昨年LP3枚組でリリースされたボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの「LIVE !」が
遂に2枚組CDでリリースされた。聴きたい気持ちは山々だったが間違いなくCDに
なるはずと思ってスルーしたのだが、やっとCD化である。
最初にLPでリリースされた時は7曲収録の1枚物であったが、両面全くダレることない
演奏と歌唱に聴き入ったものである。リア・ジャケットには75年7月18日の録音と
書かれてあるが、本当は7月17日の演奏で『LIVELY UP YOURSELF』のみが18日の
演奏。(17日には演奏されていない。)
CDの1枚目には17日の演奏が2枚目には18日の演奏が収録されているのだが、
聴き馴染んでいる点を差し引いても17日の演奏の方が締まりがあるように思え、
LP1枚の尺に収録するための選曲を踏まえた上でも、LP発売時の曲選択は正しかったと
いうことがよくわかる。
ミックス違いというのは曲者で、今回のCDはコンサートの完全収録(曲が終わって歓声が
フェイドアウトする箇所はある)という意味で価値は高いのだが、LP時代とは趣が違う
点もある。それはマーリー以外の声のミックスが小さいということだ。
一部の曲でのアイ・スリーズのコーラスもそうだが、歓声や観客の掛け声がLPと比べると
小さいのだ。あの掛け声や歓声がライブの臨場感というか生々しさを演出(というと作為的
な感じでイヤなのだが)していたのだが今回はそれが削がれ、演奏とマーリーの歌唱に
耳がいくようになっている。全体的に低音の出も強力だ。LPの音が身に染みついている
ので多少の違和感はあるが、これはそのうち慣れるのだろう。
それにしても、凄い演奏である。人生に於いてあと何回この盤を聴くのだろう。
そして、聴くたびに感動で満たされるのだろうなぁ。