ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

08/08/15 終戦記念日に『ビッグイシュー』100号のご紹介

2008-08-15 23:59:17 | 観劇

63回目の終戦の日。日本では敗戦の日なのに太平洋戦争の終戦の日という。韓国では解放を祝う日でもある。戦没者の冥福はもちろんしっかり祈りたい。しかしながらその過ちを繰り返さないための取り組みがもっと必要に思える。

太平洋戦争という歴史的汚点も政府としてしっかり総括し、後の世代にきちんとした歴史教育をしてこれず、その戦争で迷惑をかけた国々からいまだに怒りをぶつけられている日本。靖国神社の公式参拝も小泉が現職の首相でやってしまえばなんとなく「個人の信念でしたいのであれば首相が靖国神社に参拝してもそんなに悪いことじゃないんじゃないの」という人が増えてしまうというくらい、日本の世論はフラフラと頼りない。ドイツは敗戦後まもない時期からナチのしたことを歴史の教科書にどう記述すべきかを周囲の国々と協議して決めている。日本はようやく近年の摩擦で始めようという合意ができたばかり......。
ドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」を見た時の記事はこちら
戦争もあらゆる事故も事件も被害を受けた人々がつらいことを忘れたいという気持ちは否定できない。しかしながら加害者、またはそのことを起こした当事者責任者が忘れたいという気持ちは周囲は断じて許してはならないと私は思う。そこらへんを追及しきれないというのは、日本人の悪い国民性なのかもしれないと憂いてしまう。

こんな日に元気が出るように『ビッグイシュー』100号をご紹介したい。以前もご紹介の記事を書いた。
『ビッグイシュー』100号の特集は「戦争は克服できる」。29年間米国陸軍に在籍し16年間外交官として活躍しながら、イラク戦争開戦の日に辞任したアン・ライトさんはいま平和活動家に。陸軍時代は軍事作戦後の民間和解プロジェクトに参加したというし、軍隊といってもいろんな仕事があるものだと思わされた。ブッシュ政権になってからの外交政策との溝が深くなり、イラク戦争の日にパウエル国務長官に辞表を提出したという。同じ女性でもライス国務長官となんという違いだろう。
5月の「9条平和会議」にも来日され、その時に取材したインタビュー記事だった。
「私の国アメリカは心から9条を必要としています」
「世界中の国々が平和を政策に掲げる日を待ち望んでいます。対話は弾丸に勝るのですから」
私も気を長く持っていかなければと、励まされた。毎号買っているわけではなく公式サイトでのチェックが遅れたせいで最新号の1号前になってしまった。しかしながらバックナンバーも販売員さんに「前の号ありますか?」と聞いてあればその場で買うことができる。創刊100号スペシャル対談などもあり、読み応えがあっておすすめである。