市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

住民が知りたい情報もテロリスト呼ばわりされて秘密扱いとなる秘密保護法成立を待ち焦がれる輩たち

2013-12-03 00:53:00 | オンブズマン活動
■自民党、公明党の与党やみんなの党などのごり押しで特定秘密保護法案が10月25日に衆議院本会議で審議に入り、11月26日に衆院を通過し、同27日から参議院で審議が行われています。

 市民オンブズマン群馬では、官僚に情報を自在に操作できる権限を与えるこの危険な法律に反対する声明文を平成25年10月21日付で、政府自民党に送っていますが、官僚のコントロール下にある我が国の保守政治家の耳目には、結局届かなかったことになります。(当会ブログhttp://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1140.html 参照)

 なぜ市民オンブズマン群馬としてこの法律に危機感を覚えるかというと、市民が情報公開をした場合、役所が非開示にする理由として「不特定多数の市民に情報を開示するとテロリストの手に情報が渡り、安全・安心な社会が担保できなくなる」という理屈を持ち出してきたことが多数あるからです。

 例えば、市政をひらく安中市民の会が、平成21年1月21日付で、当時東京ガスが地元の安中市北野殿地区に「バルブステーション」と呼ばれる施設を建設中であることから、この施設に設置された高さ30メートルの巨大な放散塔に関して、可燃性の高い超高圧ガスが放散された場合、どのような事態が発生するのか、住民の間にあった不安を解消すべく、放散塔の構造等を含む情報について建築基準法の観点から東京ガスに対して許可を与えた群馬県知事(実施機関:群馬県西部県民局高崎土木事務所総務係(電話027-322-4186)に対して、開示請求したことがあります。

ところが、肝心の放散塔の構造に関する情報が非開示とされたため、ひらく会では異議申立をしました。その際、平成21年6月12日付で群馬県が諮問機関である情報公開審査会に対して次の内容の理由説明書を提出しました。
(当会のブログhttp://pink.ap.teacup.com/ogawaken/272.html 参照)

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(4)条例第14条第4号の該当性について
(対象部分)
①設計図書
①の全部非開示とした設計図書は、築造主(瓦斯事業者)が築造する施設(公共公益施設)で、天然ガスを安定供給するために建設するパイプラインに付帯して設けるガス放散塔であることから、設計図書を公にすることによって何人にも入手できることとなった場合、当該築造物へのテロ等の不法な侵入・破壊を招くおそれがあるなど、犯罪を誘発し又は犯罪の実行を容易にする可能性があり、施設保安・管理に支障を生じるおそれがある情報である。
 また、解釈及び運用の基準で、「公にすること」とは、秘密にせず、何人にも知り得る状態におくことを意味する。本条例では、何人も開示請求ができることから、開示請求者に開示するということは、何人に対しても開示を行うことが可能であるということを意味する。したがって、非開示情報該当性の判断をする場合、「おそれ」の有無等については、「開示請求者に開示することにより」ではなく、「公にすることにより」判断することとしている。
 以上のことから条例第14条第4号本文に該当し、非開示と判断したものである。
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■群馬県のような地方の木っ端役人でさえも、このような屁理屈をこねくり回すのですから、頭脳優秀な国の官僚たちにとってはさらにこまっちゃくれた理屈をかざすのはメに見えています。

 こうした中、特定秘密保護法案を参院で審議しているさなかに、与党自民党の石破幹事長が、つい官僚のホンネを代弁するコメントを自分のブログに載せたのでした。

**********産経2013年12月1日 14:09
石破氏 秘密保護法案反対のデモは「テロ行為」
 自民党の石破茂幹事長が11月29日付の自身のブログで、特定秘密保護法案に反対する国会周辺での市民団体らのデモについて「単なる絶叫戦術は、テロ行為とその本質においてあまり変わらない」と批判した。
 石破氏は1日の富山県南砺市での講演でも「人が恐怖を感じるような音で『絶対にこれを許さない』と訴えることが、本当に民主主義にとって正しいことなのか」などと批判。自身のブログの記述については「表現に足らざるところがあれば、おわびしなければならない」と釈明した。
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■特定秘密保護法が成立すると、国の情報公開法や地方の情報公開条例は完全に骨抜きになってしまうでしょう。

 その向こうに待っているのは、官僚主導の情報統制社会であり、いつか来た道を辿ることになりかねません。

 まだ間に合います。みんなで、このとんでもない悪法を阻止する為に、夫々できる手段や方法を駆使して、なんとか廃案に追い込むようにしましょう。

【ひらく会事務局】

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