HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

DEXYS MIDNIGHT RUNNERS / TOO - RYE - AY

2007-11-04 18:17:44 | ROCK
デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズが1982年に発表した
「TOO - RYE - AY」がデラックス・エディションで登場したのだが、
初回プレス盤は1曲目の「THE CELTIC SOUL BROTHERS」の曲が始まって
1分くらいの所に嫌なノイズが混入していた。
HMVで購入したのだが、「交換してもらうかな、メール出すのかったるいな。」
とか思っていたら先方から『交換案内』のメールがきた。
流石はHMVと感心しながら、交換してもらい現在は正常な盤が手元に
あるという次第だ。

このアルバムはリアル・タイムで購入した。学生時代になけなしの金で
月に1枚のLPを買うという行為に失敗は許されない。
シングル「COME ON EILEEN」がヒットしていたから、ラジオでは
頻繁に曲はかかっていたし、プロモ・ビデオも目にした。
たった1曲を聴いてアルバムを買う決断をしたのだが、結果としてそれは
間違っていなかった。ケヴィン・ローランドの声は魅力的だったし
当時はアイリッシュだケルトだなんてことは露ほども考えなかったが、
今まで聴いたことのないようなフレーズが新鮮だったし、バンド編成も
耳新しい感じだった。
ただ、当時の私の周囲ではこのアルバムの評判は悪かった。
LPを貸しても「いまいち」とか「なんかダサイ」とか、返ってくるのは
そんな言葉ばかり。心の中で「せいぜいエイジアかトトでも聴いてな。」と
呟いたことを思い出してしまった。(笑)

不思議なバンドである。グループ・フォトを見ると5人で写っていたり、
8人で写っていたり、果ては11人というのもある。
正式には何人なのか、いまいちわからない(笑)のだが、いずれにせよ
大人数のバンドを維持するのが大変なのは、洋の東西や今昔を問わず
いずれも同じで、バンドの活動は縮小を余儀なくされ、しばらくの沈黙の後に
復活した際はほとんどソロのようなもので、少々がっかりしたものだ。

今回のDXエディションには、シングルのB面やBBCライブが収録されて
いて、バンドがパブリック・イメージ以上にソウル寄りだったことがよくわかる。
英国にいて「T.S.O.P.」をカバーするセンスがぶっとんでいる。
ライブではオーティス・レディングの「リスペクト」まで演奏するのだから
只者ではない。
オリジナル・アルバムをじっくり聴いてもらえば良く解るが、80年代の
サウンドの多くが今や耐えられない程のプロデュースで台無しなのに対し、
全く古びないサウンドを誇るところも特筆すべきだろう。
勿論カバーの選択を含めて曲は絶品だらけだし、初めてLPに針を
落とした時に感じた新鮮な感動は今も変わらない。

変わらないと言えば・・・。
女の泪がワザモンなのも変わらないな。(笑)
コメント (4)
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