HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

THE VENTURES 1960 - 1970

2013-05-18 07:12:12 | ROCK

全面的に肯定するわけではないが、ビートルズの「赤盤」「青盤」という存在は今に至るまで
大きな影響を及ぼしているのという事実は認めざるを得ない。ジョージ・ハリスン肝入りの
選曲、アルバム未収録のシングルをまとめて聴くことが出来た、という意味でリアルタイムの
人たちには歓迎されただろうし、今でも2種のベスト盤をまとめてリリースするなら「赤」と「青」
という区別で企画する会社やミュージシャンも多々ある。

06年に出たヴェンチャーズのベスト盤も、そんな括りであった。徐々にオリジナル・アルバムを
揃えていってはいるが決定的な(手軽で便利な)ベスト盤も欲しいなと思っていたのも事実で
掲載写真の2枚組「THE VENTURES 1960 - 1970」はそんな私の欲望を完璧に満たす
日本独自編集盤として登場した。

帯にもライナーにも「赤盤」の文字は無いが、「1960-1970」の帯とジャケットの背表紙が赤であること、
同時発売された「1999 - 2006」のそれが青であること、発売元が「赤盤」「青盤」と謳ったことで
ファンには、そんなふうに認識されている。両者がビートルズの「赤盤」「青盤」のように同じ構図の
年代違いの写真を採用していることからも、その呼称は自然に受け入れられるものだ。
掲載した「赤盤」は「VENTURES IN JAPAN」のジャケットを流用していて、あの写真が好きな
私にはそれも購入の後押しとなった。

私が2番目に手にした洋楽LPはヴェンチャーズのベスト盤であったが、今はそれは手元に無い。
かなり前からヴェンチャーズのベスト盤を欲しいと思っていたのだが、ずっと購入してこなかったのは
ジャケットがダサかったり選曲が不満だったからである。99年に山下達郎が監修したベスト盤が
リリースされたが、あれには「ダイアモンド・ヘッド」が収録されていなかった。

「そんなのは「WALK DON'T RUN VOL.2」でも聴いてりゃいいだろ」、と言われかねないが
あの盤を持っているのだけど、やはりベスト盤なので格好つけずに(笑)収録して欲しかったというのが
当時の私の気分であった。「じゃあ、お前が得意げにブログに記したストーンズ・ベストとやらに
『(I CAN'T GET NO)SATISFACTION』や『ANGIE』(今、話題の女優さんのニックネームですね)を
収録していないこととの整合性は何だ?」と問われると、グウの音も出ませんが。(笑)

もう、この2枚組は私にすれば鉄壁、完璧な編集盤。『BLUE STAR』は欠かせないし、『TASTE OF
HONEY』と言えば私にとってはオリジナルよりもビートルズよりもヴェンチャーズだし。
YUZO KAYAMAの『君といつまでも』『夜空の星』も、オリジナルを聴くことは無いが、ヴェンチャーズならO.K.。
ヴェンチャーズ作の『二人の銀座』『京都の恋』『京都慕情』の収録も必須なので、これは日本独自の
編集盤という企画のなせる技に改めて感服。

で、青盤なんだけど、これは持っていない。『みん○のうた』とか『そんなヒ○シにだまされて』とか
聴きたくないし。(笑)それでも『悲しきサルタン』は聴いてみたいという思いもあるので、そのうち入手する
かもしれない。間違ってもユー○ン・カバーは買わないけれど。

   
   私はドラムスが好きなので、メル・テイラーのスネアの響きに
魅せられた一人でもある。初CD化が奇しくもメル・テイラー追悼盤となった「IN ACTION」はドラムスを
聴くというよりは、アンサンブルの妙を楽しむ感じであるが、『BULLSEYE』でのドラムスはメル・テイラー
そのもので、実に格好良い。我ながら「俺は間抜けだなあ」と思いながらも『HARLEM NOCTURNE』が
流れてくると何かが疼く。(笑)ヴェンチャーズのバージョンもいいけどここに収録された『THE CREEPER』の
格好良さも特筆すべき。ハッ、今更ながらわざとらしく気付く(笑)のだが、「WALK DON'T RUN VOL.2」って
凄い盤だったのかも。

マーク、ドン&メル(笑)も良いけど、ノーキー、ドン、ボブ&メルの素晴らしさも、一般のロック好きに
もっと広まればいいなと思うのであった。

コメント
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