Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

グルダは真実のみを語るのか?(No.1830)

2011-04-13 21:48:07 | 作曲家兼ピアニスト・グルダ(1930-2000)

グルダの「MPS初録音」の4枚



  1. ドビュッシー:前奏曲集第1巻全12曲


  2. ドビュッシー:前奏曲集第2巻全12曲


  3. 「遙かな惑星の歌」(グルダのピアノソロのみ)


  4. 「我がウィーン再訪」(グルダが変名の「ゴロウィン」を用いてヴォーカルを兼ねたジャズピアノトリオ)



 この4枚を 1969年2月に「MPSスタジオ」で録音した。リリースした順序は知らない。昨日号に掲載した「MPS録音一覧HP」見ても、私高本が持っているLP(現に手元にある!)が掲載されていなかったりするので、カタログとしては不完全。何ともかんともわからないのである(爆

 ドビュッシーの2枚組日本プレスLP(テイチク盤)には、グルダを「左手側」から撮った録音風景写真が1枚掲載されている。暗いのではっきりしないところもあるが、録音スペースは決して広くない。この広さでは「ジャズピアノトリオ」は余裕であるが、「フルバンド」や「モーツァルト規模のオーケストラ」は極めて難しい感じである。MPS はグルダの協奏曲は1枚も収録しなかった。協奏曲は「MPS録音時代」に他レーベル、しかもメジャーレーベルからリリースしており、「シュタイン指揮ベートーヴェンピアノ協奏曲全曲(LP4枚)」と「アバド指揮モーツァルトピアノ協奏曲4曲(LP2枚)」であり、『グルダ協奏曲の最高傑作』とされている。


 つまり「グルダの絶頂期=MPS録音時代」となっているのが「後世の評価」である。正確に書けば

1967.07ベートーヴェンピアノソナタ全曲(amadeo) - 1978.10.15"Message from G"(MPS)が演奏も作曲もグルダの全盛期


である。
 「11年も持ったのか!」と感じるか、「11年しか持たなかったのか!」と感じるかは人それぞれ。

私高本は、マリア・カラスに比べれば、遙かに長い全盛期を保ってくれた グルダ に感謝!


である。

 さて、「MPS録音最初の4枚」であるが、1969年2月の「28日全部」だったのか、2~3日だったのか? は今のところわからない。当時夫人だった「ユーコ・グルダ」に尋ねればわかるかも知れないが、わからないかも知れない。
 この4枚の「意義」をここに書き記す。

1969年2月「MPS録音最初の4枚」の意義



  1. 「グルダの意図」通りの録音 → 発売 が初めて実現した


  2. 「グルダ自作」が思うように、録音できるようになった


  3. グルダが変装した歌手 = ゴロウィン を登場させ、この後9年間も世間を欺いた(爆


  4. MPSが「クラシック音楽界」で基盤を作った



以上である。分析は次号で。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする