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HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 68

2016-06-14 19:58:39 | 日本のロック・ポップス

今回のクールのドラマも次々と最終話を迎えつつある。今回はいつも以上に単純に
私が好きな女優が出演しているという、ただそれだけの理由で見続けたドラマがほとんどで
あった。しかし、個人的に滅多にないことが起きたドラマもあった。

というのも、第一話を見て面白くないと感じたら次以降は見ないのが常なのだが、
土曜日とか日曜日に再放送して次回放送に視聴者を誘うという、あの手法にまんまと嵌って
結局最後まで見たというドラマがあったのだ。
そして、もう一つは登場人物の歌声に何か感じるものがあって、その人のCDを買って
しまったということ。こんなことは今まではあまりなかったと記憶する。

そのドラマとは昨日終わったCXの「ラブソング」を指し、登場人物とは歌手の藤原さくらを
指す。ドラマの背景に音楽があるドラマというのはなかなかヒットするのが難しいようで
CXだと12年の「家族のうた」がすぐに思い浮かぶ。ドラマの内容はともかく、
「お茶の間にロックが根付くなんてのはまだまだ先の話」であると思ったものだ。

「ラブソング」は主人公の女性の生い立ちがそれほど恵まれていないことや、吃音である
ということが、とっかかりとして私にはきつかった。小中高とクラスが同じだったり
違ったりしたものの吃音の生徒とずっと同じ学校だったことを思い起こしてしまったのも
このドラマを見るのを断念しようと思った理由であった。

中学は三年間クラス替えがなく、吃音の生徒と同じクラスであった。ある日ちょっとした
ことが理由でそいつとクラスの人気者が掴み合いの喧嘩をしたのだが、私の目から見れば
明らかに人気者の方に非があったのに、クラスの女子の大半が吃音の生徒の方に冷たい
反応をしたという、ゾっとした記憶まで蘇ったものだから何ともたちが悪い。

それでも再びこのドラマを見たのは、藤原さくらの演技が上手に思えたのと、それ以上に
ドラマ中で歌う彼女の声が良かったからに他ならない。

調べてみるとCMソングを既に幾つか手掛けているし、高校生の時に既にアルバムを
リリースしている。あっ、これはドラマ中で時折出てくる新山詩織とパターンが似ている
かもと思ったりして掲載写真のCD「full bloom」を手にした。

収められた12曲は、正に瑞々しいSSWの曲そのものであり、各曲に施された過不足無い
アレンジと共に彼女の素敵な声に魅了されてしまった。そして、ドラマで歌われ先日
シングルになった数曲とは歌詞もメロディーも明らかに違うものであることも感じた。

ドラマでの起用をあざといと思った彼女のファン以外の人がいても、それは不思議
ではない。ずっと活動していても気づかれず急に目の前に現れたとしか受け取られない
のが世の常であり、自分の贔屓にしている俳優のドラマの視聴率が悪ければ共演者や
脚本のせいにするファンがいるのも事実であろう。

しかし、私はあのドラマのおかげで藤原さくらを知ったし、素晴らしい盤の存在も
知ることができた。この先、どんな曲が世に出てくるのか楽しみな若い才能の成長を
楽しみにしたいと思う。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 67

2016-06-02 00:44:53 | 日本のロック・ポップス

カルメン・マキと言われて、まず最初に浮かぶ「音」というのは人によって
違うだろう。OZや5X時代のハードな音を好んで聴いた人がいれば、それ以前の
アルバム「真夜中詩集」に代表されるような音を想起する人もいよう。

何れにしろ、後追いの私にはOZ時代の曲が最初に思い浮かぶのだが、それは映画
「太陽を盗んだ男」が好きだからというのもあるし、OZ時代の盤が割と見つけやすく
聴きたいと思った時にすぐ手に入ったというのがあるかもしれない。

先日、未CD化状態だった69年のアルバム「アダムとイヴ」と70年の「想い出に
サヨナラ」がやっとCDになった。ほとんどカバー・アルバムの趣の後者は、それまで
フォーク歌手の括りだったマキがグループ・サウンズの曲を取り上げることで
ロックへ移行する助走期間と捉えることもできるが、マキなら助走無しの一足飛びで
ジャンプできたようにも思える。まあ、それは置いといて「アダムとイヴ」は
以前から聴いてみたいと思っていたので待望の再発であった。

何だか不気味なジャケットからして、一筋縄でいかない感じがするのだがアルバムの
内容も一筋縄でいかない、多様なアレンジが施された曲が揃いロック者もサイケ者も
楽しめる利き処の多い盤である。マキの声は太く声量がたっぷりなはずなのに、どこか
繊細で異様な説得力で耳を襲う。帯には「4人の詩人と8人の作曲家による10の唄」と
書かれているのだが、曲を提供した12人は皆、マキの表現力に満足したであろう
ことは想像に難しくない。

今年リリースされた2枚組DVDはまだ未見であるが、そこには「ROCK SIDE」と
「アングラSIDE」と分けられた別々の公演の演奏が収録されている。単純な
物言いに収束してしまって情けないが、それだけでもマキが表現者として多彩な
活動をしてきた(している)ことの見事な証明となり、如何に稀有な存在であるかと
いうことを思わずにいられない。

いつだったか、正確な年は忘れたが(時期的には5Xの頃かも)これもかなり後で
映像を見たのだが日比谷野音での短髪のマキが妙に可愛らしく思えたのは、それを
見た時の私が既に40を超えていたからではないだろう。(笑)

そういえば、映画「探偵はBarにいる」をボケっと見ていたらマキが登場し、少々
驚いたのだが映画のエンディングでマキが歌う『時計をとめて』が流れてきたのには
ちょっと感動であった。

正直なところ、近年の盤は聴いていないのだが自身が選曲した3枚組ベスト盤を
足がかりに追いつこうか、なんてことを考えている。もう一人のマキが歌った
『それはスポットライトではない』を併聴する夜というのがあってもいいだろうし・・。

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BOMBS AWAY

2016-05-28 06:30:32 | 日本のロック・ポップス

前作から僅か10か月のインターバルで投下されたDrop'sのニュー・アルバム
「Donut」。前作の勢いを削ぐことなく快調そのもののロックン・ロールである。

この音をこの言葉を遠くへ届けたいという強烈な意思に裏打ちされた曲の数々に
どこまでが自然体でどこからが戦略なのか考えるのは野暮というものだ。

私は単純な快楽主義者なので「気持ちのいい音」「単純にノれる音」というものを
求めるのは自然なことなのだが、ここにはもう一つの要素が加わる。
遠い昔のロックが孕んでいた「耳障りの悪さ」がそれである。語弊のある言葉で
あるが、すんなり聴きやすく耳を通過し文字通り流されて消費されるだけの音でなく
記憶に引っ掻き傷を残す音がここにある。

歌詞も曲も演奏も良いです、アルバム1枚聴き終えて満足しました、というアルバムは
ざらにある。人によって感じ方が違うのは百も承知だが、私はこの盤を聴き終えると
軽い疲労感を覚える。快調なロックンロールなのにそれに対峙した後の敗北感と希望が
交互に訪れ、打ちのめされたというところだろうか。

「えっ?」と思われるかもしれないが、この感覚は私のフェイバリット・バンドに
例えるとザ・フーの盤と対峙した後の感覚に近しい。
これって凄いことじゃないだろうか。

一つだけ注文があるとすれば・・・。歌詞を掲載したブックレットの最後のページの
5人のメンバーを一人ずつ写した5枚の写真が不満なのだ。メンバーの誰一人として
カメラ目線でないのが残念なのだ。目線を外した写真にも良いものはあるが、
外すなら俯き加減の方が良い。カメラより上を見た状態で目線を外すのは私の美意識に
反するのだが、やっぱり余計なお世話ですね。(笑)逆にアルバム・ジャケットと
プロモーション用に作れらたポスト・カードの写真は素晴らしい。

ロックの夢と未来はここにある。
この続きは私と貴方のもの・・・。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 65

2016-05-17 00:19:38 | 日本のロック・ポップス

毎土曜日の朝日新聞に付いている「be on saturday」で行われる読者アンケート
であるが、このところずっとある年代のある月のオリコン・チャートと読者の
記憶に残る曲のランキングが掲載されている。リアルタイムであった80年代前半の
チャートや曲ですら記憶が怪しいのだから、70年代の曲だと全く思い出せない
タイトルが多い。曲を聴いてタイトルを言われれば「ああ、あれか。」と一致する
ものもあるのだろうが、記憶とはいいかげんなものだ。(笑)

先週は73年11月のランキングであった。読者アンケートの9位に高木麻早の
『ひとりぼっちの部屋』がランクインしているのが目を引いた。66年生まれの私は
当然ながらリアルタイムで聴いているわけもないのだが、実のところ彼女の
ファースト・アルバム『高木麻早』は最初のCD化の時に購入した。

瑞々しい歌唱と曲に施されたアレンジに魅了された、なんて書けばいいのだろうが
今回の場合それは後付けである。(笑)これは明らかにジャケ買いであった。(笑)

私が中学生の頃であったか、何かの雑誌でホットパンツを履いた川○なお○の写真が
掲載されて「今流行りの女子大生」みたいな感じで取り上げられていたのだが、
確かに明るく健康的に見えた彼女に年上の女性への憧れを感じることはなかった。
で、何かの機会に何の偶然で見たのか思い出せないのだが、ふと高木麻早の
アルバム・ジャケットを見て何となく「あぁ、これが私が自己本位で想像していた
お姉さん像に近いかも」というわけで記憶に残ったわけである。というか、
「憧れの女子大生像」(笑)だったのかもしれない。

ヤマハのポプコン出身なんていうと、ロック者からは軽く扱われがちであるが
どことなくカントリー風味を漂わせたSSWでもあったのではと思えば、日本では
稀有な存在だったという見方もできるのではと思う今日この頃。

高校生になって、私の憧れの女子大生像はオールナイトフジによって粉砕され、
私自身もそういった年齢になって憧れではなく現実と対峙するようになっていく
のだが、それはまた別の話ということで・・・。(笑)

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CELEBRATION

2016-04-24 10:13:16 | 日本のロック・ポップス

2011年に8枚組DVDでリリースされたゴダイゴの「COLLECTOR'S BOX」の
続編が登場した。今回は3枚組で全て80年の映像である。

この時期のゴダイゴはTVドラマ「西遊記」「西遊記2」の音楽を手掛けた後であり
またドキュメンタリー番組のテーマ曲になった『RETUEN TO AFRICA』を出した
時期でもあった。子供心に「欧米以外の国に視点をあわせた曲を手掛けるものだなぁ。」
と思ったものだが、その後中国で演奏するという話を知った時は驚いた。

当時の偏見丸出しの心持を書けば「ロックな感じが全く感じ取れない中国で理解される
のか」なんてことを思ったはずだ。ま、欧米の白人から見れば「日本のロックって何?」
みたいにかつては思われたであろうから、同じようなことかもしれないがとにかく
当時はそう思ったはずだ。

今回のDVDのディスク1には80年の中国公演が収録されている。当時、テレビ東京で
放送されたとのことだが未見の私は今回のDVD化で初めて見ることができた。
客席の男性が皆一様に人民服を着ているのは異様な光景であるが、当時の文化を
感じさせる。

なんのことはない、日本のテレビのブラウン管の向こうから茶の間に向かって英語で
歌った(ヒット・シングルは日本語だったが)彼らにとって中国であろうが何処で
あろうが場所なんて関係ないのだなぁと思うことしきりの映像である。
まあ、彼らの歌が当たり障りない内容だから中国で演奏できたというのも、今になれば
判ることだがそれでも中国で最初に演奏した国外のロック・バンドであるという事実と
偉業は何の澱みもなく素晴らしいとしかいいようがない。
ストーンズが中国で演奏したのは06年のことなのだなぁ。

ディスク2は過去にLDでリリースされた「GODIEGO ON SILKROAD」の
「トルコ&イラン」と「インド&ネパール」の2枚を1枚のDVDに収録している。
何故か事前の情報で演奏シーンがほとんど皆無に近いことを知っていたので
「バンドが旅行しているだけの映像を収録した高価なLDを誰が買うのだろう」と
LD発売当時に思ったことを思い出した。

今なら好きな女優が旅行する番組をテレビで放送すれば喜んで見て録画する(笑)
のだが、ロック・バンドが旅行する映像なんて・・・という思いは今も変わらない。
しかし、80年にこれを記録として残したというのは素晴らしいことだと35年以上
経った今だと素直にそう思える。

ホメイニ師健在の当時のイランにアメリカ国籍のメンバーが入国できない、なんて
のはドキュメンタリーの形で残されているからこそリアルに検証できるわけで、
ほんの少しの会話だがメンバーのミッキー吉野とトミー・スナイダーのやりとりが
生々しく収録されていて驚く。各国の珍しい楽器の演奏を熱心に見入るメンバーの
表情や時に演奏に嬉々として加わる様は、当たり前だが流石にミュージシャンだなと
思わずにいられない。

この頃、スティーヴ・フォックスが宣教師になるために脱退するのだが、コンサート
でのファンへの別れの挨拶や空港でのメンバーとの別れも映像で見ることができ、
熱心なファンには見逃せないシーン続出のドキュメンタリーである。欲を言えば
カトマンズでのコンサートの映像をもっとたくさん見たかった。

ディスク3は80年9月に行われた神戸ポートアイランドでの野外コンサートを収録。
開放的な雰囲気の会場で、幾分曲のテンポもアップしバンドの魅力全開の演奏では
ないだろうか。個人的にはMCを含めて全肯定する内容ではない(例えば何故ここで
ネパール語で歌うのかという疑問がないわけではない)のだが、毎日放送で放送された
この映像を見ていなかった私には嬉しいDVD化であるのは間違いない。

映像がドンピカではないのでブルーレイにはならなかったのだろうが、前回のDVD
ボックスを手に入れた人には避けて通れない一品である。

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GROOVY SOUNDS A GO - GO

2016-04-02 23:18:31 | 日本のロック・ポップス

今春のRSDまであと二週間と迫った。年度の変更で忙しいのに頭は物欲で
いっぱいである。私の購入予定にはないが、こんなものもレコードで再発されるようだ。

       
左 SIXTIES JAPANESE GARAGE PSYCHE SAMPLER (14 SONGS)
右 MONSTER A GO - GO (12 SONGS)

       

左 BIG LIZARD STOMP ! (11 SONGS)
右 SLITHERAMA (11 SONGS)

掲載写真の4枚は87年から91年にかけて日本以外の国で編纂された、所謂GSの
曲を集めたLPである。後にCD化もされた。発売された当時は勝手に編集された
ブートレグ扱いであったはずだが、今はどういう扱いなのだろうとちょっとだけ
気になる。勿論全ての権利がクリアされているのに越したことはないが、おおらかな
気持ちが大切である。(笑)

浮世絵ジャケの盤は87年のアメリカ製。男の口から発せられる台詞の「L」と「R」
が間違っているのが、厭味である。(笑)外国のマニアが編集したそれは日本人の
好きな或いは思い描く一般的なGSのイメージから離れた選曲であるのが面白く、
当時は入手困難であったレコードをよくぞここまで集めたものだという印象が強かった。

残る3枚はイタリア製で最初の2枚は90年に、残る1枚は91年に出た。私は
90年に出た2枚はLPで入手したが、91年盤はすっかり忘れていて後にCD化
された時に手にした。

「MONSTERS A GO-GO」は、歌詞に使用された言葉の問題で当時のモップスの
再発CD「サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン」には収録できなかった
『BLIND BIRD』が収録されていて重宝したものだ。

このLPには曲目と演奏者が一致していない誤った表記のものがあった。それが
『S.P.I / SAVAGE』という曲であり、これを聴いた私は「サヴェージって恰好いい
なあ」と思ったものだが、実はこれはスパイダースの演奏であった。(笑)

  67年に出た「ゴー!スパイダース・
フライ!サベージ」はA面をスパイダース、B面をサベージが担当したアルバムである。
A面最後に収録された曲である「S.P.I」の演奏者表記をアメリカ人が間違えてしまった
のだろうと今なら簡単に想像できるが、GSを聴き始めて間のない私は暫く間違って
覚えていたものだ。

2枚目の「BIG LIZARD STOMP!」にはモップスの『HAIKU』なる曲が収録されて
いるが、流石にこれが『ベラよ急げ』であることは当時の私でもわかった。(笑)

この3枚のシリーズ、ジャケットに怪獣映画からのものが使われていて、LPの
各面の冒頭と最後に怪獣映画の不気味なサントラからの音が引用されている。で、先に
最後の盤である「SLITHERAMA」はCDで買ったと書いた。

LPは当然ながら曲ごとに溝がわかれているので各面の冒頭の映画サントラから
引用した短いインストと1曲目の間は切れ目がある。しか~し、CDはチャプターの
切れ目が設定されていない。よって、この盤に収録された1曲目のアウトキャストの
『EVERYTHING'S ALRIGHT』には妙なイントロ(笑)が付加されたような形に
なってしまっている。

一長一短はあったものの、私がGSのアルバムやシングルを集めるきっかけになった
思い出深い4枚のコンピレーション盤である。男気爆発でジャケットに釣られて買うのも
楽しい4枚である。

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ROCK OPERA

2016-03-26 22:04:25 | 日本のロック・ポップス

掲載写真はオルケスタ・リブレとローリーによるアルバム「ロック・オペラ!」。
1枚のアルバムを通してストーリーのある歌劇を作ったというのではなく、
ローリーが音として残したかった歌劇の名曲を歌い綴り演奏した盤である。

「キャバレー」「ロッキー・ホラー・ショー」「トミー」「三文オペラ」等の曲を
日本語で歌うのだが、どれもローリー独特の言葉でこれがまた上手くハマっていて
英語でなくても全く違和感がない。国籍不明の微熱を湛えた面白ささえある。
先に挙げた4つの歌劇のうち、ローリーは「キャバレー」以外の3作で実際に舞台を
経験しているので、その体験も大いに活かされているのだろう。

個人的には「トミー」から3曲選ばれているのが嬉しいのだが、それがバランス
悪いような気もするので、今度は丸ごと「トミー」をカバーしてほしいものだ。
『ピンボールの魔術師』はエルトン・ジョンのバージョンも踏まえた長尺の演奏で
ある。猥雑さと軽妙さが際立つ『アシッド・クイーン』も聞きもの。

今回のCDは、HMVとタワーとamazonでそれぞれ購入特典のCDRの内容が
違う。こういう売り方には賛同できないのは以前頭脳警察のCDを購入した時に
書いたが、その考えは今も変わらない。因みに私は特典CDRに収録された曲目で
amazonを選んだ。

特典にはアルバム収録曲である「三文オペラ」からの『MR . PEACHUM'S MORNING
HYMN』のライブが収録されている。私はローリーがこの曲を取り上げたのは89年の
映画「MACK THE KNIFE」の影響かと当初は思った。何しろロジャー・ダルトリー
も出ていたし。(笑)しかし、特典CDで同曲の演奏前にローリーのMCで大谷亮介が
歌うのを見てそれが印象に残っていたことが語られる。あっさり種明かしされた気分
であったが、特典CDにこれを選んで良かったと思った瞬間でもあった。

そうそう、ロック者にはフォーカスの『SILVIA』のカバーも嬉しいところ。
ハード・ドライヴィンなローリーとは別の側面を大いに楽しめるアルバムである。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 62

2016-03-03 18:39:15 | 日本のロック・ポップス

桃の節句なので、今日はこの企画でいかないとね。

掲載写真は門あさ美が81年にリリースしたアルバム「セミ・ヌード」。
81年当時、洋楽を聴くことに比重が徐々に移り始めた私であったが、雑誌の広告や
レビューでやたらとこの盤を見たように記憶している。

何となくレコ屋でLPを手に取って、ため息をつきながらしばし考える。
「いいジャケットだなぁ。色合いも俺好みの紫だし。セミ・ヌードってなんだよ~。」
なんてことを考えていたはずである。一緒にいた何人かの友人も「ええ女やなぁ。
これ買えよ。」とか軽口を叩いていたのだが、結局は誰も買わなかった。

私が聴いていたラジオ番組とかで彼女の曲が流れてきたことはなかったし、テレビにも
出ない。どんな曲が入っているのか知らないで買うほどのギャンブルの腕は無かったし
金も無かった。後からシングル曲『月下美人』がCMソングだったことを知るが
当時はそこまで気は回ってなかったし。レコ屋で店番のおばちゃんに、この盤を
差し出すのも恥ずかしい気がしたし。(笑)

それでも、このジャケットは記憶に深く刻まれたままで、大人になって思い出した
ようにこの盤を手に入れた時は、やりかけの仕事を完遂したかのような満足感に
包まれたものだ。(笑)

今思うのは、こういった音を好きになれる人、例えばA.O.R.といっても差し障りない
音を好きになれる人は私なんかの到底到達できない、ある種の「通」なのだろうなぁ、
ということである。自分が到達できない地点を否定することを止めることを心掛けよう
というきっかけになった盤として私の記憶に残る1枚がこれである。
それは勿論、今も色褪せないジャケット写真の魅力がその思いを数割増しにしている
のは間違いない。尤も心掛けようと思うものの、なかなか実践できないでいるが。(笑)

そして、セミ・ヌードの意味をもう一度考える。

貴方を好きだけど、全てをさらけだしている訳じゃないのよ・・・・。
もし、そういうニュアンスを含んでいるのなら、子供には手に負えない。
私はと言えば・・・・。う~む。(笑)

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PLEASE ROCK ME OUT

2016-02-28 20:42:29 | 日本のロック・ポップス

掲載写真はRCサクセションの4枚組CD「PLEASE ROCK ME OUT」。81年
5月30日と31日に日比谷野音で行われたライブを収録している。曰く有りげな
CDで、会場録音のような音質(上等です)といい何処でも買えるブツでないことといい
不思議な事だらけなのだが、往年のファンにとっては待望のアーカイブと言って
差支えないだろう。何処まで権利がクリアされ元のメンバー達に金が行き渡るのかも
定かでないが、ブートレグをたしなむ(笑)音の愛好家にとっては、申し訳ないが
これほど心踊らされるブツもそうはない。

5月31日の映像はアンダーグラウンドで出回ったので見たことがある方もいるだろう。
何度もダビングを重ねた劣悪な状態のものを私も見たのだが、画質は悪いものの
ワンカメで手ぶれを感じさせないそれは、おそらくは関係者が固定カメラで撮影した
ものだったのだろう。販売先では「2日目のアンコールは劣悪な音質とCD容量の
都合上収録していません」と書いてあるが、残されている映像も今回のCDと同じく
『ボスしけてるぜ』で終わる。

81年といえば、私個人もRCサクセションを熱心に聴きだした頃であり、この時期の
演奏はもう聴くことができるだけで嬉しい。高校生の時に81年12月24日の
日本武道館公演をLDやカセット(「Yeahhhhh...」)で見聞きして身悶えしたものだ。
今でいう夏フェスのようなものである、所沢や仙台でのイベントもテレビで放送され
食い入るように見たのが懐かしい。5月30日に清志郎が「明日来れないヤツは7月に
所沢で会おうぜ」というのは、西武球場でのイベントを指していたのだなぁ。

81年12月5日、四国の我が街にRCサクセションはやってきた。しかし、私は
それを見ることができなかった。理由は思い出せないのだが、何だったのだろう。
座席数1000ほどの会場で半分も人が入らなかったというのは、当日見に行った
友人の言によるのだが、それでも友人は最前列に陣取り演奏中に弾け飛んだ清志郎の
アクセサリーの欠片を拾って私に見せてくれ、当日の熱演を身振り手振りで話すのを
聞きながら羨ましく思ったものだ。(因みに翌年の松田聖子公演は1日2回公演が
超満員だった・・・というのも友人の言。)

そんなこんなの思い出を蘇らせてくれた、今回の音源の登場に感謝である。


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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 60

2016-02-18 10:11:21 | 日本のロック・ポップス

敢えて意識はしないようにしているのだが、やはり節目というのは大事なものである。
あの、パフィーも今年でデビュー20周年。デビューから5年くらいは本当に熱心に
追いかけた。徐々に醒めていったのは二人の男趣味の悪さ故か?(笑)

冗談はともかく、今でも気になる存在ではある。ミュージシャンの在り方や楽曲を
表現するのに私が最も嫌いな言葉に「等身大」というのがあるが、彼女たちは
「自然体」であるように上手く振舞い、そう受け止めてもらえることに成功したのが
良かったのだろうし、私もそういうところに惹かれたものだ。

彼女たちが今でも健在なのは二人の卓越したセンスと共に、楽曲を提供したり演奏
したりするメンバーやスタッフに恵まれたということも事実であろう。何か一つが
欠けると上手くいかないことはあるものだ。

掲載写真は03年のアルバム「NICE .」の北米仕様盤。日本盤とはジャケットや
曲順、収録曲の一部が違っている。ロック者故に、このジャケットに反応してしまった。
ロック・テイスト炸裂の曲が多数あるので、パフィーを聞いてこなかったロック好きの
最初の一歩にうってつけの盤である。

パフィーにはこの先も活躍したもらいたいものだ。
半世紀少年から五半世紀少女たち(笑)に愛をこめて・・・。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN -59

2016-02-15 21:23:40 | 日本のロック・ポップス

先日ネットで見つけた記事の中に英国のポップ・カルチャー・サイトが「あなたが知るべき
偉大な日本のミュージシャン TOP10」なるものを発表した、という内容のものがあった。
記事の解説として「きゃりーぱみゅぱみゅとBABY METALはよく知られているので
外してあるようだ。」ともあった。

なるほど、前者は欧州をツアーしているし後者はあのレディング・フェスティバルにも
出演するくらいだから、よく知られているというのは納得。では何故Perfumeが3位に
入っているのか?彼女たちは13年には欧州ツアー、14年にはロンドン公演を敢行
しているのだが、どうしたことだろう。頑張れPerfume、というところか。

いやいや、今回はそうじゃなくて、椎名林檎である。先の「TOP10」の7位が椎名林檎
であった。しかーし。6位に東京事変が入っているではないか。(笑)ま、このTOP10、
正味な話が個人的にはどうでもいいのだが、7位と6位の並びが可笑しかったので
わざわざとりあげた次第。しかも、メジャー・デビューから18年も経とうというのに
何を今更、というのもある。

掲載写真は友人が15,6年くらい前に台湾に行った時にお土産で買ってきてくれた
椎名林檎の「COMPLETE SINGLES」。おそらくは著作権ぶっちぎりの適当なCD。
これが出た当時だと6枚のシングルが出ていたのだが、コンプリートを謳いつつも
4枚目のシングル『本能』は未収録。(笑)余った時間で1STアルバムから6曲を
引っ張ってきて時間を埋めるというやっつけ仕事ぶりが、いかがわしくも清々しい。(笑)

林檎がデビューしてしばらくの間は面白いと思っていたのだが、その卓越しすぎた
自己プロデュース能力を過剰に思うようになってからは、しばらく遠ざかっていた。
02年に出たカバー集での『YER BLUES』を聴いて「ああ、このトゥー・マッチな
感じは何だ?」と思ったり・・・。つまり、彼女の熱量に私は負けてしまったのだ。

しかし、昨年の当ブログにも書いたのだが久しぶりに生演奏を見て「ロック云々の枠を
超えた「芸能」という括りで高く評価されるべきだろうと心底思った」というその思いは
今も薄れていないのだから、私は徐々に遅れを取り戻すべきなのだろう。

巷に溢れるロックから「いかがわしさ」が薄れて久しい。そんなものが求められる
時代でないとしても、彼女にはいかがわしく喜怒哀楽とエロスを表現してほしいと思う。


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JUSTICE IS A GAME

2016-02-04 21:24:46 | 日本のロック・ポップス

シャーベッツの新作は記念すべきバンドの10作目となる「CRASHED SEDAN DRIVE」。
昨年の「きれいな血」に続いてのリリースとなり、浅井健一の創作意欲とバンドの
状態の両方が充実しているということの現れが、2年連続の新作の発表となったので
あろう。

これは個人的な趣味が偶然を招いている話なのだが、シャーベッツのアルバム・ジャケット
には、夜や冬を映し出したものが幾つかあり、そういったジャケットの盤と私の相性は
すこぶる良い。つまり、私はこの新作を気に入っている。

今まで以上に生活を取り巻く大きな状況に具体的に触れているのが印象的で、生きると
いうことに肯定的なのが格好いい。背伸びしようが等身大だろうが今できること、
今思うことを全うしようとすることの美しさが、ここまで歌詞に現れたのは珍しい
ような気がする。

多作家故に書きなぐり或いは手癖で作った曲を、出来たらできただけブチこんだと
いう感じがしなくもないが、それでも今回の新作はメロディーの起伏が多彩な曲が
幾つかあるし、これまで以上に女性ボーカルの曲の完成度が高いのも良いアクセントに
なっている。

冬の寒さ、夜の冷たさ、その先にある暖かい何か。
それを見つけるためにアクセルを踏み続ける全ての若き野郎どものためのアルバム。
もう、私は若くはないが・・・明るい未来のために・・・。

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NO THRILL

2016-02-01 00:07:37 | 日本のロック・ポップス

昨日からの流れで、改めて「NO NEW YORK」を聴いてみたのだが、そこで感じた
余計なこと(笑)を書くとする。

フリクションの「軋轢」を初めて聴いたとき、なんて痩せた音なんだと思ったものだが、
その後に「NO NEW YORK」を聴いて、あの時代(78年頃)のニューヨークの地下の
音を上手く再現していたのだなと気付く。

低音が効いていないが故にスネアの音とギターの音がバンドの尖り具合を上手く
演出しているというのは、後付け上等の捻くれた見解なのだろうけど。
坂本龍一がプロデューサーだったというのも今思えば出来過ぎた話だ。

世界から視線を集めていたY.M.O.の坂本を起用したバンド側からすれば「あいつは
何にもしなかったぜ。」とか「名前だけ使いたかった。」と突っ張ることが可能だし
坂本からすれば、商業的に成功をおさめつつあるグループに身を置きながら、
こういった世界の裏から流れてきて派生した日本のバンドに目配りできているのです
という懐の大きさを示すことができるので、フリクションが成功しようがしまいが
損することはないという計算があっても不思議でも何でもない。

ああ、大人になってろくなことを考えない癖が抜けきれないと、こんな夢のない
ことを想像しては、事実に合致していようが反していようが自分を納得させている。(笑)
もちろん「軋轢」も聴き返したのだけど、この格好良さは今も十分に通用する。
それだけで素晴らしい。

  私がフリクションで一番好きな盤が
「ゾーン・トリッパー」なのは変わらないけど。

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魅惑の宵

2016-01-21 20:46:57 | 日本のロック・ポップス

       

掲載写真はサンハウスの昨年10月12日博多のスタジオでのリハーサルを収録した
2枚組CD「HAKATA」。リハーサルといっても、ここで聴くことができるのは
間延びした会話や打ち合わせの様子が一切伺えないスタジオ・ライブそのもの。
二度三度演奏した曲を含めて全26曲30テイクを存分に楽しめる。

78年に解散後も折につけ何度も集まりライブ盤やDVDが発売され、その時々の
バリエーションを楽しんできたのだが、今回は一味違う。

演奏はリハーサルとはいえ本気そのもので、スピード感も衰えずスリリング。
では何が違うかというと、それは音質である。リハーサルに使ったスタジオに
どういった録音機材があったか知らないのだが、今の耳で聴くとお世辞にもよい
音質とはいえない。しかし、これが生々しくていいのだ。

フェーダーがたくさんあるミキシング・ルームで整音した音ではなく、スタジオの
音をそのまま丸々捉えた音の生々しさが「ライブ」であることを強く意識させる。
バンドを組んでスタジオで音を出してそれを簡易なシステムで録音したものを
聞いたことがある人なら、自分が昔楽しんだアマチュア・バンドの録音を思い出す
かもしれない。

スネアとベースの音が大きく、2台のギターの音はそれほど大きくない。結構な
音量で鳴らされたであろう各楽器の間をぬってボーカルがしっかり聞こえるのが
あたりまえながら、そこらのバンドとは違うわけであるが酸いも甘いも嚙み分けた
ロックンロール・ブルーズ・バンドの音を、敢えてこの音質で聞くことの新鮮さは
意外な発見であり新たな興奮を呼び起こした。
妙にデコレーションされていないこの音は、スタジオに入って音を出す楽しみと
喜びを見事に伝えてくれる。

サンハウスの盤を聴くうえで最初に手にする盤ではないだろうが、将来的に欠かす
ことのできない盤になるであろう。

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THREE YEARS OF LOVE

2016-01-16 18:40:23 | 日本のロック・ポップス

デヴィッド・ボウイの訃報に肩を落とす私に活力を取り戻してくれたのが、掲載写真の
遠藤賢司実況録音大全第四巻1992-1994であった。くしくも共に1月生まれの69歳。
ボウイは素晴らしい新譜を残して去り、エンケンは濃密な3年間を振り返るボックスを
出して更に前進する。

思えば私が一番熱心にエンケンを聴いたのが90年代であった。過去のカタログが
CD化されて一通り揃ったというのが大きかった。それと91年に出た2枚組の
ライブ盤「不滅の男遠藤賢司バンド大実況録音盤」に感動した、というのもある。
大して音のよくないライブ盤であったが、「何でこんな音質の悪い盤を出すの?」という
疑問を遥かに超える演奏の熱量にヤられたのだ。

過去盤のカタログが揃い、ディスコグラフィーを振り返って10年ほどスタジオ録音の
アルバムが出ていないことを知り、「これはライブに行くしかない」と思い私にしては
珍しく何度か演奏を見に行った時期でもある。

今回も過去の3つのボックスと同じく9枚のCDと1枚のDVDで構成される。前回の
ボックスにも同趣向のCDがあったが今回もエンケンが一人で数々の曲を録音した
盤がある。4年後に名盤「夢よ叫べ」に結実する名曲の数々を聴くことができるのが
嬉しい。他にも21世紀になってからリリースされるアルバムに収録される曲の数々が
この時期にできていたことを知り、エンケンの時間の流れの大きく緩やかな様に
感心することしきり。

ライブ盤の破壊力は今更書くまでもないが、個人的思い入れを差し引いてもトシ、
トーベンと組んだエンケンバンドは素晴らしい。地を這うように太くそれでいて
メロディアスなトーベンと、リズムキープがあまりにも人間的で(機械的でないという
意味である)フィルインを含めて前のめりにつんのめる様がロックであるトシの
ドラムスと一体となったエンケンのギターと歌は本当に素敵だ。

以前も書いたが、若手バンドに交じって轟音を出すことと、テレビの懐メロ番組に
出ることに何の違和感を感じさせることなく、期待することが違うであろう双方を
満足させるというのは凄いことである。

DVDには3曲が収録されている。そのうちの2曲は94年の代々木で撮影された
ものだが、当日私はそこにいた。『踊ろよベイビー』ではエンケンバンドの3人が
客席に降りてきてひとしきり歌うのだが、エンケンのすぐ傍にいた私が長時間
映っているのに驚いた。客席後方の高いところからの撮影をしているのは知っていたが
まさか、こんな形で当日の映像を見ることができるとは。なんだか嬉しい。(笑)

パフィーのテレビ撮影のコンサートの客席にいてテレビに映ったのもエンケンの
ライブでの映像がDVDで残されたというのも、どちらも私にとっては相応しい場に
いたことの証明であるのだなぁ。実のところ、ストーンズのブートレグ(笑)には
しっかり映っているのだが、残念(でもないか)ながらオフィシャル盤ではカット(笑)
されている。

話がそれた。この箱が網羅する3年の間にエンケンはアルバムを出していない。
そして、この3年後に「夢よ叫べ」をリリースし、以降はコンスタントにアルバムが
出続けることになる。アルバムが出ない分、全てが濃密だったということは後付け
上等で言えることができるのだが、たった3年でこの破壊力であることに驚くべき
だろう。

次のボックスも楽しみであるのは言うまでもない。

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