■安中市内で進む中国資本によるメガソーラー開発のもとに進められている我が国の国土の買い占めでは、事業者代理人が「日本の法律に基づき登記された会社による開発行為だ」という説明を、市や県の行政担当者が額面通り受け止めて、「行政手続法に則り、既定の期間中に許可を出さなければいけない」という強迫観念にとらわれ、肝心の国土保全や国家安全といった大局的な観点を忘れ去っているという、およそ我が国の公僕にはあるまじきふるまいを見せており、まさに中国の思うつぼといった有様を呈しています。
こうした中国資本による日本国土の買い占めについて、群馬県で吾妻郡のシンガポール系中国人による水源林40ヘクタールの買い占めが端緒となり水源条例が制定されました。しかし、肝心の40ヘクタールの山林は現在でもそのまま中国人が所有しており、せっかくの条例も絵に描いた餅となっているようです。
こうした危険な事実は、群馬県のみならず隣接の長野県をはじめ全国各地で多発し始めているのです。この問題については、産経新聞が今年の5月中旬から特集記事を組んでいるので検証してみましょう。産経新聞が注目したのは北海道の現状です。
**********産経ニュース2016年5月14日 13:00
【北海道が危ない(上)】
中国生まれの「反天皇」農場主が帯広で170haを取得したのはなぜか? 朝鮮総連議長らにもお披露目し…
↑建設途中のバンガロー風の建物。いずれは宿舎にしたいという。ヘリポートの建設計画も=3月26日、北海道帯広市拓成町↑
北海道は平成24年4月、水源地を売買する際、事前届け出を求める水資源保全条例を施行した。それから4年。道内の外国資本の動向を追う。
(編集委員 宮本雅史)
3月中旬の北海道帯広市。深い雪に包まれたJR帯広駅から道道216号線を南西へ約30キロ。日高山脈の麓、拓成町に入ると、戸蔦別川沿いに広大な農地が広がる。農場に沿って幅10メートルの道路が整備されている。さらに幅10メートルの作業用道路が敷設されているといい、セスナ機なら離着陸できそうだ。
農場の入り口からコンクリートの敷石が敷設されたゆるやかな坂道を登ると、左右にグリーンやグレーのバンガロー風の建物が立ち並ぶ。奥にはL字型の建物が建設中だ。関係者によると、バンガロー風の建物は1階が寝室。居間は吹き抜けで2階はロフト形式。1棟に6人は住める広さで、建設費用は1棟1500万円ぐらいだという。
従業員によると、農場ではヤマブドウやモモ、カキ、グミ、スモモなどの果樹類を育てているという。
農場の経営者(73)は、複数の企業の会長職を務める地元財界の有力者。「これまでに(東京ドーム約36個分に当たる)170ヘクタールを買収し、最終的には400~500ヘクタールまで広げ、バンガローも年内には7棟建てる。いずれはヘリポートの建設も予定している」と語る。
× ×
昨年10月31日、この農場に朝鮮総連の許宗萬議長や議長補佐、朝鮮大学校長、同大教授、それに横浜中華街華僑連合会長らが訪れた。名目は「収穫祭」への参加だったが、実質的には農場の紹介が狙いだったといわれる。地元メディアも同席したが、記事にはならなかった。
農場の経営者は取材に天皇陛下をののしり、政府の農業政策を批判。「このままでは、日本人は食べるものがなくなってしまう。花崗岩を使った有機農法を進める。北朝鮮は花崗岩を使った有機農法をしているので一昨年、その調査に平壌に行った。朝鮮総連がおかしいというのは問題。自分たちとは同じ遺伝子だから、もっと理解していかないとだめだ」と力説し、「有機農法をやりたければ、ロシア人でも北朝鮮人でも受け入れる」と続けた。
経営者は中国・済南生まれだという。「華僑に依頼して、農場でとれた農産物を売るルートを探っている。有機農法を勉強したいのなら、中国人にもただで教える。北朝鮮も中国もロシアも関係ない。バンガローは、有機農法に関心のある研究者らのための宿泊施設にする」と強調する。
この農場の農地拡張や北朝鮮や中国との関係は、さまざまな波紋を広げている。
「この辺は石が多いから農地としては適切ではない。採算が合わないのになぜ?」「農業機材や資材を見ると果樹園としては必要のないものもあり、つじつまが合わない」…。
農場の内情に詳しい関係者も「純粋に有機農法を追求するのならいいが、朝鮮総連や中国が関係しているとなると…。思想的に反天皇陛下だとすればさらに怖い。これから中国人らをドンドン受け入れ、農場内に住むことにでもなれば、別の大きな問題が出て来る」と表情を曇らせた。
長年にわたり中国資本による道内での不動産買収を注視している前道議の小野寺秀氏はこう推測する。「中国資本はこれまでは建物や部屋、土地の一部などを買っていたが、最近は集落単位で買っている。自己完結的に生活できるようなものを買おうとしているのではないか。拓成地域には戸蔦別川があり、水源地としては一流。北朝鮮や中国の意向は分からないが、自己完結型の最適なエリアだ」
× ×
日高山脈をはさんで西側に位置する平取町。「中国人を中心とした閉鎖的な集落ができるのでは」と不安が広がっているという。
国道237号を北上し、幌尻岳の看板を目印に道道638号へ。国有林の合間を縫うように走る道道は、車がようやく対向できるほどで、民家はない。途中から舗装が終わり、さらに狭くなる。道道に入って約15分、細い山道を抜けると目の前が開けた。豊糠地区だ。幌尻岳の西側の麓に位置し、標高約250メートル。道路は幌尻岳の登り口まで続く。幌尻岳の東側がすでに紹介した帯広市拓成町の広大な農地だ。
今年春、平取町内に続く道道が開通したが、人里離れた袋小路状態の集落。何者かが意図的に隔離された社会を作ろうと思えば、これほど適切な場所はない。そんな印象を持った。
× ×
そんな山間の集落がほぼ「村ごと」買収されたのは平成23年のことだ。ある住民は約10アール当たり10万円で、25ヘクタールの農地を2500万円で売ったという。支払いはキャッシュだった。
買収したのは、業務用スーパーを全国にフランチャイズ展開するA社の子会社の農業生産法人。平取町の農業委員会によると、豊糠の農地は219万4092平方メートルで、森林や原野を含めると912万1137平方メートル。このうち農地123万3754平方メートルが買収され、原野や山林を含めるともっと増えるという。
農業生産法人は買収の理由について、競売で取得した牧場の牛馬の飼料用牧草を作るため、としている。
ところが、買収から5年たった今も雑草や雑木が伸び放題。地元住民は「買収後に1回、畑の縁の雑草を刈っただけ。作物は作っていないし、ほとんど管理していないのに等しい」と話す。
非耕作地のオンパレードで、地元の有力者も「買収した当時は、トレーラーも大型車も入ってこられないような地域。自分だったら、この辺の土地は買わない。売って5年ぐらいになるが、この間、何をしていたのか分からない」と首をかしげた。
A社は、中国に子会社があり、中国との関係が深いとされる。
住民の一人は「最初から中国の影を感じていた。村の有力者も『A社が中国と関係があるかどうかは分からないが、だれも買わない土地を買ってくれるのだからありがたい』と、A社が中国と関係があることをほのめかしていた」と話す。「買収後、中国の領事館ナンバーの茶色いバンが、豊糠地区内を走っているのを複数の住民が複数回見た」との証言もある。ある住民は、農業関係の組織で、A社の計画や中国の存在を確認した際、幹部から「命に気をつけろよ」と真顔で警告されたという。
在京の中国事情通はこう指摘する。「海外で活動する中国企業の背後には中国共産党がいると考えた方がいいが、中国と関係のある日本企業も同じだ」
そもそも農業生産法人が、山奥の僻地を集落ごと買うことにどういう意味があるのか。しかもなぜ、荒れ地や耕作放棄地になっているのか。
こんな疑問を農業委員会や農業生産法人の責任者に投げかけると、返答は「今も餌用の牧草を作っている」。
あまりの不可解さに一部住民の間でこんな臆測が流れている。「地目(宅地、山林、田、畑など不動産登記法上の土地の分類)を変更すれば、住宅や工場を建てられる。農地を荒れ地にしておいて、『雑種地』に地目変更するつもりではないか。変更すれば、誰でも自由に買えるようになる」
一方、農業生産法人の責任者は中国との関係を否定した。中国の影がちらついただけで判断するのは危険だが、先の中国事情通はこんな警鐘を鳴らす。
「中国人からすると、将来的には日本人と結婚をして中国人の血が流れている子孫を増やすという大きな狙いがある。そのためにはまず、地域に拠点を作ることが優先される」
◇
水資源保全条例北海道庁は外国資本による道内の水源地買収を監視するため、平成24年4月、水資源保全条例を施行。水資源保全地域を指定し、同地域内にある土地を売却する場合、事後届出制だったのを、土地の持ち主は契約の3カ月前までに売却先の氏名、住所、土地の利用目的を道庁に届ける事前届出制にした。ただ、強制力はない。現在、58市町村169地域、11万9861ヘクタールが保全地域に指定されている。
一方、外国資本の森林などの売買は規制がないため、道庁は22年度から独自に、外国資本が資本金の50%以上を占める企業についてはその動向を注視している。だが、中国と関係のある日本企業が買収しているケースや、中国企業が日本企業を買収し、そのまま所有権を引き継ぐケースもあり、実態把握が困難なのが実情だ。
**********産経ニュース2016年5月15日 09:00
【北海道が危ない(中)】
中国が観光施設“爆買い” 進むチャイナタウン化 住民に危機感「中国人の街ができてしまう」
↑中国資本に売却された星野リゾートトマム=3月11日、北海道占冠村↑
四方、雪化粧に包まれたJR北海道石勝線のトマム駅。車窓からは1千ヘクタール(東京ドーム213個)を超える総合リゾート施設が広がる。「星野リゾートトマム」(占冠村)だ。
この日本を代表する総合リゾート施設が中国の商業施設運営会社「上海豫園旅游商城」に買収されたのは昨年秋のことだ。買収額は約183億円。それまで星野リゾート(長野県軽井沢町)が20%、外資系ファンドが80%の株式を保有していた。上海豫園旅游商城の大株主は、上海の中国民営投資会社「復星集団」(フォースン・グループ)。復星集団は日本での不動産投資を積極的に進めているとされ、トマムの買収も復星集団の意向が働いたとされる。
占冠村の中村博村長は不安を口にする。「買収は寝耳に水だった。中国企業の会長は『トマムにも投資する』と言っているが、具体的にどういう投資がなされるのか分からない。水の問題と乱開発が心配だ。網掛けをきちんとして、水資源の確保と乱開発は防がないといけない」
道庁関係者によると、トマム地域は水資源保全地域に指定されておらず、トマムの水源地も買収されたという。
星野リゾートトマムの買収を仕掛けたとされる復星集団はトマム買収以前にも、隣のリゾート地「サホロリゾートエリア」(新得町)で宿泊施設を所有するフランスのリゾート施設運営会社「クラブメッド」を買収しており、サホロリゾートも実質、中国資本の傘下になっていた。一瞬のうちに、日本が誇る2つのリゾート地が中国資本の手中に収まったことになる。
新得町の浜田正利町長は「最初は台湾と聞いていたが、値段の都合で中国に行ったようだ。もっと高く買ってくれるところがあれば、再び売りに出すかもしれない」と話す。
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北海道に中国人観光客が押し寄せるようになったのは平成20年に北海道を舞台にした映画「非誠勿擾」(邦題「狙った恋の落とし方。」)が大ヒットしたのがきっかけだといわれる。
世界屈指のパウダースノーで有名なスキーリゾートであるニセコ(倶知安町、ニセコ町)も、オーストラリアやニュージーランドのウインタースポーツ好きでにぎわっていたが、中国系が増えて今では60%を占めているという。
22年にはニセコの山田温泉ホテルが7億円で中国資本に買収された。「大きなローマ字で『KOBAN』と書かれ、日本語で小さく『交番』と書かれている地域もある。歩いているのは白人か中国人で、日本人を見つけるのは珍しいぐらいだ」(道庁関係者)
長年、中国資本の動向を注視している前道議の小野寺秀氏は「24年4月の水資源保全条例施行後、国営企業のような大きな会社が堂々と顔を出してきたので、雰囲気が変わってきたと感じる」と話す。
そして危機感を強める。「中国が狙っているのは水源地や森林、不動産だけではない。観光施設も買収している。今後、観光地の中国化が進み、利用するのは中国人がほとんどという事態になり、その場がチャイナタウン化するのは時間の問題だ」
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フランスのリゾート施設運営会社「クラブメッド」が中国資本に買収された昨年以降、同社がサホロリゾート(新得町)に所有する宿泊施設を訪れる中国人が急増している。
新得町によると、サホロリゾートの平成26年度の外国人の延べ宿泊者数は5万343人で、中国人(香港含む)が1万4982人でトップ。27年度は上期(4~9月)だけで前年同期の2032人を大幅に上回る7399人に達しており、年度ベースでも26年度を上回る勢いだ。
一方、昨秋買収された星野リゾートトマム(占冠村)は「観光客の国籍は公開していない」と言うが、地元住民によると、中国人観光客が多いという。
こうした観光需要に伴い、接客のための外国人従業員も増加。占冠村では外国人居住者はここ2年で59人から120人(28年2月現在)と倍増し、人口の約1割を占める。国・地域別で見ると、台湾人が51人、韓国人が28人、中国人は22人だ。
占冠村の中村博村長は「星野リゾートトマムは外国人従業員が多く、トマム地区の住民の4割を占める。何組かは地元の女性と結婚している。これからも増える可能性は高い」と話す。
岸田文雄外相は4月30日、中国の王毅外相に、日本を訪れる中国人に発給するビザを緩和することを伝えた。今後、中国人観光客が増加するのは火を見るより明らかだ。
もっとも、ホテルが整備されて観光客が増えることに不満はない。地域の活性化にもつながる。
だが、占冠村の住民は「中国資本が中国人をたくさん呼んできて、中国人の雇用を増やす可能性がある。村内では、中国人の街ができてしまう、という噂が立っている」と複雑な思いを打ち明ける。
新得町の浜田正利町長は言う。「日本を守るという意味で、(外国資本による北海道の不動産買収に)制限は必要だと思う。特に土地に関しては国が制限をもうけないと…」
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中国人を含む外国人居住者が増えると何が問題になるのか。それは「常設型住民投票条例」だ。
住民投票には「非常設型住民投票」と「常設型住民投票」がある。
「非常設型」は、住民の賛否を問う事案ごとにその都度、議会の議決を経て実施に必要な住民投票条例を制定する。
一方、「常設型」は、投票の資格や投票方法などをあらかじめ条例に定めておいて、どんな些細なことでも請求要件を満たしていればいつでも実施できる。市町村が独自に制定でき、外国人にも投票権が保障される場合もあり、地方行政に直接参画できることになる。
× ×
北海道庁によると、27年4月1日現在、芦別市、北広島市、増毛町の3市町が、常設型住民投票条例を制定している。
また、179市町村のうち51市町村で自治基本条例が制定されており、このうち稚内市や安平町、むかわ町、猿払村、美幌町、遠軽町の6市町村は自治基本条例の中に住民投票を規定した上で、実施する際の具体的内容や手続きなどを盛り込んでおり、実質、常設型住民投票を認める内容になっている。
外国人に対しては、この9市町村のうち5市町村が居住期間などの条件付きで投票権を認めている。
常設型住民投票条例を制定している増毛町の制定理由はこうだ。「町民による自治の重要性を強く認識し、重要な政策の選択に町民の意思を的確に反映させるため、町民生活の基本に重大な影響を与える事項に関し、直接町民の意思を問う」
投票は日本人のほか、「18歳以上の永住外国人で、引き続き3カ月以上本町に住所を有し、かつ投票資格者名簿への登録を申請した者」とし、外国人にも投票を認めている。
前道議の小野寺秀氏は明かす。「アメリカ総領事館の職員から、『常設型住民投票条例が制定されると、外国人が自治体の首長のリコールなどができるようになる。それは選挙権を与えたぐらいのインパクトがあり、行政を牛耳ることができる。そのような地域に中国人がドッと入ってくると、中国の思いのままになる』と忠告された」
北海道中部の住民男性はこう打ち明けた。「私の集落では、日本人と結婚した中国人が発言力を強め、われわれの意見に耳を貸さないで強気で押してくる。もし、常設型住民投票条例が制定されたらと、想像しただけでも背筋が凍る」
町内の農地買収に中国の影がちらつく平取町の川上満町長も「自治基本条例に住民投票は明記されていないが、今後趨勢をみて、必要とあれば入れていく」と条例制定に含みを持たせた。
こうした流れに、ある町長は危機管理の必要性を説く。「うちには、自治基本条例も常設型住民投票条例もない。今後、必要だという声が出たら、議論はするが、制定されると、根本的に地方自治が揺らぐので危険だ」(編集委員 宮本雅史)
**********産経ニュース2016年5月15日 21:00
【北海道が危ない(下)】
日本が20年足らずで消滅? 空自基地周辺にも中国の影 ゴーストタウン化した中国人向け別荘地も
↑中国人向けの高級別荘地↑
北海道の新千歳空港から車で約15分。千歳市郊外の高台に整備されたニュータウンの一角に高級住宅が立ち並ぶ。障害物はなく、東方に新千歳空港と航空自衛隊千歳基地が一望できる。
家具・インテリア販売大手「ニトリ」の子会社「ニトリパブリック」が約6億5千万円を投じ、平成22年7月に完成した中国人向けの別荘地だ。約6500平方メートルの敷地内に木造2階建て住宅17棟が並ぶ。建物面積は380平方メートルだという。芝生が敷かれた中庭には中国放送視聴のためか、大型衛星アンテナ3台が設置されている。
ニトリは1棟当たり平均3千万円で入居者を募集したところ、100人余りが応募、早々に分譲を完了したという。当時、地元では物議を醸したが、それ以降は話題にものぼらない。各住宅の玄関には中国人名の表札があるが人気はなく、この一角だけは無機質なゴーストタウンのようだ。
道路をはさんだ反対側には広大な土地が放置されている。この土地も同社が買収したものだという。ニトリは当初、1万人の中国人が住めるように、1千棟の別荘を建設する予定だったが、住民の反対などがあり頓挫。ニトリによると、今後、拡張の予定はないという。
複数の住民によると、中国人はツアーのようにまとまって来て、1、2週間滞在して帰ることもあれば、レンタカーで個人的に来ることもあるという。別荘の近くを通ると、中国人が出てきて「通るな」と妨害されるため、いさかいが起きたこともあるといい、警察関係者によれば、この地区の交番の出動件数が道内でトップになったこともあるそうだ。
購入者は年に何回か来るだけで、ほとんど空き家状態。「最初の頃は子供用の自転車や三輪車を置いていたが、いつのまにかなくなっていた。中国人が買っているので、この先、この地域がどうなるのか心配」と地元の主婦。老夫婦も「所有者を審査しただろうから問題はないと思うが、極端なことを言うと、テロリストが住んでいたとしても分からない」と不安を口にした。
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新千歳空港には政府専用機が格納されていて時折、訓練飛行が行われている。隣には北の防衛の要である航空自衛隊千歳基地があり、国防上重要な場所だ。
その新千歳空港の滑走路と千歳市美々の国道36号との間に広大な山林、原野が広がる。土地の管理会社によると、約40ヘクタールあるという。国道脇には「賃貸地」の看板がある。
21年ごろ、この土地をめぐってある計画が進められていた。土地の売却を考えた所有者が設計会社やデベロッパーとともに、中国の要人が来訪した際の航空機を収納する格納庫を建設しようとしたのだ。
前道議の小野寺秀氏は振り返る。「航空自衛隊の基地がある滑走路と、中国の飛行機を収納する格納庫への滑走路がつながるというのは普通ありえない。設計図を見て驚いた。中国の要望を聞きながら話を進めたようで、中国も乗り気だったと聞いている。途中で頓挫したから大事には至らなかった」
道庁側は安全保障上の問題を理由に、所有者に売却しないよう要望すると同時に、22年から23年にかけて国に買収するよう働きかけたが実現しなかったという。
この土地の管理会社はこう話す。「昔は確かに中国から購入の話はあった。怪しい客には売らないが、しっかりしたビジョンがあれば、国を問わずに売る。最近では日本の法人だが、背後に中国の影が見えるケースもある。いろいろな話があり、交渉中だ」
この地域には売地が多い。中央日報によると、韓国電力公社が総事業費約113億円を投入し、来年下半期までに新千歳空港近隣の約109ヘクタールに13万台の太陽光モジュールを設置する予定で、4月20日に着工式が行われたという。
小野寺氏は長崎県・対馬の海上自衛隊施設の隣接地が韓国資本に買収された例を挙げ、こう警告する。「国として安全保障上重要なエリアを決めて、そこを国が管理するとか、買い上げるとかの方向にしないと手遅れになる。対馬の二の舞いになる」
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平成27年の海外資本などによる北海道の森林買収は、11カ所(計約107ヘクタール)だった。内訳は中国(香港を含む)が7カ所(同91.1ヘクタール)、シンガポールが1カ所(同2ヘクタール)、英領バージン諸島が2カ所(同2.8ヘクタール)、オーストラリアが1カ所(同11ヘクタール)。利用目的は「資産保有」「不動産開発」「現況利用」などだが、中国資本の場合、「別荘」「投資用」「コンドミニアム」「スキー場」「太陽光発電」がそれぞれ1カ所ずつで、2カ所は「不明」だった。
海外資本による北海道の森林買収は27年12月末現在、26市町村で計1878ヘクタール(東京ドーム約400個分)。道庁森林計画課は所有者の変動があるため、国別の統計は算出できないとしているが、「中国資本が明らかに多いという印象は強い」(道庁職員)という。
道庁は22年、山林について買収したのが外資かどうかを把握するため、所有者とされる企業2141社にアンケートを行った。ところが、43%にあたる913社は「宛先不明」。道庁は追跡調査を続けたが、所在不明の「幽霊地主」は184社、アンケート総数の9%にものぼり、道内に総計約4万ヘクタールの所有者不明の山林があることが判明した。
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「外国資本が北海道をはじめ日本国内の不動産を買収し続けると、予想外の落とし穴が待ち受けている」
こう指摘するのは元東京財団上席研究員の平野秀樹氏(61)。所有者が分からない土地が多いことについて、「グローバルな商圏を舞台に土地の転売が繰り返されていくと、さらに所有者が分からなくなる」と危惧する。
日本では土地を売買しても、登記簿の記載変更は義務ではない。つまり、登記簿だけに頼り、所有者をさかのぼろうとしても、追跡のしようがないのだ。
平野氏は警告する。「日本の土地は『所有者絶対』の原則が貫かれているので、所在不明の主体に売ったが最後、糸の切れたたこのように浮遊し続ける土地が続出してしまう。国家の主権そのものが脅かされ、モラルハザードが当たり前の社会に成り下がってしまうかもしれない」
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観光客でにぎわう札幌市中央区の狸小路商店街近くで、再開発計画が進んでいる。新しいビルは地下3階、地上29階建て。敷地面積は3700平方メートルで、建築面積は3200平方メートルだ。
地元タウン誌によると、商業・業務向け施設は地下2階から6階。7階から29階までは130戸の分譲マンションになる予定だ。
地元不動産関係者の話では4階から6階までは中国系の店舗が入り、分譲マンションは中国人が購入しそうだという。地元タウン誌も「長年の中華街構想が実現できそうだ」と伝えている。
地元不動産関係者によると、札幌市内のビルに、道内のマンションなど不動産を買いあさっている中国系企業や、買収した不動産を管理する中国系企業が集中するケースが目立ってきているという。前道議の小野寺秀氏は「札幌でも平取町でも占冠村でも、すべて5年ほど前から同時並行で起きている。単発ではなく、一気にきているイメージがある」と話す。
7年11月8日、参議院の国際問題に関する調査会で、当時自民党議員だった笠原潤一氏(故人)が、「日本という国は40年後にはなくなってしまうかもわからぬ」という中国の李鵬首相(当時)の発言を、オーストラリアのキーティング首相(同)が自民党調査団に伝えた、と報告している。李首相の予言ではあと20年足らずで、日本はなくなってしまうことになるが、北海道での中国資本の動きをみると、不気味な印象を持たざるを得ない。(編集委員 宮本雅史)
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■このように、中国の影は北海道にじわじわと及んでいることが判ります。
当会の海外取材班はロシアの沿海州に30回以上訪問したことがありますが、現地では、ロシア人がモスクワ近郊に戻りたがっており、そのため、人口がさほど増えないまま少子・高齢化社会に突入しており、それに反比例して中国人が陸続きのため、国境を越えて多数入り込んでおり、近いうちに事実上、中国の一連邦同然になるのではないか、と言われています。
北海道は同様の運命をたどることはあるまい、と言い切れるでしょうか。非常に心配です。まして、安中市は首都圏の水瓶地帯でもあります。そのうち0.5%にあたる137ヘクタールもの土地の主導権を中国資本が握り、しかも、我が国の誇る固体燃料ロケット工場であるIHIエアロスペース社富岡事業所のすぐ隣りという場所です。これを日本の国土保全、国防上の脅威だと感じられない行政とはいったい誰のためにあるのでしょうか?
※関連情報
○2017年6月10日:世界最小!超小型衛星打ち上げロケット、JAXAが突然発表↓
http://sorae.jp/02/2016_06_10_ss520.html
【ひらく会情報部・この項続く】
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