ニック・ロウといえば、まずはこの曲が浮かぶ方は多いと思う。
邦題は「恋する二人」。
実際にアメリカでもそれなりに売れたし、日本では落語家による
カバーがマニア人気を呼んだこともある。
79年に英国でシングルのA面として発売され、日本でも
同時期にリリースされている。軽快でザクザク刻むアコースティック・
ギターやドラムのエコーも過不足ない。うるさいギターもなく
耳なじみのいいポップ・ソングである。
この曲が最初にレコードとして登場したのはその1年前、
シングル「LITTLE HITLER」のB面であった。アレンジは全く違う。
テンポは速く、キーボード、エレキ・ギターがより印象的な
フレーズを弾き、何よりベースの音数が多くミックスも大きめだ。
私はヒット・シングル・バージョンの数年後に、オリジナルを
聴いたのだが、「バンドの音」っぽいつくりのオリジナルのほうを
断然気に入ってしまった。しかしながらヒット・ソングとなるには、
アレンジの変更というのは重要なんだなぁと思ったものだ。
それから、月日が流れブリンズリー・シュウォーツの「お蔵入りアルバム」を
入手することになる。74年に録音されながらも、出来ばえに満足
しなかったためか発売されなかったもので、それは「IT'S ALL OVER NOW」と
題されたCDで、まあブートレグでしょう。(笑)
そこで「恋する二人」にまた出会うことになるのだが、そこで謎が解ける。
「ああ、あのアレンジはブリンズリー時代のものだったのか。」
なるほどバンドの音なわけだ。
ちなみにこのCDのタイトルにもなった「IT'S ALL OVER NOW」は
ライ・クーダーのバージョンを下敷きにしたような感じで、レゲエっぽい
アレンジが楽しい出来で気に入っている。
「WE CAN MESS AROUND」も後にニックのソロ・アルバムで再レコーディング
される。
2004年にブリンズリーのBBCレコーディング集の第2弾が登場したのだが
そこには75年録音の「恋する二人」が収録されている。
スタジオ・ライブならではの瑞々しさ、生きのよさ、この勢いが
スタジオ録音に生かされたなら、お蔵入りになんかならずに
堂々と7枚目のオリジナル・アルバムとして世に出たかもしれない。
同じ日に先の「WE CAN MESS AROUND」も録音されているのが
尚更そんな気にさせる。
だが、もし「7枚目」が世に出ていたら、ヒットしたバージョンは
なかったかもしれないのが、複雑なところ。
このBBCテイクはお奨めである。当たり前だがライブなので
フェイド・アウトせずにきちんと終わるのだが、終わらせ方もキマっている。
この曲はニック・ロウとイアン・ゴムの二人によって作られた。
ゴムも後年、ソロ・アルバムで再録するのだが、ニックのソロ・ヒット
からかなりの歳月が流れ、「なんで今更」感が強く、個人的な感想は
今ひとつといったところ。
ヒットしたバージョンももちろん、素晴らしいのだが未聴の方は
ブリンズリー・バージョンを是非聴いてみて欲しい。
ブートレグはともかく、BBC録音は今でも入手は可能である。
邦題は「恋する二人」。
実際にアメリカでもそれなりに売れたし、日本では落語家による
カバーがマニア人気を呼んだこともある。
79年に英国でシングルのA面として発売され、日本でも
同時期にリリースされている。軽快でザクザク刻むアコースティック・
ギターやドラムのエコーも過不足ない。うるさいギターもなく
耳なじみのいいポップ・ソングである。
この曲が最初にレコードとして登場したのはその1年前、
シングル「LITTLE HITLER」のB面であった。アレンジは全く違う。
テンポは速く、キーボード、エレキ・ギターがより印象的な
フレーズを弾き、何よりベースの音数が多くミックスも大きめだ。
私はヒット・シングル・バージョンの数年後に、オリジナルを
聴いたのだが、「バンドの音」っぽいつくりのオリジナルのほうを
断然気に入ってしまった。しかしながらヒット・ソングとなるには、
アレンジの変更というのは重要なんだなぁと思ったものだ。
それから、月日が流れブリンズリー・シュウォーツの「お蔵入りアルバム」を
入手することになる。74年に録音されながらも、出来ばえに満足
しなかったためか発売されなかったもので、それは「IT'S ALL OVER NOW」と
題されたCDで、まあブートレグでしょう。(笑)
そこで「恋する二人」にまた出会うことになるのだが、そこで謎が解ける。
「ああ、あのアレンジはブリンズリー時代のものだったのか。」
なるほどバンドの音なわけだ。
ちなみにこのCDのタイトルにもなった「IT'S ALL OVER NOW」は
ライ・クーダーのバージョンを下敷きにしたような感じで、レゲエっぽい
アレンジが楽しい出来で気に入っている。
「WE CAN MESS AROUND」も後にニックのソロ・アルバムで再レコーディング
される。
2004年にブリンズリーのBBCレコーディング集の第2弾が登場したのだが
そこには75年録音の「恋する二人」が収録されている。
スタジオ・ライブならではの瑞々しさ、生きのよさ、この勢いが
スタジオ録音に生かされたなら、お蔵入りになんかならずに
堂々と7枚目のオリジナル・アルバムとして世に出たかもしれない。
同じ日に先の「WE CAN MESS AROUND」も録音されているのが
尚更そんな気にさせる。
だが、もし「7枚目」が世に出ていたら、ヒットしたバージョンは
なかったかもしれないのが、複雑なところ。
このBBCテイクはお奨めである。当たり前だがライブなので
フェイド・アウトせずにきちんと終わるのだが、終わらせ方もキマっている。
この曲はニック・ロウとイアン・ゴムの二人によって作られた。
ゴムも後年、ソロ・アルバムで再録するのだが、ニックのソロ・ヒット
からかなりの歳月が流れ、「なんで今更」感が強く、個人的な感想は
今ひとつといったところ。
ヒットしたバージョンももちろん、素晴らしいのだが未聴の方は
ブリンズリー・バージョンを是非聴いてみて欲しい。
ブートレグはともかく、BBC録音は今でも入手は可能である。