HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 58

2015-10-31 08:14:27 | ROCK

前回の「YOU CAN DO ・・・」シリーズ敢行中であった10年6月に「ドイツ VS
ノルウェー」をやったのだが、今日取り上げるのもドイツの歌手。昨日の流れからだと
「デンマーク VS ドイツ」とでもしておこうか。(笑)

掲載写真はドイツの歌手アネット・ルイザンが08年にリリースした自身4枚目の
アルバム「TEILZEITHIPPIE」。ショート・ヘアに濃いアイメイク、レトロな雰囲気の
アルバム・ジャケットを見てこれを「可愛い」と思うか「あざとい」と思うかは
紙一重で、私も両方の思いが脳裏を交錯したが前者が勝ってしまった。駄目な僕。(笑)

ちょっと前のアイドル的女性歌手のアルバムや曲調というのは、統一性があるというか
戦略上の路線が敷かれていたように思うのだが、近年の歌手やそのブレインというのは
過去の膨大な遺産を研究しつくし、その美味しいところを貪欲に盛り込んでくる傾向がある。

この盤もそうで、王道ポップスにボッサ、ジャズ風なものにソウルっぽいものと、
泥臭くならない範囲で少しでも可愛いと思えるような音を雑多に詰め込んである。
アネットの舌足らずな歌唱がロリータ・ポップスのようで、盤全体をキラキラとした
輝きで満たすことに成功している。

この盤以前の彼女のアルバムでの髪型やジャケット写真というのは幾分地味目である。
ひとつ前の3枚目のアルバム「DAS OPTIMALE LEBEN」は今作より地味目であるが
悪いアルバムではなかった。やはり、人目を惹くための戦略としてこのアルバムの
ジャケット写真の在り方というのは重要ということなのだろう。1年後には日本盤が
出たのだから。

ここで一つの成果を出したアネットは再び地味目といっては語弊があるが以前の
ような落ち着いた雰囲気のアルバムをコンスタントにリリースしている。それらの
日本盤が出なかったことを思えばこれは突然変異のようなものかもしれないが
記憶に留めるには十分な内容のアルバムであった。

ドイツの女性歌手には馴染みが持てないって?
いやいや、昔からジャーマン・ロックにはお世話になっているじゃないですか。

ボニーMとかアラベスクとか・・・。(笑)

コメント (2)
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