在のマツダ車の特徴が出ていると思われます。

 

ハイブリッドに詳しい方はご存知のように、エンジンとモーターで駆動するハイブリッド車にはシリーズハイブリッド(エンジンは発電のみでモーターだけで車輪を駆動して走行、Audiとか)、シリーズ・パラレル(状況によってどちらでも走行可能、トヨタ車プリウスやアクセラはこれ)、パラレル(エンジン主体でモーターは補助的に使う。旧ホンダシビックや新型のフィットもこれ)の各型に別れ、それぞれに特徴があるので走らせる上でもその特徴を考えながらアクセルを踏むと燃費が伸びます。旧シビックは1,300ccのフィットに使っているエンジンをいかにモーターで効率よく補助して走るかを念頭にハイブリッドを使用するコンピュータが設計され、運転する我々もそれを意識してアクセルワークをすることで良い燃費を稼ぐ事ができました。定速走行になるとモーターの出力も0になり、気筒休止しながら1,100回転くらいを維持することでリッター25km位走りました。メーターはダッシュボードの中心にあるタコメーター(エンジン回転計)を見ていればおよその速度も分かりました。実質燃費は上記のように21-23km/Lでした。

 

今回のアクセラはシリーズ・パラレル方式であり、結構な割合でEV走行(モーターのみの走行)が可能です。メーター積算を見ると5,000kmくらい走って51%がEV走行と表示されました。つまり低速域ではエンジンが止まっていることが多いのでタコメーターは意味がなく、メーター自体がありません。急加速や60キロ以上の走行ではエンジンが主体なので、普通のガソリン車を運転する感覚に近いと言えます。特にアクセラは2,000ccのエンジンを積んでいるので、1,300だったシビックに比べるとエンジンを多めに回さなくてもスッと加速して行く感じがあります。マツダ開発陣が1,800ccのプリウスとの差別化を考えてあえて2,000ccを載せて「走る楽しみ」を追求させた結果とも言えるでしょう。通常フロントガラス下方に位置するヘッドアップディスプレイに表示されるスピードだけ見ていれば運転に支障がないようになっています。

 

実際に3ヶ月乗ってみたアクセラハイブリッド( S-L packageという革仕様の上位機種)の全体的な感想を述べます。まず270万という価格で再上位機種が買える事は非常に素晴らしいと思います。革座席、LEDヘッドランプ、自動点灯、自動ワイパー、クルーズコントロール、座席ヒーターなど400万超えのプジョー407に付いている装備が全て付いています。また+9万円のBoseスピーカーシステムの音質も良好であり、シビックの時のステレオ(6スピーカーだった)の数段上の音質であり、好みもありますが車内ノイズを逆位相で出力させるノイズキャンセラー機能もあるので車内の静粛化にも効果があります。このノイズキャンセラーはonにすると音楽も少し遠くで聞こえて膜がかかったような感じになるので、良い音で音楽を聞きたい人はoffが良いでしょう。

車内の騒音はシビックよりは明らかに少なく、(プジョー407よりはロードノイズなどは当然大きい)クラス平均より良いように感じます。プリウスに乗った時は後席で後輪のノイズが目立つように感じましたが、アクセラはハッチバッックでない分かもしれませんが、後輪ノイズが少ないと思います。また4輪独立のサスペンションがうまく衝撃を吸収して段差での衝撃も少ないように感じます。暖機運転の短さはスカイアクティブの機能として謳っているだけあって素晴らしいです。エンジン始動から30秒ほどでアイドリングストップ可能な状態になります。ただ走行時の燃費はエンジンオイル全体が暖まる7-8km位走らないと良くなりません。片道47kmの通勤で半分以上幹線道路を走りますが、平均燃費は26km/L代です。夏場で冷房も使用していてこの燃費は大した物だと思います。シビックよりもリッターあたり4km伸びました。

 

以下にアクセラハイブリッドの良い点、悪い点をまとめます。

 

良好な点

○      ハイブリッド車としての完成度の高さ(トヨタのお蔭もある)。

○      装備や静粛性、走りともに価格以上の内容(実質7年前に買ったシビックと同じ値段)。

○      かっこ良い(トヨタ、ホンダも見習ってほしい)。

○      日本人のユーザーを意識した作り(これもトヨタ、ホンダ見習うべき)。

○      ヘッドアップディスプレイなどの新しい試み。運転しやすさ。

 

悪い点

○      各所で指摘されているけどカーナビの見にくさ。

○      エンジン系をハイブリッドとの効率によりマッチさせる(まだ無駄に回っている部分があるように思う)。

○      シフト系とパーキングスイッチがプリウスのままで使いづらい(普通の車のように一体化することは簡単なのでは?)。

 

不明な点

○      メンテナンスの手間 これは何年かしないと分かりません。シビックについてはホンダのアフターケアは割と良かったと思います。

 

ということでアクセラハイブリッドは各所の評判通り、総合的に自分としては非常に良い車であると気に入っています。お買い得です。ただ私のように月2,000km以上走るようなユーザーでないとハイブリッドのメリットは出ないでしょう。高速はまだあまり乗っていませんが、クルーズコントロールをonにして100kmの定速で走ってリッター24km位でした。振動・ノイズ的にも快適なレベルだったと思います。また気がついた点が出たら報告します。

コメント (1)
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