この頃、ユーチューブを見ていると、米農家の人や飲食店の人が、今回の米不足について話している動画がいっぱいでてくる。
最初は普通のテレビニュースなどで、スーパーに米が無いというようなニュースが多かったが、それに関して、米評論家みたいな口ぶりの人の動画が多くなってきた。
米が有る無いは、1年契約で定期的に米を買っているところ、農家から直接買っているところはある、逆に、そのつど発注をするスーパーなどは全滅だとのことだ。
そのことから、今後は直接年間契約で定期購入をすればいいんだ、とアドバイスする人が多くなってきた。
「スーパーなんかで買おうとするから愚かなんです。自分で契約を結びなさい」との勧めである。
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でも、これがどうも腑に落ちない。
今回のことがあって、米が買えなくなった人たちがみんなこぞって、農家と直接に年間契約をし、月に10キロを12回とか、あらかじめ注文したらどうなるんでしょうか?
まず、個々の米農家と、それぞれの家庭の人間が契約を結ぶって、どうやって見つけるんだよ?という話。
おそらく、ユーチューブに挙げている米農家さんが良さそうだと思ったら、何百件もの注文が押し寄せて対応しきれないのではないでしょうか。
そうして、宅配便が個々に配達されるってわけで、日本中、米が個人の家に飛び交っていくわけでしょう。
それに、結婚相手みたいに、なかなか見つけられない人がでます。
米農家が見つからない人、米を買ってくれる家が見つからない農家。
見つけたと思ったらあんまり良いコメを送ってくれない農家だったり・・・と色々問題も起きそうです。
色々な米を買ってためしてみることもできません。
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そもそも、米の全体数が足りないから、今回スーパーに回る分が足りなくなったんじゃないでしょうか?
個々に提携して買えば、その人は米不足で困ることはないかもしれない。でも、全体量が足りなければ、誰かが食いっぱぐれることに違いはないはずです。
たまたま提携契約していた農家が不作だったら、おしまいです。
あるべき姿は、ちゃんと普通のスーパーマーケットに米が売られるようにすることなんじゃないでしょうか。
一部の賢い人たちが、自分さえ巧妙に米を手に入れれば良いというものではないでしょう。
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それで、米が手に入らない人たちを、バカだとかアホだとか、自動自得だとか言って、年間契約していて米には困らない自分たちは、そういうバカ者とは違うんだ、などと優位に立つような言動はどうなんでしょう。
年寄りの1人暮らしなんか、1か月に2kgくらいしか食べないのに、農家と年間契約なんかしますか?
私の実家母は月に2kg、夫婦だけの我が家は月に5kgしか食べませんので、そのつどスーパーで買ってきます。
そういう人が米を買うことのできない社会っていったい何なんですか!
米農家はだんだん高齢化して米を作らない人が増えてくる、米を作っても安くて儲からないので、今後も米は減っていく見込みだそうです。
それをなんとかして、米をちゃんと生産できる国に、すべての国民に行きわたるようにしていくのが政治家の仕事じゃないでしょうか。
個別に農家と年間契約をできない人は、スーパーでアメリカ米やタイ米を買えばいいっていうのは、ほんとうに狂った考えだと思います。