HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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追憶のブートレグ61・ACT60 / ERIC CLAPTON

2009-03-23 21:45:59 | ROCK
追憶のブートレグも残り2枚となった。
今回は私がブートレグを買い漁るのを止めるきっかけになった1枚。
エリック・クラプトンのレインボー・コンサートのLPは曲数が少ないのと
当時のどんな本を見ても「クラプトンは精彩に欠ける」という旨が
書いてあったのでどうも購入意欲がわかなかった。
ところが、2回のコンサートを誤って消してしまったテイクを除く
全てのサウンドボードと、オーディエンス録音を収録したブートレグが
出た。これは是が非でも聴きたい!と思ったのだが、何故かそういう時に
限って先立つ物が無い。(笑)値段も高価だし、他にも興味があるしと
自分の意識を無理やりそらして、これをスルーした。

ブートレグCDが出始めた頃、私はこんなふうに思っていた。
「オフィシャル盤はいつでも買える。ブートレグは限定500とか
1000なので、こっちを優先すべきだ。」
そんな考えで巷に出回るブートレグの中で良さげなものは大概押さえてきた。
しかしながら今回のブートレグは高額物件でもある。おまけに私の
守備範囲も拡がり、ブートレグばかりを追いかけるわけにもいかなくなった。
そんなこんなでいくら内容が良さそうでも高額物件には手を出さないように
なった。これをスルーするのだから、何でもかんでもブートレグを
買う必要もなくなったなと思ったものだ。

ちょうどこの頃、ネット上でブートレグやアンダーグラウンド音源の
トレード・サークルが活発になった。これを利用しない手はないと思い、
買えなかった掲載写真のレインボー・コンサートやドミノスのフィルモアとかを
コピーしてもらい、音源を聴く事ができた。
「こんなやりとりが出来るのなら、バカみたいな値段でブートレグを
買う必要もないな。」と思い、トレードに精を出した。

2004年11月のブログにこんなことを書いた。
『クラプトンやビートルズ、ストーンズやツェッペリンの
ツアーごとの日替わり音源や同日音源のソース違いを
集めることで完結できれば、どんなに楽か・・・と、
皮肉交じりに思う晩秋の夜である。』

これは実はクラプトンやツェッペリンのブートレグを集めて喜んでいる人への
皮肉を書いたのだ。俺はそんなものでは完結しない。
ジャマイカやブラジルに聴きたい音楽は山ほどあるし、ロックの深淵に
辿り着きたいという思いもあるのだ。

掲載写真のブートレグは今でも恐ろしいくらいの内容と価値を誇るし、
所持している人は自慢してもいい逸品だと思う。
私にとってはブートレグを買うという行為に対して転機となったブツと
いう意味で忘れられないものとなった1枚、いや1セットである。

コメント (4)
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