HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

JENNIFER

2007-11-25 12:58:37 | ROCK

高校生の頃、「愛と青春の旅立ち」という原題とかけ離れた邦題のついた
映画が流行っていた。深夜放送はもっぱらAM放送を聴いていた私は
地元AM局に良くリクエストを出していたのだが、局アナD.J.はよく
私のリクエストに応えてくれた。
しかしながら、そのD.J.が「愛と青春の旅立ち」にひどく入れ込んでしまい
リスナーと皆で映画を見に行く企画を立ててしまった。
映画に入れ込む位なので映画の主題歌も頻繁にオン・エアされたのだが、
私はどうにもその歌が好きになれなかったこともあって、そのD.J.に
失望してしまい、2度とリクエストを送ることは無かった。

その主題歌はデュエット・ソングだったが片棒を担いだのがジェニファー・
ウォーンズ。後に「ダーティ・ダンシング」でもヒットを生んだが
私にはどうでもいいことである。
しかしながら、もともと実力がある人でウォーレン・ジヴォンやジャクスン・
ブラウン、ランディ・ニューマンらと仕事をしてきたくらいだから
先のヒットが彼女に幸運をもたらしたことを喜ばしく思えないのは個人的な
狭量を晒すに過ぎないことは明白であるが、仕方が無い。

そんなジェニファー・ウォーンズがまだジェニファーと名乗って
レコーディングしていた60年代後半のアルバムが2イン1でCD化された。
またも「REV-OLA」のいい仕事である。
CD化されたのは68年の「I CAN REMEMBER EVERYTHING」と69年の
「SEE ME,FEEL ME,TOUCH ME,HEAL ME」。
80年代のくだらないアレンジやプロデュースは当然ここにはない。
SSWのファンやソフト・ロックのファンに必ずや支持される良質の
アレンジと歌唱があるだけである。
なにせ前者のアレンジはペリー・ボトキンJr.だし。

私の本当の購入動機は69年のアルバムが聴きたかったためである。
女性に「SEE ME, FEEL ME,..」なんて言われると、映画「トミー」と
全く違った意味合いを見出しかねない浅はかな男ではあるが(笑)、
やはりこのザ・フーのカバーを聴きたいというのと、アルバム・タイトルに
惚れ込んだというのが理由だ。
他にもディラン・カバーはあるし、ストーンズの「BACK STREET GIRL」まで
カバーしていれば琴線が擽られても仕方が無い。
68年の「I CAN REMEMBER EVERYTHING」にはビートルズ・カバーに
ジョニ・ミッチェル・カバー、果てはこちらにもストーンズ・カバー「I AM
WAITING」まで収録されていて私のような者には至れり尽くせりである。
カバー目当てで購入したものの、お目当ての曲以外もなかなかの出来で
2枚分を一気に聴きとおせる。

日曜の昼下がりに聴くのにぴったりな1枚。

コメント (2)
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