68年にリリースされたこのアルバムは89年ごろCD化された。
つまり、かなり早い時期にCD化されたことになる。
日本盤は出なかったように記憶するが、定かではない。
ビートニク詩人に影響を受け、詩をジャズの演奏とともに
朗読する「ジャズ&ポエトリー」について、3ヶ月連続で
レココレに記事が掲載されている。ピート・ブラウンのインタビューを
軸に展開する記事だが、40年も昔からこういったことが行われ
続けられていることと、ロック・ミュージシャンも深く
関っていることが興味深く、面白い読み物だった。
社会風刺や世相批判を題材に、詩を詠んだり演劇をすることは
今も行われている。こういった試みでロックの側から、いやロックの
形態をとった初期のものとして、興味深く聴かれるべきなのが、
この「マッゴー&マクギア」のアルバムだと思う。
いくらクリームのファンでも作詞家ピート・ブラウンに興味を
持つ人は少ない。最もピートは「バタード・オーナメンツ」や
「ピブロクト!」といった優れたバンドでアルバムを残しているので
クリームの流れとは別のところで聴かれてはいるだろう。
では、この連名で記された二人のうち、一人がポール・マッカートニーの
弟だ、ということで興味を持つ人は・・・。いるはずでしょう。
兄とは別の表現形態で世にアピールしようとしていたマイク・マクギアは
風刺劇で歌っていたが、その兄の協力でレコードを出すことになった。
楽器演奏が得意でない二人は、もともとアンディ・ロバーツらを
録音用のメンバーにしていたが、兄の威光のせいか、イギリスに連綿と
息づく詩とサウンドの合体という試みに興味があったせいか、
集まった面子が凄い。グラハム・ナッシュ、デイブ・メイスン、
ジョン・メイオール、ポールマッカートニー自身、そして
ジミ・ヘンドリックス!。
プロデュースはマッゴー&マクギア名義だが、ポールがセッティングした
セッション抜きでは完成しなかったのは明白だ。ロック・アルバムでは
あるが、「ビートニク」の佇まいは失われず聴き所は多い。
ただ、詩に重きを置く側面もあるので日本盤で歌詞対訳つきで
再発されないかなあと、常に思っている。
誰がどこで演奏しているのか、今ひとつよくわからないが
1曲目のサイケでポップな「SO MUCH」のギターはジミのプレイである。
マッゴー&マクギアの二人はジョン・ゴーマンを加えた「スキャッフォルド」
名義で録音した曲が、先に売れてしまいこの二人名義でのアルバムは
これ1枚となった。
ストレンジ・デイズ誌2004年8月号に二人のインタビューが掲載されて
いるが、マイクのインタビューにこんな件がある。
「スキャッフォルドは、もともと”リヴァプール・ワン・ファット・
レディ・オール・エレクトリック・ショーという名前だった。」
これだけなら、「ふーん」で終わりそうだが、「この話を一昨日、
ビル・ワイマンとジミー・ペイジに教えてあげたんだ。ピート・ブラウンと
ジンジャー・ベイカーも来ていたけど、彼らもはじめて聞いたと
いっていたよ。」と、いうところが深い。
英国を代表するバンドのメンバーだった人達も、日本ではほとんど
無視されている表現者の話に耳を傾けているとなると、
英国ロックの奥行きの深さと、歴史をいやでも感じざるを得ないのであった。
つまり、かなり早い時期にCD化されたことになる。
日本盤は出なかったように記憶するが、定かではない。
ビートニク詩人に影響を受け、詩をジャズの演奏とともに
朗読する「ジャズ&ポエトリー」について、3ヶ月連続で
レココレに記事が掲載されている。ピート・ブラウンのインタビューを
軸に展開する記事だが、40年も昔からこういったことが行われ
続けられていることと、ロック・ミュージシャンも深く
関っていることが興味深く、面白い読み物だった。
社会風刺や世相批判を題材に、詩を詠んだり演劇をすることは
今も行われている。こういった試みでロックの側から、いやロックの
形態をとった初期のものとして、興味深く聴かれるべきなのが、
この「マッゴー&マクギア」のアルバムだと思う。
いくらクリームのファンでも作詞家ピート・ブラウンに興味を
持つ人は少ない。最もピートは「バタード・オーナメンツ」や
「ピブロクト!」といった優れたバンドでアルバムを残しているので
クリームの流れとは別のところで聴かれてはいるだろう。
では、この連名で記された二人のうち、一人がポール・マッカートニーの
弟だ、ということで興味を持つ人は・・・。いるはずでしょう。
兄とは別の表現形態で世にアピールしようとしていたマイク・マクギアは
風刺劇で歌っていたが、その兄の協力でレコードを出すことになった。
楽器演奏が得意でない二人は、もともとアンディ・ロバーツらを
録音用のメンバーにしていたが、兄の威光のせいか、イギリスに連綿と
息づく詩とサウンドの合体という試みに興味があったせいか、
集まった面子が凄い。グラハム・ナッシュ、デイブ・メイスン、
ジョン・メイオール、ポールマッカートニー自身、そして
ジミ・ヘンドリックス!。
プロデュースはマッゴー&マクギア名義だが、ポールがセッティングした
セッション抜きでは完成しなかったのは明白だ。ロック・アルバムでは
あるが、「ビートニク」の佇まいは失われず聴き所は多い。
ただ、詩に重きを置く側面もあるので日本盤で歌詞対訳つきで
再発されないかなあと、常に思っている。
誰がどこで演奏しているのか、今ひとつよくわからないが
1曲目のサイケでポップな「SO MUCH」のギターはジミのプレイである。
マッゴー&マクギアの二人はジョン・ゴーマンを加えた「スキャッフォルド」
名義で録音した曲が、先に売れてしまいこの二人名義でのアルバムは
これ1枚となった。
ストレンジ・デイズ誌2004年8月号に二人のインタビューが掲載されて
いるが、マイクのインタビューにこんな件がある。
「スキャッフォルドは、もともと”リヴァプール・ワン・ファット・
レディ・オール・エレクトリック・ショーという名前だった。」
これだけなら、「ふーん」で終わりそうだが、「この話を一昨日、
ビル・ワイマンとジミー・ペイジに教えてあげたんだ。ピート・ブラウンと
ジンジャー・ベイカーも来ていたけど、彼らもはじめて聞いたと
いっていたよ。」と、いうところが深い。
英国を代表するバンドのメンバーだった人達も、日本ではほとんど
無視されている表現者の話に耳を傾けているとなると、
英国ロックの奥行きの深さと、歴史をいやでも感じざるを得ないのであった。