ジャン・ユンカーマン監督の『映画 日本国憲法』。ユーロスペース渋谷での上映のチラシを書店でみてからずっと観たいと思っていた。労組女性部から案内があった渋谷母親大会でビデオ上映があったので観にいった。どういうものかということをまず下記の公式サイトから引用する。
『映画 日本国憲法』の公式サイトはこちら
「戦後60年目を迎えた2005年、自衛隊のイラク派兵をきっかけに憲法についての踏み込んだ議論がはじまりました。国内のあまりに性急な改憲への動きを、世界に視野を広げて見つめ直す、それがこの映画の出発点でした。憲法とは誰のためのものか、戦争の放棄を誓った前文や第9条をどう考えるのか。本作品は、憲法制定の経緯や平和憲法の意義について、世界的な知の巨人たちが語った貴重なインタビュー集です。」
12人の出演者は下記のサイト、詳しくは上記のサイトをご参照くださいm(_ _)m
『映画 日本国憲法』のDVD(定価2940円)のご紹介はこちら
助言者の弁護士さんによると、元CIA顧問チャルマーズ・ジョンソンはマッカーサーの系列にあってキッシンジャーなどと一緒に活躍していたとのこと。そういう人物ですら現在のUSAは危険な領域に入っていると危機感をもってアメリカの軍事帝国化について研究発表をするようになっているのだとのことだった。
またベアテ・シロタ・ゴードンさんは、昨年観た映画『ベアテの贈りもの』の主人公でもある。今回の映画ではGHQの憲法草案作成作業に関わった時の状況が語られた。焼け残った日本の図書館で探し回ってワイマール憲法などヨーロッパ諸国の憲法も参考にしたためにUSAの憲法にはない男女平等や福祉の条項が盛り込まれたのだという。
安倍新首相は「今の憲法はGHQに押し付けられたものだから自主憲法の制定が必要」と公約の第一に掲げている。それについてもこの映画は明確な説明をしてくれた。「世界の近代憲法は全て国民が権力に押し付けたもの」だという。さらに「今の憲法は日本の非軍事化を求める声が高まった戦後の数ヶ月の間だけGHQと国民の間にできた同盟が保守的だった日本政府に押し付けたもの」だというのだ。当時の権力の中枢にいた岸信介が孫である安倍晋三に言い聞かせていたのだから彼にとっては押し付けられたと思う憲法かもしれないが、私達国民にとっては当時の政府に世論としても押し付けたものだったのだ。これにはとても確信がもてた。
『ベアテの贈りもの』は男女平等規定の第24条を中心にし、この『映画 日本国憲法』は第9条を中心にした内容ともいえるだろう。この2本を観たことで今の憲法についての理解がより深まった。
上映会の後、助言者のお話をおききした。東京地裁で最近「日の丸」「君が代」を教員へ押付ける都の教育委員会の通達は憲法違反だという画期的な判決が出たのはこの間の運動があったためでもある。この秋は憲法の精神をきちんと教育することをうたった現行教育基本法を改悪させない取り組みが最重点。確信をもって取り組もうとのことだった。
取り組みといっても私にできることは多くない。まずは今回観た映画の職場でのビデオなどの上映会開催を女性部を通じて労組にお願いしてみることにしよう。
写真は『映画 日本国憲法』のDVDの扉絵の画像。
『映画 日本国憲法』の公式サイトはこちら
「戦後60年目を迎えた2005年、自衛隊のイラク派兵をきっかけに憲法についての踏み込んだ議論がはじまりました。国内のあまりに性急な改憲への動きを、世界に視野を広げて見つめ直す、それがこの映画の出発点でした。憲法とは誰のためのものか、戦争の放棄を誓った前文や第9条をどう考えるのか。本作品は、憲法制定の経緯や平和憲法の意義について、世界的な知の巨人たちが語った貴重なインタビュー集です。」
12人の出演者は下記のサイト、詳しくは上記のサイトをご参照くださいm(_ _)m
『映画 日本国憲法』のDVD(定価2940円)のご紹介はこちら
助言者の弁護士さんによると、元CIA顧問チャルマーズ・ジョンソンはマッカーサーの系列にあってキッシンジャーなどと一緒に活躍していたとのこと。そういう人物ですら現在のUSAは危険な領域に入っていると危機感をもってアメリカの軍事帝国化について研究発表をするようになっているのだとのことだった。
またベアテ・シロタ・ゴードンさんは、昨年観た映画『ベアテの贈りもの』の主人公でもある。今回の映画ではGHQの憲法草案作成作業に関わった時の状況が語られた。焼け残った日本の図書館で探し回ってワイマール憲法などヨーロッパ諸国の憲法も参考にしたためにUSAの憲法にはない男女平等や福祉の条項が盛り込まれたのだという。
安倍新首相は「今の憲法はGHQに押し付けられたものだから自主憲法の制定が必要」と公約の第一に掲げている。それについてもこの映画は明確な説明をしてくれた。「世界の近代憲法は全て国民が権力に押し付けたもの」だという。さらに「今の憲法は日本の非軍事化を求める声が高まった戦後の数ヶ月の間だけGHQと国民の間にできた同盟が保守的だった日本政府に押し付けたもの」だというのだ。当時の権力の中枢にいた岸信介が孫である安倍晋三に言い聞かせていたのだから彼にとっては押し付けられたと思う憲法かもしれないが、私達国民にとっては当時の政府に世論としても押し付けたものだったのだ。これにはとても確信がもてた。
『ベアテの贈りもの』は男女平等規定の第24条を中心にし、この『映画 日本国憲法』は第9条を中心にした内容ともいえるだろう。この2本を観たことで今の憲法についての理解がより深まった。
上映会の後、助言者のお話をおききした。東京地裁で最近「日の丸」「君が代」を教員へ押付ける都の教育委員会の通達は憲法違反だという画期的な判決が出たのはこの間の運動があったためでもある。この秋は憲法の精神をきちんと教育することをうたった現行教育基本法を改悪させない取り組みが最重点。確信をもって取り組もうとのことだった。
取り組みといっても私にできることは多くない。まずは今回観た映画の職場でのビデオなどの上映会開催を女性部を通じて労組にお願いしてみることにしよう。
写真は『映画 日本国憲法』のDVDの扉絵の画像。
今の憲法を悪く言う人はアメリカに押し付けられたということをよく言いますが、最初は日本政府に草案をつくるように言ったGHQが、政府案のあまりのひどさにGHQで原案をつくるしかないと判断されてしまったのですよね。
ドイツのナチスの前のワイマール共和国憲法も下敷きにして、日本の国内のいろいろな人たちの提案も総合してつくられた内容ですし、その後の対日政策が右寄りに転換する前の日本の民主化をめざしていてくれた短い期間に生まれた、奇跡のような内容だと思っています。そのあたりは映画「日本の青空」(名前欄にその記事のURL入れました)がわかりやすいですね。
今の日本の民主主義勢力の力の弱い中では、一部手直しをというだけでも憲法改正は危険です。脱原発政策も然り、国民の政治意識のレベルアップが必要ですね!
DVD買うのも忘れ今頃観ました(恥)「日本の青空」は何回もUPしていますが言及してくださったので追記しました。
この映画を劇場公開できなかったとは、なんという恥ずかしい国でしょうか。
私は大学祭で鑑賞しました。反戦川柳家鶴彬の映画は上映されましたが。
それだけ平和憲法が邪魔で仕方がないのでしょうか。
高橋さん最近では、沖縄のドラマや薄桜記で見ています。TBさせてくださいね。
http://plaza.rakuten.co.jp/ribon5235/diary/200710110000/
岩合光昭さんの「いぬ・ねこなかよし 憲法9条カレンダー」の記事を見て早速ロフトで探しましたが見つからりませんでした。来年用のカレンダーに玉三郎カレンダーを初めて買ってしまいました。台所しか飾るところがないのが哀しい我が家ですけれど(^^ゞ
「オセロー」は他の観劇と重なったようです。生協で抽選待ちです。
http://plaza.rakuten.co.jp/ribon5235/diary/200708060002/
鈴木安蔵を演じる高橋和也、面構えが立派だし芝居がうまいですよね。大河ドラマ「風林火山」でも馬場民部を好演してます。中村獅童主演の舞台「森の石松」でも小政でいい味出していました。ただ‘小政’というように背が高くないのでやはり映像がいいと思います。加藤剛さんも背は高くないですもんね。
さて内容の方ですが、いかに当時の民主勢力が一生件名憲法草案をつくったか、それがGHQにもいい方に影響して今の憲法ができたことを多くの人に知って欲しいです。憲法改悪勢力は知らせたくないでしょうし、マスコミの多くもスポンサーつかないでしょうからねぇ。
少しずつでもこういうことをしっかりわかっている人が増えていってほしいです。