■安中市の市長選挙では、毎回、選挙期間中に複数の怪文書が飛び交います。前回の市長選では、4人の立候補者による選挙戦が行なわれましたが、現職の中島候補と、県議の岡田候補の間に、複数の怪文書が飛び交いました。通常、怪文書は、選挙の帰趨が決まりつつある選挙戦の後半に出ることが多く、それも、最終日になるほど、切羽詰った感じでエスカレートして「強烈で」「えげつない」内容になるのが、一般的であり、安中市の有権者の間では、選挙に付き物の、安中の「名物」として、収集している人も多いようです。
さて、安中市長選挙のポスター掲示板も指定場所に立てられ、いよいよ選挙モード一色になりつつありますが、選挙告示まであと2日を残していると言うのに、早くも、怪文書が飛び交っている、という情報が当会にもたらされました。
■当会メンバーからの通報によると、4月1日から安中市街地で、次のような内容のA4のモノクロのビラがばら撒かれているとのことです。さっそく、持ち込まれたビラを見ると、次のような内容でした。
ビラの内容は、一方の候補を中傷する内容で、もちろん、発行人などは書かれていません。
「がんばれ! ■■」というタイトルの下に、4項目のコメントが書かれており、裏社会や某宗教団体との関係、そして“エセ”社会奉仕家とののしり、市長になったら特定団体に牛耳られるという強迫観念を読み手に押し付ける内容となっています。
こうした対立候補を誹謗、中傷するビラは、こと安中市に限っていれば、少しも珍しくはありませんが、選挙運動期間中でなく、告示前の事前運動の時点で早くも登場したのは、大変珍しいことです。
今から15年前の出直し市長選で、当会の事務局長が市民団体代表として急遽出馬したことがありますが、そのときは、選挙告示直前に、安中市内の目抜き通りを2日間にわたり、街宣車が大音量で、市民団体代表候補をほめ殺しして回ったことがあります。街宣車を依頼したのは、中曽根系の元市議で、岩野谷地区で不動産業を営んでいた御仁(故人)でした。
タゴ51億円事件の真相解明を唯一公約に掲げて、草の根選挙で奮戦しましたが、4人の候補による乱戦の結果、市民団体候補は2千票の大差をつけられて、当時県議から出馬した中島候補に破れてしまいました。その1週間の選挙を経験した当会事務局長は、利権が絡む選挙の表と裏の驚くべき実態を痛感したそうです。
■それはともなく、今回も、当時と似たような雰囲気が感じられます。告示前に、このようなビラがばら撒かれるということは、このビラによって利益の得られる陣営の焦りが、尋常ではないことを如実に示していることになります。
この怪文書については、選挙後に公開する予定ですが、明るい選挙に背を向けるこうした醜い怪文書の撲滅は、安中市ではまだ先のことのようです。この背景には、タゴ事件発覚で一旦、冷水を浴びせられた事件関係者が、15年を経て、もとの利権体制を完全に再構築したことから、この状態を守りたいとする危機感が、こうした怪文書の出現を促していると言えるでしょう。
【ひらく会情報部・選挙不正監視班】
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます