HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

JAZZ TIME

2012-03-05 21:03:21 | JAZZ

ジャズのレコードやCDを買うために参考にした本の2冊目が、これである。
漫画である。(笑)正に門外漢が参考にするのに相応しいのではないだろうか。(笑)

ジャズ批評という雑誌は一度も買ったことがないのだが、それに漫画が掲載されているのは
知っていた。1、2回本屋で立ち読みした程度だったのだが、それがとても面白く、ジャズに詳しくない
私でも笑い処があるのがよかった。そんな漫画がジャズ批評別冊として1冊の本にまとめられたのが
89年。タイトルは「ラズウェル細木のときめきJAZZタイム」。

取り上げられた題材は、混みあったレコード店での出来事、自分の部屋やコンサート会場で美人と聴くジャズ、
憧れのジャズ喫茶等々。ここで取り挙げられる「ジャズ」を「ロック」に置き換えれば、漫画の主人公はすなわち私と
同じであって、彼の行動からはジャズ・ファンだけでなく、レコードを収集し、音楽を聴き、また時には
演奏する人たちの間抜けな思惑が透けて見え、それが読み手と重なった時、頷きながら笑ったり、
我が身を振り返り反省したりするのが楽しいのだ。

この本には全部で14話の漫画が収録されているのだが、各回の終わりに漫画に関連するアルバムが5枚ずつ、
計70枚のアルバムが紹介されている。漫画と侮るなかれ、たった70枚しか掲載されていなくても、
「この盤を聴いてみたい」と思わせるのは、結構凄いことだと思うのだ。
ルー・ドナルドソン一人に話を割いた回では、その後に紹介された5枚のアルバムは全てがルーの盤であったが、
ルー・ドナルドソンの名前も十分に意識することになった本でもある。
下に掲載した盤は、この本を読んで私が買った盤の一例である。

   

   

ジャッキー・マクリーンは、このジャケットの雄々しさに惹かれた。ソニー・クラークの「COOL STRUTTIN'」は
とっくに持っていたが、そこでサイドメンとして参加していたことなんぞ、全く気付いてなかったのだから
ジャズを聴く資質に欠けていることを痛感したが、その「資質」は今持って向上してはいない。(笑)
弱冠17歳のトニー・ウィリアムスをスカウトしたというのは、凄い話だ。

このジャケットを見て「買い」と思うか「否」と思うかは、人によって分かれるだろうが私は即座に「買い」だと
思ったのがアーチー・シェップの「THE MAGIC OF JUJU」。曲が進行するにつれて、どんどん増えていく
打楽器の中を吹きまくるアーチー・シェップというのは実に格好よく、この盤がきっかけで後にインパルス時代の
シェップを集中して聴くことになった。

ヴィクター・フェルドマンもジャケ買いと言えば、ジャケ買い。自分の名前の「V」が手でつくったVサインになっている
のが面白い。ザッパのアルバム「LUMPY GRAVY」の録音に参加したこともある。ジャズ・ファンの楽しみ処としては
ピアノとヴァイブを使い分けるフェルドマンの多芸ぶりは勿論だが、若くして夭折するスコット・ラファロのベースにある
というのは外れていないだろう。

コルトレーンの「LOVE SUPREMES」「BALLADS」という盤は知っていたが、それでは当たり前すぎて
「次はどうしよう」と思っていたところに目に止まったのが、このジャケット写真。ジョンとファラオ・サンダースの
激突が凄まじく「GIANT STEPS」収録の『NAIMA』が、「こんなになってしまうのか」と驚かされたのだが、二人を含む
メンバーを包み込むようなアリス・コルトレーンのピアノが素敵な演奏でもある。正直に言えば
『MY FAVORITE THINGS』ばかりを聴いてしまうのだけど。(笑)

 MY FAVORITE THINGS と言えば・・・・・。

お後がよろしいようで・・・。(笑)


コメント (2)
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