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HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

SWEET LITTLE 16

2017-02-16 21:32:52 | 日本のロック・ポップス

  

いや、何と言うか・・・。このところ自らの愚行でネットで叩かれたり、テレビで謝罪場面が
流されたりで、昔ファンだった身にしてみればちょっとかわいそうで。

これは正に贔屓の引き倒しであり、興味の無いタレントなら例えその人が若かろうが
可愛かろうが、「阿呆やのぅ。」で終わってしまうのだけどね。

いつまでも「16歳」を売りにしていると、何かやらかした時にそれが嘲笑の種になることは
わかっていたことだとは思うけど、そうするとここで問題になるのが「16歳」という
キーワード。16歳だとしても、しっかりした考えを持ち、そこらの歳だけくってしまった
顔だけ大人の連中より正しい判断を出来る方もいると思うので、「16歳」を間抜け扱い
するのは慎みたいと個人的に自戒を込めてここに記す。

なんてことを書きながら、伊代ちゃんのCDを二つ並べてみる。掲載写真右は12年に出た
ベスト盤「ALWAYS I.Y.O」。私が所持するのは2枚のCDと1枚のDVDで構成される3枚組
で、別のアウターケースがついているのだが、ちょっとそのジャケが痛々しい(すみません)
ので、中のCDジャケを掲載。選ばれた40曲はシルキー・サイドとメロウ・サイドと
題された内容に相応しいように配置され、シングル曲は全て収録されている。私の一番の
目当てはDVDで、TV番組「クイズ・ドレミファドン」出演時の映像が18曲とボーナス映像を
収録。ブックレットのディスコグラフィーがありがたい。

掲載写真左は2016年に出た「YAPPARI I.Y.O '16」。2016年に、16歳当時の伊代に
焦点を当てたブツをリリースするとは、ビクターも商売上手と思ったものだ。1枚のCDと
1枚のDVDを組み込んだ写真集、というのがこの商品の正確な位置づけかもしれない。
CDには最初の2枚のアルバムを2イン1で収録しているのだが、改めて聴いてファースト・
アルバムの出来の良さに驚く。この凝った楽曲とアレンジは一体何なのだろう。もちろん、
私は彼女のルックスと声に惹かれていたのだが、今聴いても全く聴き劣りしないクオリティー
である。

DVDは、83年に行われた二つのコンサート(共に単体で商品化された)からの抜粋と
レアなスポニチ・ニュース(笑)で構成される。日比谷野音での「Doki Dokiコンサート」は
金色のレオタードが眩しかったのだが、その時の模様は今回のDVDには収録されていない。
大量のTV出演時の映像とコンサートを収録したDVDかブルーレイが出たら、買ってしまい
そうな勢いなのが怖い(笑)が、キャンディーズの時と違って相方の機嫌が異様に悪い(笑)
ので、それはその時に考えましょう。

というわけで、自称一本気なロックンローラーは自分が16歳の時の思い出を大事にしている
ということで、今回は御容赦願いたい。

それにしても気の毒なのは早見優である。「伊代はまだ16だから」とからかわれるのは
よくあることだったが、自身の歌の歌詞を引き合いに出されて「こいじゃな~い」なんて
言われるとは思ってもみなかっただろう。

あと・・・。「YAPPARI I.Y.O」は128ページに及ぶ写真集でもあるのだが、その中には
興味深い写真が何点かある。16歳の頃から線路内に立ち入っていたのね。(笑)
これは、当時こういう撮影をしたのだから、今もいいと思ったのかもね。大人が「これは
許可を得て撮影してるんだよ。本当はダメなんだよ。」とか教えておくべきだったのかも。
ちなみに16歳の時に侵入したのは江ノ電路線内。今回の嵐電といい、どちらも趣のある
路線であるのは間違いない。

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美は正調にも乱調にもある

2017-02-12 09:10:50 | 日本のロック・ポップス

掲載写真は遠藤賢司の新作「けんちゃんのピアノ画(スケッチ)」。全編ピアノ演奏の
インスト作品である。ここには歌もギターも無い。時に繊細であり時に力強い言葉を
歌詞にして歌い、それを静寂と轟音の絶妙の配分で演奏し我々を惹きつけた、昔から
よく知るエンケンはここにはいない。

かつて私はこのブログでこんなことを書いた。
「ポピュラー・ミュージックにおける歌詞の持つ役割は重要である。聴き手自身を
投影させることで個の共感を得ることができ、それが個人史の中での音楽の延命に
繋がるし、社会問題を投影させることで時に誤解を招く危険を孕みながらも、
世論を動かすことも出来る。」
勿論、エンケンの歌詞もそうであったが、ここに歌詞は無い。

エンケンのピアノ演奏が40分弱続くのだが、これはどう捉えればいいのだろう。
ピアノのインスト・アルバムなんてのは世の中に掃いて捨てるほどある。ジャンルがジャズで
あろうがクラシックであろうが、商業用のBGMであろうが個人用のヒーリング・ミュージックであろうが、
それらの音楽に優劣をつけることができるほどの優れた耳を持ち合わせていない。
単純に個人の好き嫌いを述べることはできるが、世間的にそれは公平なジャッジではないかも
しれないだろう。故に昔からジャズやクラシックを至上とする論調には抗い続けている。

今まで歌っていた人がインストの、しかもそれまでメインの楽器として使っていたギターで
なくピアノの演奏で盤を作るのだから、余程の決意なり覚悟、あるいは衝動と言うものが
あるのは想像に難しくない。そして、一部のファンの中にはそれを期待したものとは違うと
捉えられる可能性があることも想像できる。

ここでの演奏を技術的な上手下手で話すのはナンセンスだろう。作家が自分の頭の中に
描いた画を音楽家故に絵画でなく演奏で表現したのだから。なにより、ここで演奏している
のは遠藤賢司その人である。録音された2016年当時のエンケンの心象風景に迫りたい
なら、この盤を受け止めて聴くしかないのだ。

添付されたブックレットには各曲を表す画と楽譜が書かれている。大友良英らが採譜した
その楽譜が面白い。私は譜面を読めないのだが、そこには定型のクラシック音楽を逸脱した
自由が溢れている。昔、テレビ番組で見た、指揮者による可笑しな指示が描かれた(書かれた
ではない)譜面の幾つかに匹敵する面白さと自由がそこにはある。それは同時にエンケンの
脳内宇宙の果てしなさを感じさせる。

私はかつてこんなことも書いた。
「名前も知らないアーティストのCDを聴いたとする。それが、自然音や祭りの音を
コラージュしたものだったり、ギターのフィード・バック音のみのものだったり、延々と
ノイズが続くものだったら、そのCDを聴き続けまたは所持し続けることができるか?。」
「ブライアン・ジョーンズがモロッコで録音してきた音を編集した「ジュジュカ」にしろ、ルー・リードの
「メタル・マシーン・ミュージック」にしろ、単体でそれを愛せるかと問われれば、心許ない回答しか
できない。演者がそれまでに残してきた作品や、姿勢、歴史の中に置いてみて意味を見出せるから、
それらを愛し所持し聴き続けることができるというのが、私にとって本当のところ。」

つまり、そこらのアンちゃんが出した音がこれなら、私は買わない。
絶対論で評価できないのがもどかしいが、時にはこういうこともある。

電子音や轟音を使っているわけでもないし、発信機や竹の落下音を使っているわけでもないが、
今回のエンケンの盤は私にとってはルー・リードの「METAL MACHINE MUSIC」や
ニール・ヤングの「ARC」、アンソニー・ムーアの「REED , WHISTLE AND STICKS」
ジョージ・ハリスンの「ELECTRIC SOUND」と同義である。

エンケン、次は打楽器だけのアルバムを創って!

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ゴーグルズ それを聴け

2017-01-28 18:50:15 | 日本のロック・ポップス

         

掲載写真左はゴーグルズの新作「MAGICAL MYSTERY TUNES VOL.2」。彼らの
最初のアルバム「MAGICAL MYSTERY TUNES VOL.1」は、去年の秋頃にたまたま
音を聴かせていただき、その楽曲の完成度とボーカルを含めた演奏能力の高さに驚き
「まさに日本のラトルズ」と思ったものだ。そして、個人的な微熱の冷めやらぬ中、
新作が登場したのだから、これは嬉しい。

アナログ録音の湿り気というか温もりが全編に漂う。CDなのに耳がそれほど疲れない
のは、収録時間が短いからだけではないだろう。「日本のラトルズ」と言われるから
には、あの世界的に有名な4人組のパロディーなのだが、今回はそれだけでなく
そこかしこにザ・フーのような香りも感じるのが、フーリガンの私の琴線に響く。

演奏が素敵なのは当然として、このバンドが他の似たようなバンドと一線を画すのは
ボーカルのスタイルと歌詞にあると思う。さらっと流して聞くと歌われている歌詞が
日本語なのか英語なのか特に意識する必要なくスルっと耳に入ってくる。洋楽を聴けば
それが日本語で歌われていないのは、その前提として了解しているから意識しない
のだが、このバンドの歌詞は日本語で歌われているにも関わらず洋楽を聴いているような
感じで耳に届く。そして、歌詞カードを見てそのセンスとナンセンスのギリギリの
ラインを上手く保っていることに笑ってしまう。

ああ、俺に足りないのは「愛」と「笑い」だったのか、なんてことに気付けば、
どうやってもこのバンドを嫌いになんかなれない。赤黒で購入すると掲載写真右の
5曲入りCD「DEMO TRACKS」が貰える。大盤振る舞いである。

  こちらは7インチ。ファーストの
オープナーをA面に据え、B面はCD未収録。7インチが良く似合うバンドかも。

次は映像作品「5人もアイドル」(笑)の出現を期待するのだが、あれはバンドの
結成から解散までを綴ったヒストリー物なので、それはちょっと無理か。
ま、それはともかく、ラトルズ・ファンを公言する私のような人は勿論、ビートルズ
(あ、書いてしまった)のファンにこそ聴いていただき大いに楽しんで欲しいと思う。

え、お前はビートルズ・ファンを公言しないのかって?
いや、そんな。今更、恥ずかしくて。(笑)

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赤城山今宵限定吹奏楽団

2017-01-15 21:15:24 | 日本のロック・ポップス

掲載写真は昨年リリースされたココナツ・バンクの「ザ・コンプリート・ココナツ・バンク」。
ココナツ・バンク結成30周年の03年に6曲を収録したCD「ココナツ・バンク」が出た
時は喜んだものだが、それに7曲を追加して遂にコンプリートを名乗って登場したのが
今回の盤である。

「1973 . 9 . 21 SHOW BOAT 素晴らしき船出」に収録されたココナツ・バンクの曲は
『日射病』『無頼横丁』の2曲であったが、あのライブ盤の中で一番気に入ったのがこの
2曲であった。名盤の誉れ高い「ナイアガラ・トライアングルVOL.1」でも気に入ったのは
『日射病』であり『新無頼横丁』であったので、ココナツ・バンクの曲をレコードやCDの
形で少しでも多く聴きたいと渇望していたのだが、03年に少し望みが叶い昨年になって
ようやく満たされたというところか。

03年盤に追加された曲には佐野元春や杉真理といったナイアガラ関連の名があることに
大して反応するわけではないが、それでもこういった名前がクレジットにあるとお祝いムードも
高まるというものだ。リクオとDR. KYONがピアノとオルガンで同一曲に参加していると
これは贅沢と言う感じでザ・バンドを思い浮かべたり・・・。

今回追加された曲には先に名を出した『日射病』や、前身バンドのごまのはえ時代のレパートリー
である『おはよう眠り猫君』が再録されているのが目を惹く。まさにこれで一区切りという
感じで、この収録を嬉しく思っている人は多いかもしれない。ま、そうはいっても
『日射病』は「トライアングルVOL.1」の出来には及ばないのだが、あれトライアングル収録
バージョンのクオリティーが高すぎるから仕方がない。

1曲ごとに銀次の解説がついていて、そこにはトッド・ラングレン、グレイトフル・デッド、
ザ・バンド、ヴァン・モリスンなんて名前が登場しする。昔懐かしい70年代の良質な洋楽に
憧れ、それを日本語のオリジナルに結実させることができた稀有な例としてココナツ・バンクは
もっと評価されるべきだろう。あと、銀次の作詞センスの良さも。

今年はソロ・デビュー40周年。「デッドリー・ドライブ」のDX盤でも出たら嬉しいの
だけど。

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 74

2016-12-11 12:23:32 | 日本のロック・ポップス

掲載写真はCHIHANAの3枚目のアルバム「BLUE MOON SALOON」。昨日のストーンズの
流れを受けての登場である。私が彼女の名前を気に留めたのは、いつ頃か忘れたが
ストーンズのカバー曲を探していて、ストーンズもカバーした『YOU GOTTA MOVE』を
演奏しているのを知った時である。リゾネーターを手にしてスライドを演奏しながら
歌う、そのスタイルに驚いたものだ。ストーンズとは全く違うアプローチの演奏は
おそろしく歌詞と曲に饒舌な解釈を加えたものであった。

偏見を承知で書けば、それがいい歳の人なら驚くこともないが、彼女(そう、女性である)は
88年生まれの若さでそれを行っているという事実に驚いたというわけである。
しかも選んだのがリゾネーターであったというのが面白い。

ブルーズをギターで演奏するのに特段の速弾きは必要ないと思うが、チューニングを変えたり
フレットにカポを装着してキーを変えるという行為は重要で、それがそのままブルーズの
深みと面白みに通じる。演奏するギターのセレクトはどのジャンルでも大事なのだろうが
金属製ボディーのリゾネーターを選択すれば、それはブルーズを軸にした演奏をする
ことに結びつき、更には演奏者の個性となり自己をアピールする武器になる。

長々と若い女性がリゾネーターでブルーズを演奏するということが、どれだけ個性的で
あるかを書いたが、彼女の場合演奏能力と歌唱力が伴っているのが格好良いのだ。
しかも、今作では自作曲が大半でカバー曲と並べても見劣り聴き劣りしない。

私は『ROCK & ROLL GYPSIES』という曲はジェシ・デイヴィスの盤で知ったのだが
ここでは、CHIHANA自身の和訳で歌われる。ロジャー・ティリソン作のこの曲は
その筋のファンには人気の曲であるが、ここでの演奏と歌詞も素敵なもので、また一つ
この曲に名カバーが加わった。それにしても『港が見える丘』を演奏するなんて、
一体このアイディアは何処からきたのだろう。

ジャケットの絵はブルーズではなく、カントリーでも演奏しそうな感じであるが、
金属製リゾネーターを木製に持ち替えてのカントリーを演奏しても似合いそうな彼女である。
それほど多くの支持を得られるジャンルではないが、我が国にあっては得難い個性で
あるので、今後も順調に活動が続くことを願いたい。

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PROPAGANDA

2016-11-23 18:24:39 | 日本のロック・ポップス

昨日の地震は、私が住んでいる地域だと「いつもより少し大きな揺れ、ただし少し
長い」という感じであったが、NHKのテレビ画面に釘付けになった。写真は適当に
拾ってきたものを張り付けているが、警告文字が平仮名であるのが異様な雰囲気である。
短い言葉で尚且つ誰でも読めるであろう言葉で警告するというのは、過去の経験から
採られたことであると思う。凄いことだと思うと同時に個人的には思わぬインパクトを
残された。「逃げて」が「にげて」になっただけで恐怖心が増したのだから。

誤った情報に踊らされるな、とタイマーズは聴き手を煽ることがあったが、日常生活に
おいて様々な場面で取捨選択を迫られる私たちは、例え遊び半分であったとしても
タイマーズが投げかけたメッセージを気に留めておかねばならない。

 89年にリリースされたタイマーズの
ファースト・アルバム「ザ・タイマーズ」が2枚のCDと1枚のDVDの3枚組
スペシャル・エディションで登場した。公式初登場となるDISC2の10曲は
昔カセットテープで海賊版のような形で流通したもので、私も音の劣化したコピーを
聴いたことがある。そこにはもっと多くの曲が収録されていたのだが、とりあえず
いい音(笑)で聴くことができるのは嬉しい。『原発賛成音頭』のスタジオ録音も
入っていたように記憶するが、今回は未収録。その曲はDVDに収録された演奏で
見ることができる。

タイマーズのTV出演で話題になったのは89年10月のCX「夜のヒットスタジオ
R&N」での出来事であった。リアルタイムで見ていた私もあまりの内容に驚き
ひっくり返ったのだが、今冷静に振り返ると私の中での嫌味な打算の心が働いてしまう。

大きな話題になり喜んだ人もいただろうが、尻拭いに回った人のことを考えてしまう
からだが、それはそのまま職場での私のポジションがそのようなものに成りつつあり
「俺はつまらないなぁ。」なんて思ってしまうからなのだろう。できれば話題を利用して
儲ける側になりたいなぁなんて思ったり。

また、首謀者のゼリーのような知名度あるいは「価値」のある人でなかったら、速攻で
抹殺されていたかも、なんて思うこともある。タイマーズのゼリーと忌野清志郎は別人
であることを常に言い続けていたのは戦略的に正解であった。タイマーズとしての暴挙で
TV局への出入りが禁止になっても清志郎としての出演は可能であったのだから。
不倫をして話題になった人がいたが、不倫をしたのは実生活上の名前の人格で
バンドマンとしての名前(芸名)の人とは別人である、なんて釈明をしたら果たして
どうなっていただろうか。

ああ、つまらないことをダラダラ書いてしまった。(笑)
タイマーズが出した3枚のアルバムと1本のビデオはどれも私の中で痛快で面白い音で
あった。それは今も変わらない。そんな中に更に1セットのコレクションが加わった
ことを素直に喜び愛でている私がいるのは間違いない。

歌い飛ばしたトピカル・ソングを今聴いても面白い、というのは凄いことなのだ。

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追悼 りりィ

2016-11-12 11:20:59 | 日本のロック・ポップス

11月11日肺癌により、りりィが64歳で人生の幕を下ろした。

近年も音楽活動を続けていたが、どちらかというと俳優のイメージが強く残っているのは
私がテレビばかり見ているせいかもしれない。
72年の映画「夏の妹」は栗田ひろみを主役に据えた作品であったが、当時20歳であった
りりィも出演しており、その不思議な美しさに見入ったことを妙に覚えている。

有名なヒット曲もいいが、多くの名うてのミュージシャンが参加した70年代の
数あるアルバムをよく聴いたものだ。

安らかに・・・。

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ONE DROP

2016-10-26 20:43:11 | 日本のロック・ポップス

Drop'sがライブ会場限定で発売していたライブ盤「Drop's IN LIVE SOMEWHERE」が
キング・レコードのHP内ショップで流通するようになった。おかげで私も彼女達の
初のライブ盤を手にすることができた。

今年の7月に名古屋での演奏を15曲収録したライブ盤は、バンドとして最初では
ないとしても何度目かのピークにあるであろう今の状態を的確に捉えている。
ラフなようで結構緻密にアレンジされたブルーズとロックンロールの塊である。
そして、心の底から「これが直球ド真ん中のロックなんだよぉ」と誰彼構わずこの音を
聴かせたい凶暴な気持ちにさせる。

金かけて弄繰り回した音はここにはない。誰かの思惑や計算で導き出された平均的な
大勢のつまらない生活者のつまらない心の隙間を埋めて安心させるような音ではないのだ。
若者が持つ欲望や希望やフラストレーションが、実は50過ぎの爺のそれと大して
変わらないことを確認できたとき、最新型のロックンロールの有効性を実感として
感じる。

いや、別に20代の若者と同化しようなんて気持ちの悪いことを考えているわけではない。
昔からロックという音楽が内包していた「得体のしれない何か」を、この刹那を刻んだ
ライブ盤から感じ取っただけの話である。

彼女たちの音が無ければ2016年はひどく退屈な年と記憶されたかもしれない。
やっぱり、ロックの夢と未来はここにある。

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HERE TODAY

2016-09-10 23:14:12 | 日本のロック・ポップス

コレクターズというバンドには縁が無かった。というか、敢えて避けてきた。
理由は幾つかあるが、そのうちの一つに私がモッズ・ファッションをあまり好きでは
ないということがある。ザ・フーの大ファンだし、映画「さらば青春の光」は
何度も見たけれど、ファッション的にはロッカーズ寄りだったし。そんなもんだから
コレクターズの服装や立ち位置に私の嗜好と合致するものが少なかった。

80年代半ばにモッズやGSを新しいものとして捉える風潮を格好いいとは思えなかった
というのもあるし、楽曲が洋楽にヒントを得たとして、そのヒントの大元が私の好きな
バンド(例えばキンクスやフー)なら、そっちを聴いたほうがマシとも思ったはずだ。
そんなこんなで、コレクターズの盤を買ったことはなかったのだ。

それでも、加藤ひさしの歌というか声は格好いいと思う瞬間は少なからず何度かあった。
それはROLLYと組んだ21ST CENTURY STARSやピチカート・ファイヴのシングル
『ウィーク・エンド』とかで確認することができたのだが、その先をなかなか進むことが
できなかった。少なくとも先日までは。

掲載写真はコレクターズの30周年を祝うべくリリースされた24枚組ボックス
「MUCH TOO ROMANTIC」。DVDやブックレットに掲載された各アルバム・リリース
時の状況を理解し、順にアルバムを聴いていったのだが目から鱗が落ちる瞬間が
何度もあった。聴かず嫌いのままスルーしなくて良かったと、30年分の反省を
30時間ほどかけて行ったのだが、その勢いでこのボックスには収録されていない
初期の盤やカバー集をオーダーしてしまった。(笑)

デビューして数か月で武道館で演奏するバンドのことを凄いとは思わないが、
30年間の長きに亘り支持してくれるファンを確保した上でバンドを継続させることは
凄いことであると思わずにいられないボックスである。

さて、再び反省の継続を・・・(笑)。

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DANCE IF POSSIBLE

2016-08-17 21:07:00 | 日本のロック・ポップス

     

掲載写真左はサニーデイ・サービスの「DANCE TO YOU」、右は坂本慎太郎の
「できれば愛を」。共に今夏にリリースされた新譜である。両者とも昔からファン
なので盤が出れば買い続けている。

特に何が凄いとかいうわけではないが、両者にしか出せない味わいがある。
今では、若いがセンスと学習能力でスティーリー・ダンやシュガー・ベイブ辺りが
目指したであろう音を再構築したような音を出すバンドやユニットが結構な数で
存在する。そして、そんな彼らは世間的には「センスがいい」と評される。
便利なことに今は簡単にいろいろと試聴できるので、幾つものバンドの
音を聴いたことがあるが気に入ったのは一つか二つしかなかった。

数多くの後続が、少なくとも私の中でサニーデイ・サービスや坂本慎太郎の盤を
超えられないのは何故か暫し考えてみる。結論は微熱を孕んでいないという
ことに落ち着いた。

演奏は失礼ながら大して上手くはないが、バンドのみが持つ微熱、或いはぎこちなさ
故のフレーズの反復が生み出す緩やかなファンク。サニーデイを聴いてファンク
なんていうと「お前、阿呆やろ。」との誹りを免れない(笑)が、サニーデイの
持つ微熱とリズムとメロディーの反復には記名性があり、そこが数多の後続の
似たようなバンドやユニットとの差異を生んでいると思う。

坂本の盤も然り。今回の盤は聴きこみがまだ足りないせいか、前回より地味なように
思えるが何度も書くが地味は滋味なり、である。パーカッションやスティール・
ギターをフィーチャーしてのリズムとメロディーの反復がこれほど気持ちいいことに
気付かされると、これは最早発明ですらある。

どちらの盤も気に入っている。サニーデイはドラマーが体調不良で2曲しか参加
していなく、今はバンドから離脱状態にある。いつの日か戻ってくることを願う。

さて、今日ネットで見つけた面白いネタを一つ。

○むら、かと○、○○ぎ、なか○、そして、い○○○・・・
○に漢字を入れても平仮名を入れてもいいのだが、私がこの表記を見て即座に
思い浮かべるのはS○APではないのであった・・・。(笑)

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ROCK THEATER

2016-08-14 06:35:24 | 日本のロック・ポップス

昨年リリースされた「ROLLY'S ROCK CIRCUS」に続いて、70年代の日本の
ロックの名曲をカバーしたアルバム「ROLLY'S ROCK THEATER」が登場。
今回はUFOの「STRANGERS IN THE NIGHT」を意識したジャケットなのが
笑える。

かつてトータス松本がカバー集「TRAVELLER」を出した時もそうであったが、
レコード会社のディレクターから、こういった企画を持ちかけられるというのは
ミュージシャン冥利に尽きるのではないだろうか。MIX TAPEを作るとき以上に
選曲に燃えるROLLYの姿が目に浮かぶ。

前回は他者の曲に紛れて自身の曲をセルフ・カバーしていたが、今回はオリジナルを
1曲収録。初めて見たロック・コンサートの興奮を曲の中で表現しているが、
そこでの体験が如何に素敵だったのかが手に取るようにわかるのが我が事のように
嬉しい気持ちにさせる。そういえば私が初めてコンサートを見たのも「市民会館」
だった。(笑)曲間の台詞にバッドフィンガーの『NO ONE KNOWS』からの
引用があるのもROLLYらしくて良い。

今回の選曲は前作以上に私好み。何せ『燃えろいい女』に『てぃーんず・ぶるーす』
だから。(笑)PVも作り歌唱も世良公則の熱さを過剰に再現したアルバムの
オープナーである『燃えろいい女』のくどさこそROLLYそのもの。原田真二や
チューリップの良さを見落とさないのが素敵なのだが、今回は遂にというか待望の
ウォッカ・コリンズ・カバーまである。アラン・メリルの歌唱の節回しを明瞭な
日本語で歌うところが「ROLLYオリジナル」という感じで、ここにもROLLYっぽさが
表現されている。

乱魔堂の『可笑しな世界』もよくぞ取り上げてくれたという名曲。RCサクセション・
カバーは選曲が選曲だけに出来を危惧した(笑)が安心した。というのも、この
手垢のついた感のある曲は、様々なイベントで最後に出演者が総登場し楽しそうだが
クオリティーの低いぐだぐだな場面を多く見聞きしていただけに、バシっとキまると
当たり前だが格好いい。ZKの『いとこの結婚式』を選ぶのもらしくて、尚且つ
ROLLY言うところの「スレイド風味」のアレンジがいい出来のカバーである。

このところカバー・アルバムをよく見かけるが、選曲の全てを気に入るカバー集は
そうはない。大抵半分くらいは「え?」という、まあそれは私の守備範囲の狭さを
認めるにすぎないことなのだが気に入らない曲が選ばれているものだ。
今作のように全てを気に入るカバー集は、滅多にない。

で、ROLLY。次はTHE 卍で新譜を出すことを期待します。
って、これは去年の今頃も同じことを書いたなぁ。(笑)

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 73

2016-08-13 00:35:00 | 日本のロック・ポップス

私は本やCDを販売する仕事に3年ほど従事したことがある。仕事に就いてひと月も
経たない、とある日の上司との会話で私は当時の我が国のポピュラー・ミュージックの
動向を思い知る。

「ハリー君、日本で一番売れるCDって何か知ってるか?」
唐突な質問に答えることが出来なかった。洋楽や日本のロックのようなものを
少しは聴いていたが、いざ一番売れるのが何か聞かれると答えに窮してしまい、
「井上陽水ですか?」なんて言いそうになったが、言葉を飲みこんでしまった。

「年末商戦、クリスマス商戦を見据えて出される松任谷由実が一番売れるんや、
よお覚えとき。」いやいや、ただの1枚もレコード聴いたことないんですけど。(笑)

実際、私がCD販売の現場にいた88年の「Delight Slight Light KISS 」は
滅茶苦茶売れた。小さなチェーン店が新譜の初回配分或いはバックオーダーをかける
時の枚数なんて知れているのだが、普通の新譜の10~20倍の勢いで売れたのだから
それは衝撃であった。翌89年の「LOVE WARS」然り・・・。
私は絶対にこんなCDは手元に置かないと心に決めた。(笑)

荒井由実のデビュー・アルバムである「ひこうき雲」を名盤と言う人は多い。
その称号は、メロディーや歌詞の冴えよりもキャラメル・ママが紡ぐ芳醇な音に対する
賛辞のように思えるのは私が荒井由実の熱心なファンでないからかもしれない。
いや、やはりメロディーも歌詞も素晴らしいのだ。ただ、後々の妙にディテールに
こだわったように思える歌詞の印象が私の目と耳を曇らせているに過ぎないのかも。

初めて森田童子を聴いた時から20年近く経って、初めて「ひこうき雲」を手にした。
知っている曲は『きっと言える』だけで、その曲は何となく好きだった。
で、冒頭の曲『ひこうき雲』を聴いてひっくり返りそうになる。ああ、やはりここにも
死の匂いがある。空に憧れなんか持てないよ・・・。

あれ、俺がスタジオ・ジブリのアニメーションを苦手にするのもコレが理由か?
飛行機に乗るのが怖いのもコレが理由か?

昨夜から飲み続けながらわけのわからないことを書き続けている。
恋愛ミストレス(そんな言葉はないか)の女の細かい欲求或いは要求につきあって
みたいと思う瞬間が時折訪れるのだが、それは現実に遭遇していないから間抜けにも
そんなことを夢想してしまうのだろう。

かつては「SURF & SNOW」は天敵であった。今はそんなことはない。
どちらにも無縁であることに変わりはないが、私は大人になったのだ。(笑)

それでも88,9年当時に私が抱いた思いは今も頑なに守られている。
だって、私の手元には荒井由実の盤が4枚あるだけなのだから。(笑)

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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 72

2016-08-12 22:22:35 | 日本のロック・ポップス

例えば仮に、私と同世代かそれより少し年上の人に「よく聴いていたのは、
中島みゆきと山崎ハコと森田童子です。」なんて言えば、「こいつ・・・」という
感じで見られるかもしれない。三者三様の違いがあるにも関わらず、更には今も
現役バリバリの中島みゆきの音を聴いていないにも関わらず「暗いヤツ」と思われる
かもしれない。ま、それは私も以前当ブログで書いたが「好きなのはストーンズと
フーとキンクスです。」なんていうと「ああ、あの手のヤツね。」と軽く
あしらわれるのと同じといえば同じなのかも。(笑)

少し前に森田童子の盤が久しぶりに市場に並んだ。私はコピーしたCDRを数枚
持っているだけだったので、いい機会だとばかりに何枚か手にした。

実は「青」が苦手であった。子供の頃から「青」が嫌いだったのだ。
広大な海や空を見ていると気が遠くなりそうだったのだ。そんなものだから、青を
基調にしたシャツを着たことなんかなかったし、まして掲載写真の発狂したような
ジャケットには恐怖すら感じ、盤を買うこともなかったのだが、それでも音には
興味があったのでCDRで所持していたのである。

アルバム「マザー・スカイ」に収録された曲の多くには「夏」「青」という言葉が
出てくる。夏は暑苦しいはずなのだが、この盤で描かれる夏はひんやりと訪れる。
冷夏とは違う。体温いや体感する空気が冷たいのだ。
蝉の鳴き声が増幅されるに従い、やさしく発狂するのは美しいのではないか、
いや、「青」から逃れるために曇天を、夕立を待っているのではないか・・・。

リアルタイムでは聴いていないのだが、この盤に収録された曲の幾つかは、
76年ではなく81年に少年だった私のある側面の一部分であったように思える。
そう思える心の余裕が今は有り難い。昨年から、青を基調にしたアロハを
着ることに抵抗がなくなったし。(笑)

翌年リリースしたアルバム「A BOY ボーイ」収録の『G線上にひとり』の中で
森田は「夏の空はヒコーキ雲」と歌う。あぁ、ダメだやっぱり。夏の空は「死」を
連想させる。

飲み過ぎてしまった。面倒くさい女の心の闇につきあってみたいと思う瞬間が
時折訪れるのだが、それは現実に遭遇していないから間抜けにもそんなことを
夢想してしまうのだろう。

彼女は今、何をしているのだろう。

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LIVING LEGEND

2016-08-02 21:41:25 | 日本のロック・ポップス

掲載写真は昨年6月28日に全労済ホール / スペース・ゼロで行われたコンサートの
DVDで、タイトルは勇ましく「伝説のロッカー達の祭典」。
個人的にはちょっと「え?」という感じのタイトルであるが、THE 卍、頭脳警察、
外道といった面々の演奏を目当てで購入した。

LEGENDと言われると悪い気はしないだろうが、安易にそこに乗っかると無様だし
だからといって歴史を作ってきた人たちに対して何の尊敬の念も抱けないのも
おかしい。そんなわけでコンサートとDVDのタイトルに若干の居心地の悪さを感じたが
多少の編集の粗さを感じつつも私は十分にこのDVDを楽しんだ。

少し前に当ブログで、このDVDの発売にあたりクラウドファンディングが行われた
ことを書いた。結果を見る限りでは十分な資金が集まったとは言い難いが、予想通り
普通にDVDは市場に出た。ま、そうしないと初期投資額さえ回収できないから当然の
ことではあっただろうけど。

で、同時に私は何がしかの「賛同」をしたと書いた。そこでしか入手できない特典DVD
(3曲の演奏を収録)があったのが最大の目当てであったが、他にも色々と特典が
あったので、「賛同」した。

企画した会社の商品の賞味期限切れ(失礼)の販促グッズ(ステッカーやポストカード)
の数々に混じって1枚のDVDが同梱されていた。これは予定外の梱包物である。

     それがこれ。04年にリリースされた
時に定価で購入したのだけど、8190円もしたのね。(笑)
今回のクラウドファンディングに「賛同」したお礼であるとのことが書いてあったが
何となく複雑な気分になったの事実。もらって嬉しくないはずがないのに。

       頭脳警察と外道。
今、存在するだけで驚きのバンドだと思うのは私だけか。(笑)彼らが新譜を
出す限り付き合い続けることができる醒めない愛情が、私の中に燃え続けることを
願っている。

できるだけ長く・・・。


 

コメント (4)
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YOU CAN DO A LOT WITH MORE 100 WOMEN - 71

2016-07-12 00:03:38 | 日本のロック・ポップス

7月12日はナイフの日ということで、少年ナイフの登場である。このシリーズの
71番目というのも肝である、ってそれはお前が調整したんだろうとの誹りは
おっしゃる通りである。(笑)

少年ナイフは81年に結成されメンバーを変えながらも唯一のオリジナル・メンバー
である山野直子を中心に今も活動を続けている。近年の盤は聴いていないのだが、
断片的に聞いた曲の印象だと昔とかわらない明るく元気で可愛らしいバンドであり続けて
いるようだ。

私が熱心に聴いたのは山野敦子が在籍していた時期までであるのだが、あれ、俺って
山のアッちゃん推しだったのか。(笑)というか、そんなことはとっくに意識していて
彼女に握手してもらった時は妙にドキドキしたものだ。

ナイフの魅力は大人になっても子供の頃に好きだった物や身の回りのことを、楽しく
時に不思議な歌詞でスリーピースの特性を活かして豪気に演奏してくれた処にある。
ロックンロールに非日常はつきものだが、市井の生活に紛れて気づかれないかもしれない
女性が乙女心を覗かせながら非日常を見せてくれるというのが素敵だったのだ。

掲載写真は96年に出たシングル「Wonder Wine」。あれから20年も経ったのか。
ナイフは続くよ何処までも・・・。

コメント (2)
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