Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

2020年、年初にあたり

2020-01-05 13:22:57 | Weblog
昨年を回顧しようと久しぶりに自分のブログを見ると、最終投稿が2月になっている。ブログはオワコン…じゃなく今年はせめて四半期に1回は投稿したい。そのためには、それなりのイベントがあったほうがいい。世間的には東京オリンピックだろうが、自分にとって何があるだろう?

NYUの石原昌和、エイタン・ミューラーのお二人と進めている、パッケージグッズの普及に関する研究は3年目に入り、そろそろ論文にしなくてはならない時期だ。なので昨年同様、ニューヨークに1〜2回出張するだろう。その後の展開も準備しつつ、まずは1つアウトプットを目指す。

「そろそろ」というより「まだなの?」と問われるべきプロジェクトが山ほどある。昨年唯一のアウトプットは『マーケティング・サイエンス』に掲載された「デジタルメディア環境下のC 2 Cインタラクション―研究動向の概観と展望」(J-STAGE からダウンロードできます!)。

この論文は、大西浩志、澁谷覚、山本晶というデジタル・マーケティングに強い「私より若手」の研究者たちとの共著レビュー論文で、各自の得意分野が違うため、守備範囲はかなり広くなった(その分まとめに苦労したが、お互いの議論を通じて最終的にうまく整理されたと思う^^)。

オンライン上のクチコミからオークション、いわゆるシェアリング・エコノミーまで、狭義のマーケティング・サイエンス(量的モデル)から消費者行動研究まで取り上げているので、研究テーマを探している人に便利かもしれない。ただし、広告などのB2C的な話題は扱っていない、

現在計画中のプロジェクトは、強力な共同研究者を得て、計算社会科学的に画期的な研究になると自負している。データの収集や実験に一定のコストがかかるので研究助成を申請中だが、果たしてどうなるか…。いずれにしても、従来の殻を打ち破るような研究をじっくり育てていきたい。

昨年来の目標となるいくつかの書籍が年内にすべて脱稿できたとしても、出版は来年になる。したがって今年は見た目、何もない年になるかもしれない。年初のTwitterキーワードで首位になった、WWIII が現実になれば(首都圏大地震が起きるという「予測」もある)それどころではない…

教務でいうと、今年は3人の留学生に対する修士論文の指導があるので、年末はそれで今年以上に忙しいかもしれない。学部ゼミの関東学生マーケティング大会での発表、昨年から参加した JIMS でのポスター発表(学生の部)、レベルアップできるかどうか。講義の大幅改訂も必要である。

ともかく言い訳の少ない1年としたい(汗

P.S. この1年ほどの間にご恵贈いただいた書籍の数々(抜けがあったら申し訳ありません)。本来じっくり拝読してブログなどで紹介したり、自著を献本してお返ししたいところだが、当方の生産性が低くてままならず… いずれにしましても感謝に堪えません