6月11〜12日に東北大学で開かれた、日本マーケティング・サイエンス学会第 99 回研究大会(JIMS99)。今回の目玉は、Journal of Retailing の編集長でミズーリ大学教授 Murali Mantrala 教授による講演だ。特に注目されたのが、海外のジャーナルに投稿するにあたっての助言である。
日本のマーケティング研究者からは、言葉の壁に加え、日本で収集したデータを分析した結果に一般性を認めてもらえない、といった懸念が表明された。それに対して Mantrala 教授は、ドイツやオランダ、あるいは中国などからの多数の論文が投稿・掲載されていると、とりつく島もない。
海外の一流論文誌では研究手続きで要求される水準が年々高まっており、いかにキャッチアップすべきかという質問には、チェックリストを作って「標準」に従うべきだという。アプローチの多様性については、少なくとも Journal of Retailing では維持されていると過去の例が紹介された。
理工学はもちろん経済学や心理学など、研究発表のグローバル化が進んでいる領域から見れば、周回遅れの議論に見えるだろう。たとえば、進化経済学会のような、そんなに大きいわけではない学会でさえ、英文論文誌を発行したり、国際大会を開催して海外からの参加を受け入れたりしている。
その意味では、マーケティングの国際学会に参加するのもいいが、グローバル化が進んだ国内の関連学会にもっと参加し、その運営にまで入り込むことが、いずれ日本のマーケティングの学会をグローバル化するうえで役立つかもしれない。仲間で小さく閉じていても進歩しない。
日本のマーケティング研究者からは、言葉の壁に加え、日本で収集したデータを分析した結果に一般性を認めてもらえない、といった懸念が表明された。それに対して Mantrala 教授は、ドイツやオランダ、あるいは中国などからの多数の論文が投稿・掲載されていると、とりつく島もない。
海外の一流論文誌では研究手続きで要求される水準が年々高まっており、いかにキャッチアップすべきかという質問には、チェックリストを作って「標準」に従うべきだという。アプローチの多様性については、少なくとも Journal of Retailing では維持されていると過去の例が紹介された。
理工学はもちろん経済学や心理学など、研究発表のグローバル化が進んでいる領域から見れば、周回遅れの議論に見えるだろう。たとえば、進化経済学会のような、そんなに大きいわけではない学会でさえ、英文論文誌を発行したり、国際大会を開催して海外からの参加を受け入れたりしている。
その意味では、マーケティングの国際学会に参加するのもいいが、グローバル化が進んだ国内の関連学会にもっと参加し、その運営にまで入り込むことが、いずれ日本のマーケティングの学会をグローバル化するうえで役立つかもしれない。仲間で小さく閉じていても進歩しない。