ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

05/04/18 「松栄祝嶋台」片岡千之助初舞台

2005-04-18 01:12:56 | 観劇
日曜日の深夜(もう月曜日の時間だが)教育テレビの「芸能花舞台」をなんとなくつけていたら、片岡仁左衛門と片岡孝太郎が出るお祭り場面の舞踊劇とか始まった。途中で突然口上が始まってしまい、孝太郎の息子の千之助の初舞台だということに気がついてそれからはちゃんと見てしまった。
仁左衛門が粋な江戸っ子でお父さん、孝太郎が芸者でお母さん、千之助がその子どもでお祭りにきているという設定の筋書きらしい。
まず仁左衛門が口上の中で、生まれてから4年しかたっていないが、自分も舞台に立ちたいと言ったので、松竹永山会長とも相談して初代片岡千之助を襲名させてこの舞台に立たせたということを言っていた。続いて孝太郎ももう息子が可愛くて仕方ないお父さんの雰囲気で口上。千之助本人も大きな声でニコニコしながらの口上。かわい~い。を連発してしまった。
踊りもしっかり頑張っていた。本当にニコニコと可愛らしいお子だ。私のお気に入り片岡愛之助も仁左衛門たちに手出しをする敵役的なおアニイさんとして登場。千之助も一緒になって束になってかかってきた輩をやっつけて、親子3人花道を引っ込んで終わり。
そうかあ、仁左衛門はおじいさんなんだとなんだかとても納得してしまった。というのも、4月歌舞伎座の切られ与三を観て、相変わらずの二枚目だがちょっと年取ってしまって満足できなかったのだ。でも仕方がない。去年だったか歌舞伎座で観た「恋飛脚大和往来」の「新口村」だって忠兵衛とその父役の二役をやったのだが、父役の時の方がはるかに良かったのだから。
このところ、仁左衛門さん、なんか年をとってしまって残念~!とか思っていたのだが、今日の親子3代の姿を見て、とても納得してしまった。
はい、その納得の上で仁左衛門さん、これからまたいろいろ観せていただきます!

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17 コメント

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ももんが様 (ぴかちゅう)
2005-04-18 01:33:48
この記事を書いていたら、ちょうどももんがさんから下記のようなコメントが昨日の観葉植物の手入れの記事に届きました。すごいタイミング!



「今、芸能花舞台を見るともなしに見ているのですが(NHK教育)、4歳になる片岡ぼうやのお披露目パートがありました。そこで、出ている女形が、女形じゃなくて実母みたいだったのですが(そう言って挨拶していたと思う)、そういうふうに見て正しいんですか? そういう場合に、歌舞伎でも女性が部隊に登場することができる、ってわけ?」

お答えします。あの芸者さんはお父さんです。まぎらわしくきこえるような言い方になってたかもしれないけど、そんなに女の人に見えたってことだねえ。

よ、さすが孝太郎!!地味な女形としては結構実力あると思ってます。4月8日に書いた「05/03/22 国立劇場『本朝廿四孝』」の記事も読んでもらうと出てきますよ。

歌舞伎の舞台に女性が出ることはあります。役者の娘とかで初舞台とかでやはり女の子の役で出ます。そういう場合はちゃんと誰の子どもが初お目見えとか初舞台とかってちゃんとわかるようにして出します。

あと、子役で役者の子どもさんでなく出てもらうときに女の子でも男の子役で出したりするし、舞踊のシーンの小さい女の子役で踊りをきちんと習っているであろう女の子が出ていたりします。

でもお母さんが出ることはないはずです。あと、大人の女の人で舞台に立っているのを観たのは歌舞伎座では何年かに一回「俳優祭」というのをやるのだけど、そこに水谷八重子と波野久里子などの新派の女優さんたちが出たのと勘九郎とよく共演する藤山直美が柄本明とかと一緒に出たりとか「賑やかし」で特別出演したりしてたことくらいしかないんじゃないかなあ。

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後から見てわかりました (ももんが)
2005-04-18 02:43:06
質問したももんがでございます。わたしも口上から目がそっちに行きました。そもそも舞踊でしたわね、だったらあり得るのかいな、と番組ウェブをみて思ったのですが、じいちゃんと父親がやっていたのも、後から合点しました。父親なら、「長男が」って言えるもんね。仁左衛門て、大長編の記録映画があるのは先代でしたっけ?
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つけたし (ももんが)
2005-04-18 02:52:50
それから、「そんなに女の人に見えたってことだねえ」というのは、違います。歌舞伎で演じられる「女」は、「女」の「形」でしょ。

 『書かれた顔』という映画をご存じですか? 前にも言及したような気がしますが、その中で、亡くなった杉村春子と坂東玉三郎のインタビューが出てきますが、なかなか興味深いというか、当然というか、という話をしています。

 杉村春子は、若い頃、女らしい仕種を女形に学んだ、と言い、女である自分より、どうして女形のほうが女らしいのか、と悩んだと言っています。玉三郎は、自分はこれまで本当の女を演じてきたと思っていたが、それは違っていたことに気づいた。自分の演じている女は、男の目に映る女なのだ、と言っています。よくわかる話です。
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仁左衛門の映画、口上、女形の芸について (ぴかちゅう)
2005-04-18 14:57:40
羽田澄子監督による13代目仁左衛門晩年の記録映画「歌舞伎役者 片岡仁左衛門」という映画があるようです。

http://www.jiyu-kobo.com/nizaemon3.html

それと口上は舞踊でなくても芝居の中でもちょこっとやってしまうようです。紹介をする立場の役者が「狂言の途中ではございますが・・・」と口上の場をつくってしまうようです。もちろん、今回の勘三郎のように大名跡を継ぐ場合は口上だけで独立させて御歴々の役者を揃えてひとことずついただくことをするのですが・・・。

「女形」の芸は確かに女の人に見えてはいけないということもあるらしいです。若手の歌舞伎研修生出身の中村芝のぶを応援しているのですが、今月の昼の最初の演目で腰元に抜擢されて頑張っているんだけど、渡辺保先生には女優っぽいと指摘されてしまっています。私にはそこらへんがよくわからないんですよ。若々しくて勘太郎や海老蔵とのバランスもすごくいいし可愛いしで私的には合格なんですが。うーん、奥が深いなあ。



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同じ人が… (HineMosNotari)
2005-04-18 17:17:02
お初におめにかかります ぴかちゅうさん(で、よかったと思うのですが、2度目でしたら、すみません)。 

同じくgooのブログを開いておりますHineMosNotariと申します。

私も、夕べ、たまたま芸能花舞台の再放送を見つけて、最後まで見入ってしまったことをブログに告白?した1人です。(^_^;)

かわいいですよね~、千之助君。

そういえば、私は歌舞伎座でライブでも観てるんですが、そのときは口上で仁左衛門さんだったか、孝太郎さんだったか、忘れましたが(仁左衛門さんだったかな?)千之助君のことを「まだ、海のものとも山のものとも…」とおっしゃっていました。

海でも山でもかまいませんので、ぜひ、ウルトラマンではなく、おじいさんを継ぐ立派な役者になってね!と言いたくなりました。(^_^;)

孝太郎さんは、2月に仁左衛門さんと「椀久」をされた時に「あ、なんか艶っぽくなった!」と思いました。3月もよかったですね。これからどんなふうに化けていかれるのか、楽しみに思ってる役者さんの1人です。



段治郎さんのことも注目してくださってるうれしいぴかちゅうさんのブログ。

なんか、初めておじゃましたのに、延々とまくしたててしまいまして、すみません。

今後もどうぞよろしくお願いします。



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私もみた、13代目の映画など (yukari57)
2005-04-18 20:26:57
ぴかちゅうさん、見ましたよ、私も、ブログでも触れました。口上についてですが、舞踊の途中で口上は多いですね。5月襲名の昼の部は、口上なしでの猿若なんとかが口上の代わりになるらしいし。13代目のえんえん10時間余りのノンフィクション、よかったですよ~私は3日間、東中野の映画館に通って見ました。BSあたりでいつかやらないかな、って思っていますが。感動的です。ただ、歌舞伎の見巧者からみると、なんだ、あの舞台の撮り方は!となるらしいですけど、一人の人間のドラマとして捉えれば素晴らしい作品でした。



芝のぶの女優みたいな所作、私も駄目なんです(一応、先生の門下なので)。そのあたり、実は昨日の週刊ブックレビューの中で、雀右衛門がいっていました。雀もかつては、女優みたいだったとか。女形の演技は、たとえば文楽の人形がリアルに見せるために、ウソの演技をするのと同じなんです。ももんがさんが、「書かれた顔」でいわれたとおり。現在、女優で女形が出来るのは、藤間紫さんのみ、といわれています。渡辺保氏の処女作、「歌舞伎に女優を」も、そのあたりの問題意識から書かれていますが、図書館で予約してほかから入手してもらわないとなかなか読めない本ですけどね。
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私も見ました (あいらぶけろちゃん)
2005-04-18 21:14:49
13代目のドキュメンタリーの一部をTVでやっていたもの。映画全編見たいものです。

国立劇場での「菅原」の通しもよかったですよ。13代目の菅丞相は私の心の財産になっています。

仁左衛門さんも孫右衛門の方が似合うようになってきたんですね・・・まだしばらくは忠さんも見せていただきたいものです。
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皆様、コメントありがとうございます (ぴかちゅう)
2005-04-18 22:38:16


●hinemosunotari(ひねもすのたりのたりかな、ですね!)様

初めてのコメント、トラックバックありがとうございました。立派なブログとホームページを運営されているのですね。勉強になります。千之助ちゃんの記事と『本朝廿四孝』の記事をTBしておきました。これからもいろいろ教えてくださいねm(_ _)m

●yukari様

羽田澄子監督による13代目仁左衛門晩年の記録映画、私も観たいです。何かの予告編でちらっとみたような気はするんですが、10時間かあ、『グリークス』くらいの覚悟がいりますね。

「女優で立女形が出来るのは藤間紫さんのみ

」というのは猿之助が言っていたような。昨年の『西太后』はもう本当に観に行ってよかったです。雀右衛門さんも女優っぽかったんですか。そこをどのようにステップアップしたのか知りたいですね。

●あいらぶけろちゃん様

仁左衛門さん、6月歌舞伎座は孫右衛門だけで忠さんは染五郎に譲ってますね。観に行きたいな。1月の浅草で若手の「封印切」は昼夜観たので、よりベテラン勢で観てもいいかなと思ってます。

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ちょこっとつけたし (HineMosNotari)
2005-04-19 14:00:28
こんにちわ ぴかちゅうさん。こちらのブログにもおいでくださり、ありがとうございました!

で、たくさんコメントついてるのに、さらに付けていいのか悩んだんですが、ちょこっと書かせてください。

1月の浅草は、評判につられて、昼の「封印切」のみ、見ました。愛之助さんがすっごくよかったです!いままで優男ばかりみてたので、あの八衛門のアクの強さは新鮮でした。もっと、あの手の役がみたいとこです。

あと、13代目の仁左衛門さんですが、話題になってるドキュメンタリーは、話にしか聞いたことないのですが、近所の図書館に「姿」という武原はんさんと一緒の写真集がありまして、すごくいい表情で映っていらっしゃいました。私、当代の仁左衛門さんより、我當さんの方がお父さんによく似てらっしゃると思ってましたが、仁左衛門さんの「新口村」の親父さんは、この13代目の写真によく似てました。

わき道話で失礼しました~。
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HineMosNotari様、愛之助話 (ぴかちゅう)
2005-04-19 16:57:12
愛之助さんの新春浅草歌舞伎、昼夜両方観ました。その感想2つをどこにつけたらいいかわからなかったので、松嶋屋ということでこの記事に2つともTBつけておきます。

昼の八衛門と夜の忠兵衛の演じ分けの見事さに私はすっかり愛之助応援団になり(オイオイ何人応援するんだ状態ではありますが...)、体調があまりよくなかったけど頑張って『本朝廿四孝』行ってしまったのです(当日券で最前列だったのはラッキーでしたが)。

『本朝...』でも偽の勝頼と蓑作の演じ分けがうまい。声の高低のつけ方、その両方の声の美しさ。なかなかいないですよ。13代目につきっきりでお世話していてしっかり師匠の芸を勉強したんだと思います。また、愛之助話は独立してブログに書く予定です。

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