HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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50周年ならキリがいいのだけど

2016-07-08 20:49:57 | ROCK

今年はビートルズ来日50周年の年でもあり、様々な形で様々な人が盛り上がっている
ようだ。ビートルズの日本公演は66年6月30日から7月2日にかけてのことであったが、
(訪日は6月29日、離日は7月3日)同年にはビーチ・ボーイズも来日している。
1月7日から23日までの滞在であったから、2週間以上日本にいたことになる。

掲載写真は最近市場に登場したCDで1月13日の大阪サンケイホールでの演奏を
収録してあるとの表記がある。ブートレグになっている音源であるようだが未聴だったのと
ジャケットのデザインが気に入ったので手にしてみた。

NHKラジオで放送された音源であることがリアジャケットに書かれてあるが、質の良い
FM放送のそれを期待すると肩透かしで、音質はそれほど良くなく放送音源だとしても
AM放送をエアチェックしたような感じである。

しかしながら、私はこの盤を嫌いになれなかった。来日公演に参加せずブライアンが
孤軍奮闘して「PET SOUNDS」を制作していたのはさておき、その完成した盤の
リア・ジャケットに掲載された京都で撮影した侍姿のメンバーの写真を微笑ましく思い
気に入っていた私にすれば、「PET SOUNDS」制作の裏側で行われていたバンドの
日本公演の音源というだけで、何だか有り難いような気が先に立つのである。

ビートルズの日本公演の演奏の質を云々するのが野暮なように、ここでの演奏の内容を
どうこう言うのでなく、音源として存在するだけで嬉しい気持ちになるのだ。

公式に一般人の前で演奏したという意味合いで66年はビーチ・ボーイズの初来日の
年であり、しかもビートルズより早かったというのはもっとクローズ・アップされても
良さそうに思うのだが、巷ではそうでもないらしい。

64年(63年説もある)に日本国内にあった米軍キャンプで演奏しているというのが、
「来日50周年」と声高に言えない一因なのかもしれないが。

何れにせよ、私はこの盤を気に入っている。ここで聞こえる歓声は間違いなく日本人の
歓声である。ライブ・バンドとしてのラフで粗野なビーチ・ボーイズを日本公演の
音源で楽しめるというその一点に、浪漫があるのだ。

コメント (2)
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