光年・千年

纏わりつくが、纏まらないおはなし、日記ふう。

こま(独楽)

2006-05-05 19:25:25 | 星空・天体・宇宙
  "独楽"という字を見て、しばらくして、こまの事だろうかと思った。お正月では、凧揚げ、独楽回しが、ちゃんと辞書に出る、お遊びの基本である。
  それだから、独楽が"こま"であることに気がついたということから、私は何故か地球の歳差運動を思い出して、体をねじ曲げて入門用の力学の本を開いた。物理学というより力学のほうがピッタリだと私は一人思ってる。
  地球は太陽の周りを回っていて、これが正しい表現だが、やはり朝、日が上ったなど書く。決して、地球が自転したなんて書かない。話が横道にそれた。それで、地球が太陽を中心に公転しているわけだが、これは一つの平面を定める。地球からは太陽の移動する位置を観測できて、これが黄道である。この平面と、地球が、いや地球の自転軸のなす角度が、ちょうど90度、垂直なら、なんら問題なかった。あるいは、学問も発達しなかったかもしれない。
  人が、星空を見上げて、他の星の運動に対して、太陽の移動する方角がずれていると気がついた、かどうかは知らない。それとは関係なく、地球は自分の公転面に対して、自転軸が垂直ではなく、それに対して23.5度くらい傾いている。そうゆうことになっている。そうすると、星の日周運動に対して、太陽やら遊星が移動する道とのずれが説明できるのである。
  さて、弱ったな。さらに、その地球の自転軸がある一定の方角を向いているわけではなく、回転していると言うのである。ここで、ようやく"独楽"の、こまのみそすり運動に結びつこうとする。独楽は、ぱっと回すと、大体、円を描きながら、自身も回転している。ただ、独楽の場合は、自転軸が回転してるのがよくわかる。ぐるッと、一回りすると、自転軸も一回転する。360度、周る。それで、地球の場合はどうか。地球は、ほとんど、ある方向に、公転面に対して23.5度くらい傾いたまま、太陽の周りを一回転する。独楽の一回転と、地球の公転とは違う。それで、その地球の自転軸が、その角度を保ったまま、一回転するのに要する時間は、これは、様々な本に書かれているが、26000年である。誰が、こんなことを考えたのだろう。一回転を、360度とすると、260年経って、ようやく地球の自転軸は3.6度回転する。
  昨日、北極星を見た。ずっと、同じところにある。ただ、慎重に、カメラなど使い12時間くらい露出すると、この星も円弧を描く。この円の中心が、地球の自転軸の向かう方向である。
  この先、26000年経つと、北極星が今のところに戻ってくる。気の長い話であって、私は、独楽を見る。

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