市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

既に選挙モードに突入した岡田義弘・安中市長の来年4月に向けた戦略とは(その1)

2009-10-23 23:13:00 | 困ったちゃん岡田義弘・元市政

■岡田義弘・安中市長が、平成21年9月13日と27日の2回にわたり、安中市全域で新聞朝刊に新聞折り込みをしました。来年4月中旬の2期目の選挙戦に向けて、岡田市長の頭の中は、早くも選挙モード一色のようです。

 かつて、安中市土地開発公社で平成7年5月17日に発覚した51億円余の巨額詐欺横領事件の直前の平成7年4月に行われた選挙戦で、それまでの市議から県議に打って出るために、平成7年2月に、2回に分けて旧安中市全戸にダイレクトメールを送った実績のある岡田市長にとっては、市長選まで、まだ半年以上を残す時点での市内全戸への新聞折り込み作戦は、どのような思惑で行われたのか、当会で分析してみましたので、その結果と課題点を報告します。
■はじめに、岡田市長が2度にわたり折り込みをしたチラシの内容を見てみましょう。最初のチラシは、先月の9月13日(日)に新聞に折り込まれました。後援会の名を語っていますが、明らかに選挙に向けた記事が、チラシの内容となっています。

 相変わらず、「税金のムダづかいを断つ」「行政の開拓者」「庶民改革」など美辞麗句を連ねただけの脈絡のよくわからない文面ですが、我慢して読んでみました。

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【表紙】
No.144号 税金のムダづかいを断つ!!(1)平成21年9月13日(日)
岡田義弘後援会 季刊誌編集部 安中市安中4272番地
 TEL027-392-7798  FAX027-382-2061
OKADA MAN YOU CAN TRUST Y.O. 新時代のニューライト 安中市長岡田義弘

庶民代表の岡田よしひろは行政の「開拓者」です。
「庶民改革」で安中市行政の質の高まりを証明!!
判断・決断・実行力の岡田よしひろ!!
閑古鳥が鳴く状態の横野平工業団地外(約23万円㎡)へ企業誘致完了。
24万羽養鶏場問題解決!!

<他市地域との「格差」を嘆くより「違い」を打ち出す!!>
 唯一生き残るのは変化できる町のみ残れるのだということです。そのために職責をかけて最高の仕事をするため職務に専念しています。
 毎年、企業訪問対話を二〇〇社に伺ってご指導をうけてきましたが、企業経営者にとってこれまで、安中は経済感覚的には遠い街だと感じていたようです。その距離を縮めるために、市長の果たす役割が大きいのではと思っています。しかし、市長のメッセージが何かを伝える試みは成功しきれていなかったとも聞いてきました。
例えば、安中市の企業誘致にしてもアンナカ・バッシング」安中素通りどころかアンナカ・ナッシング」安中無視の典型を見てきました。安中にいて、そういう雰囲気に慣れ切ってしまっている人たちの感覚をふがいなく思うことしきりでありました。

<世の中そんなに甘くない!!>
 私は、県議会議員の時、ある会合で企業経営者幹部に苦言を呈してみたことがありました。
私が「安中に言及しませんね。安中・松井田には新幹線の駅もありますし、高速道のインターも二ヵ所もありますが・・・」と言うと、それに対する企業幹部の返事は『そっけない外交辞令』だったのです。「安中は問題を抱えている街ではないしね・・・ハコモノが好きなので特段取り上げないだけ・・」と言っていたことを思いおこしています。
 他方、難しい話はなかなか理解を得られませんが、懇切丁寧に状況を説明し、分かってもらう努力をするのが市長の外交力です。

<羅針盤で尊敬・信頼しあえる関係を!!>
 多くの企業経営者の方々は、「安中はどこにあるのか?」地理ではなく、心理的な質問が飛んできました。「企業的には、まったく目に入らない」とも述べていました。安中は「羅針盤のない街」とも酷評されていたのです。この論評は大体、企業経営者だけでなく同席したマスコミ関係者も共通する見方であるような話をしていたことが印象的でありました。
 「安中については『見えない都市』だから注目したり語る必要もなくなるのだ」とも言っているのです。

<行政の原点を知る!!>
 市町村は自己満足的な統計調査を解釈して、現実の深刻さを直視できない体質がにじんでいると企業関係者の方々は見方をしている方が多いと感じた瞬間でした。
 また、国の事務官の方は「安中のトップはあまり議論しないが、他市のトップはシャープな質問をしてくる」と私に語りかけてきました。安中の存在感とは、こういう感覚を言うのだな・・・と実感した一瞬でもありました。

<歴史の節目に必要な賢明さを!!>
 ただ「見えない相手」にされているので、いつも平穏無事に過ぎるわけでもありません。国や企業経営者には、さらりと冷厳な警告を発する習慣があるのです。
 「姿が見えない」と言われている街は、そういう相手の企業経営者、並びに国の実体を知らないものだと強く感じて、県議会議員を辞して首長に手を上げさせていただきました。
 「あなた」の汗と尽力と涙のおかけです。本当にありがとうございました。今後も、あなた方と一緒に行動して、辛いのも一緒、苦しいのも一緒であると共に「あなた」の友人になれることを誇りに思っています。

<将来のために今がある!!>
 新しい安中へ変わっていくチャンス、新たな挑戦のスタートです。不平等行政を排除して透明性の高い行政の扉をひらくため、新生案中の選択は密室の取引を排し、公開の透明性の高い行政推進するため、この間、今日のことに全力を尽くし、市行政の一念を変えればすべて変わる志を信条にして「市民の市民による市民のための行政」を推進して来ました。
 これからも血税を納めていただいている市民の皆様の苦しみを行政の苦しみに変える脱古改新には不屈です。

【裏表紙】
平成21年9月13日(日)(2)子ども育てるなら新生安中市!No.144号
市民の市民による市民のための秩序ある行政を創るため広い視野と構想力が今ほど「行政」に問われている時はないのです!!

<行政構造問題に切り込む岡田よしひろ!!>
 いまはまだ種まきの季節ですが、これから10年先の創立には、苦しみを楽しみに替えることが出来るよう、極限までキャンドル精神で、職責をかけて最高の仕事をするため死力を尽くします。
 これまでに況して市行政の透明性を高める「法令順守(コンプライアンス)」」を徹底して日本一、世界一の心をもった市行政に導くためには不屈の精神力をもって公僕に徹します。
 絵を描くのは簡単ですが染みついた体質を変えるのは並大抵のことではないですが、息の長い取り組みが必要です。
 市行政が「機嫌取り政策」であってはならないし、市民の皆様に代って市行政が責任をどう果たすのか。そのことがまず示される必要がある、と同時に公費の無駄遣いにもつながってきたのです。
 行政改革は、こうした構造問題に切り込むことなしには成しえないと言うことです。
 行政・世の中は全て鮮明でありつづけたいですね。反面、新生安中の選択は、密室の取引を排し公開の透明性の高い行政の継続こそ市民力です。

<こんなに借りて大丈夫か、失敗は許されぬ財政体質!!>
 市財政は取り加えしのつかない状況に陥る、全市民の皆様も、こうした借金の怖さ(夕張市の破綻は余所事ではない)を知ってください。
 安中市の財政は想像以上に腐っていた。
 平成18年4月24日 岡田義弘 市長就任
○平成18年4月1日現在の借金(債務負担含む) 残高 280億円
 平成18年度一般会計歳出決算額 202億3907万9千円
○平成19年4月1日現在の借金(債務負担含む) 残高 262億円
 平成19年度一般会計歳出決算額 207億3119万円
○平成20年4月1日現在の借金(債務負担含む) 残高 240億円
 平成20年度一般会計歳出決算額(見込み) 207億7537万円
○平成21年4月1日現在の借金(債務負担含む)
 平成21年度当初予算額 229億7600万円

 財政が破綻したら何を言っても無理です。先送りする余裕はありません。岡田よしひろは職責をかけて最高の仕事をするため死にもの狂いで取り組んできました。

<まず驚いてください、それから考えてください!!>
○毎年、東洋経済新報社2009年(平成21年)4月現在の全国775市について調査結果です。
 安中市は2009年の成長力総合指数は 全国93位(2008年は393位)
 産業成長力指数は 全国65位(2008年は303位)
○一躍群馬県下トップに躍進しました。
 民間シンクタンクの関西社会経済研究所は、全国775市の財政健全性ランクを発表(2009年8月13日)しました。
 安中市は全国30位(全国775市)に躍進して全国的にも上位にランク入りし、新しい安中が見えて来ました。
 希望ある独創的な政策を考える力を発揮する新生安中市です。
○他方、群馬大学と報道機関の共同調査で、県下36市町村を対象にして「住み続けたいまち」の世論調査を実施しています。
 これまでは安中市は下位でしたが、この度の発表では一躍第2位です。市民の皆様の冷静な、ご判断に感謝の気待ちでいっぱいです。

<国が興るのも滅びるのも、町が栄えるのも衰えるのも、ことごとく人にある。 小林虎三郎先生の言葉です。>
 併せて、安中市行政の室の高まりを証明し、実体験をして意識が変わったからだと思うと同時にし行政の原点を問い直してください。

安中市長(庶民代表)岡田よしひろ

政策報告
○市民皆様と行政をつなぐ政策を実行!!
 歯をくいしばって
  身を粉にして
   耐えがんばっている
 市民の皆様が安心できる
  新生安中市をつくります。
○保育園児第3子から保育料の無料化を実施   平成18年4月から
○市長の通勤手当を廃止   平成18年5月から
○市長(公用)車(3000CC売却)廃止   平成18年5月から
○保健予防対策・個人検診導入実施   平成18年6月から
○市役所内に手話通訳者配置を実施   平成18年7月から
○市内全小・中学校の全教室に扇風機を完備   平成18年8月から
○市長交際(350万円)費公開   平成18年10月から
○夜間小児救急診療所開設   平成18年10月から
 ・診療日時:毎週水・木曜日
       午後7時30分~午後10時30分
 ・診療科目:小児科
 ・担当医師:碓氷安中医師会
 ・協力団体・碓氷安中薬剤師会
 ・場  所:公立碓氷病院
○市民課窓口サービスを午後6時まで延長実施   平成18年10月から
○幼稚園児第3子から保育料の無料化を実施   平成19年1月から
○指定ゴミ袋一枚大20円を10円に、小14円を5円に値下げ実施   平成19年4月から
○水道使用一時中止した場合、基本料金徴収する事を廃止   平成19年2月から
○障害者控除対象者認定書の発行を実施   平成19年2月から
○中学卒業まで入院費無料化実施   平成19年4月から
○幼稚園・保育園へ同一世帯二人一緒入園の場合保育料50%免除実施   平成19年4月から
○健康大学開校(市役所内)   平成19年6月から
○市内全小・中学校へAED(半自動除細動器)配置   平成19年7月から
○住宅新築に道路後退用地寄付者へ面積に応じて報奨金交付   平成19年10月から
○特定行政庁(市役所内・建築確認申請可)設置   平成19年10月から
○小学3年生まで通院医療費無料化を実施   平成20年4月から
○妊婦さんの検診6回までの助成実施(12市中最高の措置)   平成20年4月から
○不妊治療費の助成実施   平成20年4月から
○緊急雇用・経済対策を決定即実施   平成21年1月から
○出産育児一時金を35万円から38万円に増額実施   平成21年1月から
○「高齢者等配食サービス」を週3日から5日に拡充実施   平成21年4月から
○一般住宅耐震診断(1000円のみ)実施   平成21年4月から
○100歳からの高齢者医療費無料化(全国初)実施   平成21年4月から
○小学6年生まで通院医療費無料化を実施   平成21年4月から
○地区公会(住民センター)建設補助金80万円を300万円に増額実施   平成21年4月から
○全国唯一建築確認申請手数料(1.1~2.7倍)引き上げ凍結   平成21年7月から
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■相変わらず、岡田市政の本質を隠ぺいしようとして、結局、読み手にとって、何度読んでもよくわからない、イメージ的な美辞麗句のオンパレードですが、中には重要なキーワードが隠されています。

★「閑古鳥が鳴く状態の横野平工業団地外(約23万円㎡)へ企業誘致完了。24万羽養鶏場問題解決!!」
 この見出しを見て、すぐに思い浮かんだことは、3年ほど前から松井田地区の旧アンデルセン牧場跡に進出を計画していた富山に本社を持つ大規模養鶏会社のことです。はたして、この計画について、岡田市長が、得意の密約を、その養鶏会社と結んだのかどうか、そのことを確認するためにさっそく岡田市長に情報開示請求を行いましたが、一部の担当部署からは、不存在の返事がきました。また、別の部署からは、開示期限の延長通知がきました。開示すると都合の悪い情報がある場合に、安中市政がよく使う手です。

★「毎年、企業訪問対話を200社に伺って御指導を受けてきました」
 これは<他市地域との「格差」を嘆くより「違い」を打ち出す!!>というタイトル記事の中で述べられていますが、安中市内の200社とはいったいどこなのか、なぜ企業訪問対話と称して200社を訪問する目的は公務なのか、体のよい選挙の事前運動なのではないか、あるいは公務で200社を訪問するのであれば、どんなスケジュールで実施したのか、についてもきちんと説明責任を果たす必要があります。特に、公用車を使わず、自分で運転してあちこち動き回っている岡田市長の動静は公務の記録に残っているのかどうかも市民にとっての関心事です。
 これもさっそく情報公開を請求してみました。結果については別途報告します。

★「ハコモノが好きなので特段取り上げないだけ・・・」
 <世の中そんなに甘くない!!>と題する記事で、岡田市長が県議当時、企業経営者との会話のエピソードを示して、その経営者からの『そっけない外交辞令』の返事として、「安中は問題を抱えている街ではないしね・・・ハコモノが好きなので特段取り上げないだけ・・」というコメントを紹介しています。これは、中島前市長の「ハコモノ」行政を批判して、新幹線の安中榛名駅前の多目的ホール建設計画を凍結することを約束した岡田市長の選挙公約に沿ったものとみられます。
 ところが、岡田市政となり、たしかに安中榛名駅前の多目的ホールは建設凍結とされましたが、2期目の選挙を半年後に控えたこの時期に、安中高校の跡地に、多目的施設を建設する計画が浮上しました。
 選挙公約との整合性について、市民の間で疑問の声が高まっていますが、岡田市長本人は、選挙対策で、こうした公約無視の施策も不可欠だと認識しているようです。
 当会では、この件についても、現在調査中です。

■さらに岡田市長のチラシでは、「懇切丁寧に状況を説明し、分かってもらう努力をするのが市長の外交力です」とか「羅針盤で尊敬・信頼しあえる関係を!!」「行政の原点を知る!!」「歴史の節目に必要な賢明さを!!」などと題する記事で、よくわからない持論を展開しています。いずれも、岡田市政を賛美する自画自賛の記事なので、あきらかに来年4月の合併後2期目の市長選を視野に入れているものと見られます。

■チラシの最後に、岡田市長は「将来のために今がある!!」として、「不平等行政を排除して透明性の高い行政の扉をひらくため、新生安中の選択は密室の取引を排し、公開の透明性の高い行政推進する」と力強く宣言しています。はたして、東京電力オフィス跡地の買い取り、東京ガスの高圧ガス導管工事の密約許可、オサカベ自動車への口利き道路建設など、矢継ぎ早に密室取引を強力に主導してきたから、2期目は「密室の取引を排して、公開の透明性の高い行政推進」を行おうとする、出直し公約なのか、まったくわけがわかりません。

 挙句の果て、表紙の最後では、「今日のことに全力を尽くし、市行政の一念を変えればすべて変わる志を信条にして“市民の市民による市民のための行政”を推進して来ました」などと、リンカーンの明言さえ引用しています。

■裏面では、「行政構造問題に切り込む岡田よしひろ!!」として、「いまはまだ種まきの季節ですが、これから10年先の創立には、苦しみを楽しみに替えることが出来るよう、極限までキャンドル精神で、職責をかけて最高の仕事をするため死力を尽くします」などと、群馬銀行と約束したタゴ51億円巨額詐欺横領事件の和解金支払い10年延長についても、市民の苦しみを楽しみに変えることができるよう極限まで尽力するというのですから、噴飯ものです。
 死力を尽くすのは、本来は、元職員タゴから、徹底的に損害賠償請求を勝ち取ることなのに、それに目をつぶって、どうやって「市民の苦しみを楽しみに変える」というのでしょうか。

 極めつけは、「これまでに況して市行政の透明性を高める“法令順守(コンプライアンス)”を徹底して日本一、世界一の心をもった市行政に導くためには不屈の精神力をもって公僕に徹します」というくだりです。
 ここまで、平然と美辞麗句を並べられると、あまりにも市民をなめ切っているとしか思えません。市長1期目で、既に反対勢力を駆逐し、執行部の幹部を茶坊主で固め、カネで議会コントロールも自由自在になることを知り尽くしている岡田市長としては、「コンプライアンス」とは自分の都合のよい法令解釈を不屈の精神で推進するということなのでしょう。

 そして、この2週間後、安中市民は、ふたたび岡田市長が全戸配布で新聞折り込みをしたチラシを目にしたのです。

【ひらく会情報部・この項つづく】
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