市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

再選後の初登庁日7月8日と翌9日の行動から垣間見た大澤正明知事の言行不一致度

2011-08-06 22:46:00 | 県内の税金無駄使い実態
■現在、県庁が組織ぐるみでもみ消そうと躍起になっている大澤知事の知事公舎を舞台にした目的外使用問題と公舎ラブホテル化費用支出問題等について、当会では、引き続き、公金の使途面を確認することにより、経緯と真相の解明を目指しています。

 事件が週刊新潮に掲載され公にされてから早くも3週間が経過しますが、県庁では、必死にこの事件の風化を狙っており、大澤知事の周辺にバリヤーを張って、できるだけノイズレス状態にする作戦のようです。

平成23年7月8日(金)午前10時15分から3階の正庁の間で行われた大澤知事による再選後の初訓辞が行われた県庁前の昭和庁舎。この数時間後に、彼女を自家用車で知事公舎にこっそり連れ込んだが、周辺で待機していた週刊誌記者の餌食に。
■週刊新潮で取り上げられたように、大澤知事の平成23年7月8日(金)から、知事の彼女のお泊まりの一部始終を新潮社の記者によって撮影されていた翌7月9日(土)の午前中までの動静を振り返ってみましょう。

 県庁HPの秘書課のところを検索すると次の知らせが掲載されています。

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7月8日(金)に大澤知事が初登庁しますが、初登庁式(午前9時30分に32階展望ホールで実施)の後、職員に対し、下記のとおり訓辞があります。
          記
1 日時 平成23年7月8日(金) 午前10時15分~
2 場所 昭和庁舎正庁の間
**********

■報道によると、7月8日(金)午前9時30分からの県庁32階の展望ホールで行われた登庁セレモニーには大沢知事の支持者ら約500人が集まったそうです。

 セレモニーはすぐに終わり、その後、県庁の前にある昭和庁舎3階の階段を上った正面にある正庁の間で午前10時15分から訓辞を行いました。その様子は次の通りでした。

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職員への訓辞
 7月3日に執行された知事選挙で再選を果たした大澤知事が、この日、職員に対して訓辞を述べました。知事は、訓辞の中で「私たちは、税金を使って施策を実施しています。税金を払うことの大変さを考えたとき、税金を使って施策を行う際には、慎重に検証を重ねた上で実践に移すべきです。貴重な県民の血税を使っていくということをもう一度しっかりと考えて、県民のために何ができるのか、県政はどういうスタンスをとるべきなのかということを考えなければならないと強く感じました。今後の4年間は、非常に厳しい状況の中ではありますが、県民のために、今一度、県民の声を真摯(しんし)に受け止めて県政に取り組んでいきたいと考えています」と述べました。

大沢知事の訓辞の様子。
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 大沢正明知事は7月8日、再選後に初めて登庁し、県庁昭和庁舎で約300人の職員を前に「県政の原点は現場。県民の血税を使って仕事をしているという自覚を持ち、県民のために何ができるか考えてほしい」と訓示した。
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■この場に居合わせた県議のブログによると、次のような印象だったということです。

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 この日、知事選後、初登庁のセレモニーと県庁職員に対しての訓示が執り行われました。
大沢知事は、訓示の際、以下のようなことを強調されていました。
1つ目、事業を行う際に、それが税金で行われているという意識が薄らいではいないか?
一つ一つの事業が、尊い税金で、賄われているという事を、忘れずに取り組んで頂きたい。
2つ目、現場主義をもう一度徹底して頂きたい。
机上ではなく、行ってみる、聞いてみると言う事が大切。
他にも語られましたが、私は、この2点が、大変印象的でした。現場に行ってこそ、本当の県民ニーズへ近づきます。そのことによって、税金が有効に生きてくるのだと解釈しました。

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 このように、大澤知事は、7月8日、県庁で幹部職員の前で我々オンブズマンが日ごろ主張していることと同じことを殊勝に訓示したのでした。

 そして、その日の夕方、何食わぬ顔で彼女を車で迎えにいき、公舎で一夜を共にしているわけです。その行動については、週刊新潮7月21日号に詳しく記載されています。時系列的に示すと次の通りになります。

①前橋市にある県庁での初登庁式を終えた彼は、選挙戦の緊張から解放されたかのように、夕刻、自家用車で、ある女性の許に向かった。
②女性の名は仮名で示されている。ここでは、○原○恵さんとしておく。
③大沢知事は彼女を車に乗せると、午後4時過ぎに県庁近くの「知事公舎」の庭に車を滑り込ませた。
④車の後部座席から降りた彼女は、庭にしつらえられた垣根に身を隠すように、頭をかがめ、公舎の玄関をくぐった。
⑤彼女の服装は、盛夏だというのに、フード付きのダウンジヤケットだった。
⑥そして翌朝まで、○原さんが知事公舎を出ることはなかった。大沢知事と彼女は公舎で一夜をともにしたことになる。
⑦翌朝10時半頃、今度は幅子を目深にかぶり、知事の車に乗りこんで、彼女はこの場を去った。

■このように大澤知事にとっては、初登庁日が金曜日だったことが裏目にでてしまいました。

 せっかく、当選後の初登庁の職員300名の前で、オンブズマン顔負けの立派なスピーチを行ったのです。
「私たちは、税金を使って施策を実施しています。税金を払うことの大変さを考えたとき、税金を使って施策を行う際には、慎重に検証を重ねた上で実践に移すべきです。貴重な県民の血税を使っていくということをもう一度しっかりと考えて、県民のために何ができるのか、県政はどういうスタンスをとるべきなのかということを考えなければならないと強く感じました」

 ところが、当の大澤知事は、その舌の根も乾かないうちに、1400万円も血税を投入して改修したにも関わらず、家族でなく、彼女とお泊まりしたのでした。さらに、市民オンブズマン群馬が7月20日に提出した公開質問状に対して、8月2日付の回答書では反省の色が見られません。

 とくに、公開質問状の第8項に対しては、「具体的な金額までは承知していません」などとヌケヌケと回答しています。

■どうどうと、釈明し、「公私混同で知事公舎の改修に投じたすべての公金の金額と使途を明らかにし、それらをきちんと弁償します」と言えば、県民の中にも納得する人たちが出てくるかもしれません。でも、女性陣からのクレームは覚悟する必要があるでしょう。

 ところが、大澤知事は、記者会見でも、オンブズマンの公開質問状での、本当のことを言いません。知事が二枚舌のまま、これからの4年間の執務をとるというのでは、負託をした県民が不幸です。

■オンブズマン事務局には会員からいろいろなメールが寄せられています。またネット上でもいろいろ書き込まれています。幾つかご紹介します。

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●群馬県民のトップに座る人のあまりに次元の低い問題に呆れてしまっています。
「群馬県はアフリカ並みの低開発国」とは、正にこのことを指しているのでしょう。
●8月10日の県議会にはぜひ傍聴に出かけたいと思っています。県議会議員50人、自民党31人の保守王国議会が何をしてくれるのか、興味があります。国会の先生方も口をつぐんでいるし、何も起こらないように思えてしまいます。
●群馬県大澤知事の女性問題は、問題の本質をそらす知事説明で、いまだに何も進展しない。「何が問題か」を理解しないまま、いくら説明しても解決にはならない。むしろ、矛盾する説明は後遺症が拡大する気配である。
●今回の問題の本質は、知事の「公務」、知事の「立場(資格)」に対する認識である。問題は、今回の女性宿泊事実を認めて「申しわけなく思う」「けじめをつけなければならない」といって、公舎を「公務外(私用)」で使用したことをわびて、給与辞退としたならば、公務外使用が、「なぜ、公舎退去になるのか」「なぜ、1か月の給与辞退になるのか」を説明しなければならないはず。必要な説明がないのである。
●仮に、親しい私人の男性を公務外で公舎に泊めたら、問題になったろうか?今回の問題は、宿泊者が女性で、それが時代錯誤のような不適切な男女関係の報道があったからであり、一部の事実を認めたものの、本当の事実は何だったのか不明なことである。
●だから、これから「懸命に県民のために仕事すれば良い」といっている人もいるが、知事という立場にある人が行なった行動が、仕事以前の知事としての人間性(人格)とともに問われているのである。いいかえれば知事としての資格(人格)が問題なのである。
●そもそも、「いまの時代を踏まえて、知事公舎を持つ意味が何なのか」「公舎が必要か不要か」が根本にある問題ではあるが、今回の問題は、知事自身が、県民の、公務員のトップ・指導者としての自覚と責任を持って、事実と本心を説明しているのかであって、報道による内容では信じ難いものになっている。
●それは、「なぜ、知事が自らの関係法人に女性を勤めさせてきたのか」「なぜ、知事という重責を担う人が、知事が関係する法人といえども、知事が女性から経営説明を当選後、公舎で直ちに受けなければならないか、しかも、それが酔って先に寝てしまうぐらいの程度のものを」に理解を得られる説明がないからである。
●加えて、県民、公務員にとっては、切実なトップ・指導者の立場にある人の問題であるにも拘らず、報道されたような説明では、知事としての立場を始め、子どもをはじめとする教育的見地からも、自らの進退がかかるという自覚がないのではないか?
●過去に疑惑を報じられ、説明を回避し続けた前橋市の高木市長が知事批判をしているということが報じられた。これも道義的、倫理的に何か変だ。最近の政界には変なことが多すぎる。政治家は、自らの過去は、みんなが忘れるものとでも思っているのだろうか?
●それとも、政治家は、変なことを抱えても、説明責任を果たさずに乗り切れる変な人しか政治家にはなれない時代になってきたのだろうか?これでは、真面目に正直なことを考えることがイヤになる。国も地方もおかしくなるばかりではないか。
●国は首相が辞める辞めないで混乱中。群馬県は、この有様。全国に誇れる県になるのはいつのことやら・・・。がんばろう日本の掛け声の中で、やりきれない思いが一層強まる。
●品位なき行為は何とも迷惑で情けない、呆れる。

 市民オンブズマン群馬では、こうした県民の基本的な疑問を再度、公開質問状としてぶつけていきたいと考えております。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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群馬県知事公舎を舞台にした女性宿泊問題について大澤正明知事がオンブズマンの公開質問状へ回答

2011-08-04 23:45:00 | 県内の税金無駄使い実態
■当会の事務局長が代表を務める市民オンブズマン群馬では、7月20日に、群馬県の大澤正明知事あてに、知事公舎に女性を宿泊させた目的外使用に関して、公開質問状を提出し、期限である8月3日(金)までの回答を求めていましたが、このたび8月2日付で、知事からの回答が8月3日に市民オンブズマン群馬事務局に郵送されてきました。内容は次の通りです。

**********
                    平成23年8月2日
市民オンブズマン群馬 代表 小川 賢 様
                    群馬県知事 大澤 正明
公開質問状に対する回答
(1)について
   知っていました。
(2)について
   規則違反とは考えていません。
(3)について
   以前、記者会見で申し上げた通りです。
(4)について
   提出しています。
(5)について
   月額19,490円を支払っています。
(6)について
   そのような事実は承知していません。もちろん指示等もしていません。
(7)について
   知事に就任した当初は自宅から通勤していましたが、平成19年9月上旬に西毛地域に甚大な被害をもたらした台風9号による災害を契機に、危機管理の観点などから、県庁近くに公社を用意することが必要だと判断したためです。
   なお、知事公舎をどこにするかについては、旧知事公舎も含めた県が管理する公舎のほか、民間の賃貸住宅についても検討しました。その結果、旧知事公舎は老朽化による安全面の問題があり、その当時前橋市内にある民間の賃貸住宅では警備上の問題が懸念されたことから、茂原副知事の入居が決まっていた副知事公舎を、急遽、知事公舎として利用することにしました。
(8)について
   平成19年12月1日から使用の承認を受けていました。しかし、実際に公舎に入居したのは、平成20年2月だったと記憶しています。
   入居に際して公舎を改修したことは承知していますが、具体的な金額までは承知していません。
(9)について
   知事公舎に係る改修工事は、公舎管理上の必要性から県(管財課)が行ったものであり、私が入居してから、改修の指示をしたことはありません。
(10)について
   光熱費と電話料を定額で支払っています。

**********

■それでは、7月20日に県庁6階の秘書課に提出した公開質問状と、今回の知事の回答内容をわかりやすく対比させてみましょう。黒字がオンブズマンの出した公開質問状で、赤字が大澤知事の回答です。青字は県民のコメントです。

**********
                    2011年7月20日
群馬県知事 大澤正明様
                  市民オンブズマン群馬
                  代表 小川  賢
公 開 質 問 状
1 貴職におかれましては、日夜、知事公舎を舞台に群馬県行政に取り組まれ、そのご精力に対して、群馬県民として敬意を表します。
2 さる7月13日発売の週刊新潮で、本文P32~34の3ページに加え、グラビア写真3ページで、知事の特集記事が掲載され、我々群馬県民を驚かせたことは記憶に新しいところです。貴殿が群馬県知事公舎をこのようにして利活用していたことを我々県民は知りませんでした。記事の内容から、我々市民オンブズマン群馬にとって、また、納税者である県民にとって、知事の今回の行為について、いろいろな疑問点が浮き彫りになりました
3 また、当会に寄せられた県民からの情報によると、貴殿の特集記事が掲載された週刊新潮7月21日号が発売された7月13日(水)の朝、県庁の職員らが本屋、コンビニエンスストアなどに乗り込んで、当該週刊誌をあるだけ全部買い占めるという光景が目撃されています。県庁職員のこうした行為を目撃した県民からは、あきらかに組織的な行為と映りました。一方、今回の貴殿による知事公舎の利活用について、新聞報道によると、公舎施設を管理する群馬県管財課は「知事に直接確認していないが、報道の範囲では規則違反ではない」と主張しています。知事公舎を含む県公舎の管理規則では、「使用者は公舎を常に善良な管理者としての注意を持って使用する」とした上で、住居者の家族以外の同居や転貸など3項目の禁止事項を設けています。加えて「県公務の円滑運営」「県職員の居住」を設置目的に定義しています。今回の週刊誌の報道によれば、貴殿のこうした行為は、あきらかに規則違反と見られますが、貴殿の配下の管財課は、貴殿を擁護するかのような発言をしています。前述の週刊誌買占め行為からも、県庁の職員には規則順守の精神が欠如しているのではないかという疑念と懸念が払拭できません。
4 そこで、貴職に質問させていただきます。
 (1) 群馬県公舎管理規則のことは知っていましたか?
【知事回答】知っていました。
>>県民の声:知事は県公舎管理規則の決裁者でもあるから、これは知らないとは言えない。
 (2) 同規則には公舎について、「県が公務の円滑な運営を図るため、県に勤務する職員の居住に供する目的をもつて設置した施設をいう」とありますが、今回、貴殿が運営する社会福祉法人明光会の特養老人ホームの女性幹部を一泊させた行為は、公舎規則に違反すると認識していますか?
【知事回答】規則違反とは考えていません。
>>県民の声:知事公舎を含む県公舎の管理規則では、第2条(定義)として「この規則において『公舎』とは、県が公務の円滑な運営を図るため、県に勤務する職員の居住に供する目的をもつて設置した施設をいう」と定めてある。この公舎に数十回もお泊まりさせた女性は、かつて県議会に勤務していたらしいが、現在は知事の運営する社会福祉法人の経理担当者だという。この女性とお泊まりさせたことが、公務の円滑な運営とは無縁でないのであれば、その無縁でない理由と円滑な公務運営に役立った事例を示してほしいものだ。次に、同規則の第4条(居住資格)では「公舎を使用することができる者は、県に常時勤務する職員(知事が特に認めた場合は、この限りでない。)で公務の円滑な運営を図るため居住の必要があるものに限る」と定めている。さらに同規則の第8条(遵守事項)には「使用者は、公舎を常に善良な管理者としての注意をもつて使用するとともに、次の各号に掲げる行為をしてはならない。ただし、第一号及び第二号に掲げる行為で知事又は地域機関等の長の許可を受けたものは、この限りでない。一 増築し、改築し、若しくは模様替えをし、又は工作物を設置すること。二 職員と生計を一にする者以外の者(使用人を除く。)を同居させること。三 転貸し、又は目的外に使用すること」と明記してある。知事がお泊まりさせた女性は、知事と生計を一にする者だから規則違反にはならないのか、それとも、お泊まりさせた女性は知事の運営する社会福祉法人の職員だから、知事の「使用人」ということで規則違反にはならないのか、はっきりさせてもらわないと、公舎がラブホテルと同じように公舎が利用されるケースが激増するかもしれない。さらに重要なことは、同規則の第8条(遵守事項)の第2項で「2 前項の規定に違反した使用者について、知事又は地域機関等の長は、公舎の退居を命じることができる」とあることだ。知事は7月末で知事公舎から引っ越したが、これは退去を命じられたことになり、すなわち前項の規定に“違反した使用者”であることを自ら認めたことになる。にもかかわらず、規則に違反していない、とは一体どういうことなのか?また、県管財課は「知事に直接確認していないが、報道の範囲では規則違反ではない」と主張しているが、肝心の管財課がこのような判断をしたのは、一体どういう根拠なのか確認しておかないと、公舎がラブホテルとして利用されても、誰も文句が言えなくなる。
そもそも公舎とは国や地方自治体が建てた公務員のための宿舎で、官舎、あるいは公務員住宅とも言うらしい。その官舎に、公務員が愛人週末のたびに数十回も連れ込んでも、違反ではないことになってしまった。群馬県ならではの特例規則と言える。

 (3) 貴殿は、女性幹部を公舎に宿泊させたのは7月8日夜の一回限りだと主張しているようですが、週刊誌の記事では、昨年1年間で30回に及ぶと報じられています。どちらが正しいのですか?
【知事回答】以前、記者会見で申し上げた通りです。
>>県民の声:ということは、知事が自分の運営する社会福祉法人の女性幹部を7月8日夜の一回限り宿泊させたことが正しく、週刊誌が報じた昨年1年間で30回に及ぶという記事はウソだということになる。したがって、大澤知事は、これだけウソの記事をあからさまに載せた週刊誌を名誉棄損で訴えるなど、法的対応をとるはずだ。しかし、依然として何もアクションを起こしてはいないし、起こそうという気力も伝わってこない。平気でウソをつく知事だと、県民は信頼を置くことができなくなっしまうだろう。
 (4) 同規則には「公舎を使用しようとする者は、公舎使用願を知事又は地域機関等の長に提出し、その承認を得なければならない。」とありますが、貴殿は使用願を提出していましたか?
【知事回答】提出しています。
>>県民の声:自分で自分宛てに公舎使用願を出したことになる。そして自分で承認したことになる。自分に裁量権があるから、血税で建てられて運営されている公舎に愛人を連れ込んでラブホテル代わりに使うなど、何をしてもいいと思ったのではないか。
 (5) 同規則には「公舎を使用する者は、知事又は地域機関等の長が別に定める利用料を納めなければならない」「利用料は月額とし、知事又は地域機関等の長の発行する納入通知書により毎月末日までに納めなければならない。」とありますが、貴殿は月額いくら支払っていましたか?
【知事回答】月額19,490円を支払っています。
>>県民の声:前橋の一等地で、面積が1200平米もある広大な地所と2階建ての堅牢な建物に住むのに2万円未満で済むとは…。昨年1年で30回お泊まりがあったとなると月2回以上のペースだ。これと同じくらいの規模を有する民間資本経営の宿泊施設は1泊4万円から14万円くらいの価値がある。それをわずか2万円未満で借りられる理由はおわかりだろうか?
 (6) 当該週刊誌の発売日の朝、県庁の職員らが本屋やコンビニエンスストアで、同週刊誌を買い占めた行為について、どう思われますか?また、貴殿は県庁の職員らに買い占めるよう指示または依頼しましたか?
【知事回答】そのような事実は承知していません。もちろん指示等もしていません。
>>県民の声:前橋駅周辺の売店等で目撃したという証言がよせられている。だから、県職員が自主的に身銭を切って知事のスキャンダルを県民の目から遠ざけようと、週刊誌の買占めに走るわけがない、と考えるのが妥当なのではないだろうか?
 (7) 貴殿は知事選に初出馬する際、公約で知事公舎は無駄だから取り壊し、太田市の自宅からエコカーで通勤すると表明していました。その公約通り知事公舎を解体したのに、なぜ副知事公舎に住むようになったのですか?
【知事回答】知事に就任した当初は自宅から通勤していましたが、平成19年9月上旬に西毛地域に甚大な被害をもたらした台風9号による災害を契機に、危機管理の観点などから、県庁近くに公舎を用意することが必要だと判断したためです。
   なお、知事公舎をどこにするかについては、旧知事公舎も含めた県が管理する公舎のほか、民間の賃貸住宅についても検討しました。その結果、旧知事公舎は老朽化による安全面の問題があり、その当時前橋市内にある民間の賃貸住宅では警備上の問題が懸念されたことから、茂原副知事の入居が決まっていた副知事公舎を、急遽、知事公舎として利用することにしました。

>>県民の声:であれば、危機管理のため、いつ発生するか分からない災害や事故のため常時公舎を利用しているはず。また、副知事から副知事公舎を取り上げて自分の公舎にした経緯を示す公文書が存在するはずだ。現在請求中の公文書開示で明らかになるはず。
 (8) 副知事公舎を知事公舎として使用しはじめたのは、いつですか?また、それに伴い改修費はいくらかけましたか?そのうちフェンスや風呂場にはいくらかかりましたか?
【知事回答】平成19年12月1日から使用の承認を受けていました。しかし、実際に公舎に入居したのは、平成20年2月だったと記憶しています。
   入居に際して公舎を改修したことは承知していますが、具体的な金額までは承知していません。

>>県民の声:知事は「使用の承認を受けた」と言っているが、その承認を出したのは一体誰なのだろうか?実際に公舎に入居したのが平成20年2月だったという記憶らしいが、これらの公文書開示で資料請求をしてあるので、時系列や因果関係がよりはっきりする。さらに噴飯ものなのは、「入居に関して公舎を改修したことは承知していますが、具体的な金額までは承知していません」という知事の回答。たしか大澤知事は7月13日の記者会見では今後の知事公舎の活用について、記者団から質問されたときに、「(委員会で)検討してもらいたい」と説明したものの、ユニットバスや高い塀を設置して住環境を整えてきたことについては、「改修したばかりでもったいないけど…」と付け加えて未練をにじませていたはず。前述の通り県公舎管理規則第8条によれば「使用者は、公舎を常に善良な管理者としての注意をもつて使用するとともに、次の各号に掲げる行為をしてはならない」として、同条第一号で「増築し、改築し、若しくは模様替えをし、又は工作物を設置すること」を禁止行為の一つに挙げている。そしただし書きとして「第一号及び第二号に掲げる行為で知事又は地域機関等の長の許可を受けたものは、この限りでない」として、知事が許可すればできることになっている。だから、知事が「入居に関して公舎を改修したことは承知していなければならないし、その具体的な金額は、自分が許可した行為だから、当然把握していなければならないことにルール上なっている。だから、こうした経緯を示す公文書が存在するはずなので、現在請求中の公文書開示で明らかにしていきたい。もし、そうした公文書が不存在なり不開示となった場合には、知事による証拠隠ぺいの可能性も出てくる。
 (9) 同規則によると「使用者は、公舎を常に善良な管理者としての注意をもつて使用するとともに、次の各号に掲げる行為をしてはならない。ただし、第一号及び第二号に掲げる行為で知事又は地域機関等の長の許可を受けたものは、この限りでない。」とされており、原則禁止の行為の一つとして「増築し、改築し、若しくは模様替えをし、又は工作物を設置すること。」と定められています。前項の改修はこの原則禁止項目に該当すると思われますが、貴殿はどのような理由で許可をだしたのですか?
【知事回答】知事公舎に係る改修工事は、公舎管理上の必要性から県(管財課)が行ったものであり、私が入居してから、改修の指示をしたことはありません。
>>県民の声:前項で述べたように、ただし書きで知事が許可をすれば公舎の増改築ができるとされている。したがって、入居してから、改修の指示をしたことはなくても、入居前に改修の許可を出したことは、どうやらお認めになっている。となると、公舎のいろいろな仕掛け、たとえば以上にかさ上げしたブロック塀の上の木製フェンスや、玄関前の目隠しの垣根、そして建物内の豪華なユニットバスなども、入居前に知事が許可したことになる。今回、オンブズマンから「貴殿はどのような理由で許可をだしたのですか?」と公開質問されているのであるから、淡々と理由を答えればよいのに、敢えて回答をはぐらかしているところをみると、なにかやましいところがあるようだ。だから現在請求中の公文書開示で明らかにしていきたい。
 (10) 同規則によると「次の各号に掲げる費用は、使用者が負担するものとする。ただし、特別の事情があつて知事が必要と認めた場合は県が負担する。」とされており、「公舎の清掃及び汚物等の処理に要する費用。電気、ガス、水道等の料金。その他公舎の軽微な修繕に要する費用」が使用者負担の対象となっています。貴殿はこれらの費用をすべて自分で支払っていましたか?
【知事回答】光熱費と電話料を定額で支払っています。
>>県民の声:知事は「光熱費と電話料を定額で支払っている」と述べていることから、電気、ガス、水道代、電話料金を支払っているらしいが、「定額で」というのはどういうことなのだろうか。各料金の基本料金部分だけを支払っているということなのか、あるいは毎月光熱費と電話料をプラスして、例えば2万円を、電気・ガス・水道・電話を使っても使わなくても県に支払っているということなのか。もし後者であれば、なぜその「定額」を設定したのか、その根拠があるはず。いずれにしても、この件も現在請求中の公文書開示を通じて明らかにすることができる情報である。
 なお、本質問状は貴職に提出する際に記者会見で明らかにし、また貴職のご回答を得た上で、あるいは得られなかったときに、再度記者会見で回答の有無及び内容を明らかにしてまいりたいと考えます。同時にその経過を含めて当市民オンブズマン群馬のホームページ上でも明らかにし広く群馬県民に広報してまいる所存です。つきましては、平成23年8月3日限り、下記に郵送又はFAXにてご回答いただきますよう、お願い申し上げます。
                       記
市民オンブズマン群馬  事務局長 鈴木 庸
〒371-8010  群馬県前橋市文京町1-15-10
電話 027-224-8567 FAX 027-224-6624
**********

■こうして、オンブズマンの公開質問状に対して、上記の通り大澤知事が回答してきました。いよいよ、オンブズマンが知事に対して行った7月20日付の公文書開示請求の結果が注目されますが、これについても、知事から一緒に次のような回答が郵送されてきました。

**********
決定期間延長通知書
            管第75-6号 平成23年8月2日
市民オンブズマン群馬
代表 小川 賢 様
            群馬県知事 大澤 正明 (公印)
 平成23年7月20日付けで請求のあった公文書の開示については、群馬県情報公開条例第19条第2項の規定により、次のとおり開示決定等の期間を延長したので通知します。
<開示を請求された公文書の内容又は件名>
 過去5年間の群馬県知事公舎の利用に関する一切の情報で次の情報を含む:
①当該期間に提出されたすべての公舎使用願と公舎使用承認書
②当該期間の支払い実績(公的なものと私的なもの)
③当該期間のすべての利用にかかる納入通知書及び領収書など当該期間のすべての公舎台帳及び請け書
④知事公舎の内部の配置が分かる資料(レイアウト図など)
<群馬県情報公開条例第19条第1項の規定による決定期間>
 平成23年7月20日から平成23年8月3日まで
<延長後の決定期間>
 平成23年7月20日から平成23年9月16日まで
<延長の理由>
 請求の対象となる文書の量が多く、文書の検索や開示・非開示の判断等に時間を要するため
<事務担当課等>
 総務部管財課財産管理係 電話番号 027-226-2113(直通)

**********

■オンブズマンが、事前にあれほど、「安易に開示延長決定をしないように」と管財課の職員にはくぎを刺していたにもかかわらず、管財課は開示延長決定通知をよこしました。

 まさか、管財課は夏休み返上で、オンブズマンに開示すべき情報をあれこれ吟味してなるべく見せないように、あるいは真実がわからないように知恵を絞るために、開示決定期間を先送りしたのではないか、と思われないように、知事はきちんと管財課に命じて、すべての情報を県民にさらけ出すよう、積極的に管財課を指導しなければなりません。

 こうして、知事公舎を舞台にした女性宿泊問題と公舎の適正な使用についての公僕としてのモラルが問われた今回の事件にかかる情報公開は、秋風の立ち始める9月16日以降とされてしまいました。追って、状況の推移について、動きがあれあ報告します。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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