振り返れば4年前の7月、「乞うCD化」ということで4枚のアルバムを取り上げた
のだが、既に3枚がCDになったのだなあ。その3枚目が掲載写真のタッカー・
ツィマーマンが69年にリリースしたファースト・アルバム「TEN SONGS BY
TUCKER ZIMMERMAN」。オリジナルはタイトル通り10曲入りであったが、今回は
4曲の未発表曲と3曲のシングル等の計7曲がボーナス・トラックで追加された。
4年前に書いたのは、こんな文章だった。
「72年の2枚目が割と有名なのだが、そちらより幾分ポップでしかも1STはレーベルがリーガル・ゾノフォンなので
再発の可能性があるのでは、という希望を含めて取り上げた。アップ・テンポの曲は少々歌唱が粗く、
それがトニー・ヴィスコンティのアレンジとマッチしていかがわしいロックになるのだが、コアなファンは内証的な
アコースティック弾き語りを好むのも事実で、今作はその両面を楽しむことができる。B面の出来が秀逸。」
なるほど。(笑)
ロック・アレンジがちょっと過剰かなと思う曲があるにはあるが、リック・ウエイクマンと
エインズレー・ダンバーが参加して大人しく演奏しろと指定するプロデューサーはいまい。プロデューサーである
トニー・ヴィスコンティーの人選を疑う余地はあるが。(笑)
個人的にはそれほど嫌いな音ではないが、彼の本質とは離れているという指摘が
あれば、それは外れていないとも思う。
よって今度は自身の名前を冠したセカンド・アルバムを「乞うCD化」である。
さて、冒頭に4枚中3枚がCD化されたと書いたが残りの1枚は配信でなら正規に
購入が可能であるが、やっぱりフィジカルで欲しいのであった。(笑)