HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

I GOTTA MOVE

2017-09-17 05:34:23 | ROCK

いやいや、そのタイトルだとキンクスでしょ。(笑)

掲載写真はローリング・ストーンズが15年に行ったZIP CODE TOURの初日である
フォンダ・シアター公演を収録した映像「STICKY FINGERS LIVE AT THE FONDA
THEATRE 2015」。71年にリリースされたアルバム「スティッキー・フィンガーズ」に
収録された曲を全曲演奏したことで知られる公演である。

「スティッキー・フィンガーズ」収録曲の演奏のみは配信でリリースされていたが、
私はそれを購入しなかった。「どうせ、すぐCDになるんだろ。」なんて思っていたから
なのだが、あれから2年経ってのリリース。その間に新譜を含むあまりに多くのストーンズの
商品がリリースされたので全く飢餓感を抱くことも無く、今回の件も忘れていた(笑)
のだが、完全版のCDと映像がリリースされたのは嬉しい限り。

昔は買うレコードの枚数も知れていたので1枚を聴きこんだものだが、そのおかげか
「スティッキー・フィンガーズ」の曲の配置は全てソラで言える。いや、どれだけ手元に
ある盤が少ない時期だったとしても、駄盤なら何度も聴かないわけで「スティッキー・
フィンガーズ」は何度もの再生に耐えうる素晴らしいレコードだったということなのだろう。

映像内のインタビューでメンバーも語っているが、言われてみれば確かに暗い雰囲気の
曲が多い。流石に『SISTER MORPHINE』はすぐに思い浮かんだが、今までそんな
想いで盤を聴いたことは一度もなかった。件の曲は嫌い(笑)であるが、それでも
アルバムを聴くときに「飛ばす」なんて野暮なことはしない。ストーンズ者にあるまじき
発言であろうが、『WILD HORSES』も好きではない。(笑)大上段に構えたかの
ような『I GOT THE BLUES』も苦手(笑)である。

更に言えばライブで演奏する『BITCH』はメインのリフはともかくキースさんが弾く
フレーズやソロは適当な感じで大して感心しない。アルバム・ラストを飾る名曲『MOONLIGHT MILE』の
レコーディングにはキースさんは参加していないことを10代の頃は不思議に思い、
50代になった今でも何となく残念に思っている。
あれ、何だか悪口みたいなものしか出てこないぞ。(笑)

それなのに、1枚のアルバムとして聴くと何回でも通して聴いてしまうのだから、
これこそ魔法というヤツなのだろう。今回の映像やCDについてとやかく言うことは
何もなく、特別な一日の演奏を楽しむことに終始できた。実に健康的な音楽体験である。

アルバム・ジャケットのモデル(フロント・ジャケとブリーフ姿の写真)が今になっても
正確に判明しないというのも、「スティッキー・フィンガーズ」にかけられた魔法の
ようで、それはそれでいいのだろう。

ミックは「次はサタニック・マジェスティーズの全曲演奏を」みたいなことを冗談めかして
喋るのだが、それならアルバム「IT'S ONLY ROCK N ROLL」全曲演奏をお願いしたい、
なんて戯言を書いて本稿を終わりにしましょう。あ、現在進行中のツアーの映像も
早目にリリースしてください。(笑)

コメント (4)
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