市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【統一地方選第1ラウンド】盛り上がりに欠ける選挙戦・・・誰がなっても同じなのか

2023-04-07 23:34:14 | 東邦亜鉛カドミウム公害問題

■4月29日任期満了の群馬県議会議員の選挙は、3月31日(金)告示で、4月8日(日)投開票にむけて、現在選挙戦は大詰めを迎えています。そうした中、当会は、東邦亜鉛安中製錬所を巡る公害防除特別土地改良事業(通称「公特事業」という)に関して、地元安中市区から出馬している3候補に問うため4月3日(月)に、以下の内容で公開質問状を提出していました。

*****4/3安中市区県議候補向け公開質問状*****
                           令和5年4月3日
群馬県県議会議員選挙候補者
ご芳名       様
                    〒379-0114安中市野殿980
                    北野殿公害対策委員会
                    委員長 小川 賢
                    携  帯:090-5302-8312
                    FAX:027-381-0364
                    E-mail:ogawakenpg@gmail.com
           公 開 質 問 状
拝啓 当委員会は、安中市内で操業を続けている東邦亜鉛安中製錬所の影響に晒される地元住民の安全・安心な生活・営農・自然環境の保全と、同製錬所の監視及び対話を目的として活動している組織です。現在、地元の野殿地区では同製錬所周辺の土壌汚染畑地を対象として県営による公害防除特別土地改良事業(公特事業)が進められております。
 さて現在、令和5年4月29日任期満了に伴う群馬県県議会議員選挙が、3月31日告示、4月9日投開票の日程で執行されております。選挙活動中のご多用のところ誠に恐縮ですが、以下の質問事項に関してご記入いただき4月7日(金)15時までに、FAX(027-381-0364)にてご回答くださいますようお願い申し上げます。

【Q1】同製錬所からは依然として通常の地域の数十倍もの量のカドミウム、鉛、亜鉛など重金属を含む降下ばいじんが周辺域に降り注いでいます。この事実をご存じでしょうか。
   □知っている   □知らない

【Q2】この状況を打開するためには、既に土壌汚染が進んでいる同製錬所周辺の畑地の土壌を健全化しなければなりません。しかし、農用地の土壌の汚染防止等に関する法律に基づき、昭和47年8月17日に定められた農用地土壌汚染対策計画は、昭和51年3月及び昭和53年6月に変更決定されたにもかかわらず、対策事業の実施にあたって、指定地周辺の要観察地域の畑等も含めて一体的な対策を図るべく、対策計画の変更及び土地改良事業計画に基づく公特事業について、いまだに検討・調整中の段階にあります。遅れを取り戻すための必須要件と思われるものを次の中からお選びください(複数選択可)
   □国の熱意  □県の熱意  □市の熱意  □東邦亜鉛の熱意
   □地元関係者の熱意  □事業内容の周知徹底 □わからない
   □それ以外(具体的に:                          )

【Q3】当委員会は、3年後の令和8年4月までに、公特事業の着工の目途を確実化することが地元の抱える公害問題対策の大きな節目にひとつと考えております。そのため県議に当選された場合、当委員会のかかげる着工実現という目標に向けてどのようなご支援をいただけますでしょうか。現在のお気持ちに最も近いものをひとつお選びください。
   □地元選出の県議として、3年後の着工をかならず実現させる。
   □地元選出の県議として、3年後の着工に向けて最大限の努力を惜しまない。
   □地元選出の県議として、3年後着工の期待に沿えるよう配慮する。
   □地元選出の県議として、3年後着工に向けてできる範囲で対応する。
   □地元選出の県議として、3年後の着工の実現にはこだわらない。
   □地元選出の県議として、3年後の着工の実現はあきらめる。
   □地元選出の県議として、なんともいえない。

【Q4】もう一つ重要なことは、現在も続く重金属を含む降下ばいじんの問題です。この状況を打開するためには、東邦亜鉛に対して、さらなる公害防止対策を課すなどして、降下ばいじん量の減少はもとより、降下ばいじん中の重金属濃度をゼロにすることが再汚染対策の観点からの不可欠です。さもないと、仮に公特事業が実施されてもいずれ土壌の再汚染を招くからです。そのためには、東邦亜鉛に対して、安中製錬所が実施している降下ばいじんのデータの開示と、原因究明・対策方針に関する説明を求める必要があると考えます。このことについて、どのようなご支援をいただけますでしょうか。現在のお気持ちに最も近いものをひとつお選びください。
   □地元選出の県議として、かならず開示と説明を求める。
   □地元選出の県議として、必要性を検討したうえで判断する。
   □地元選出の県議として、そうした権限の有無を調べたうえで判断する。
   □地元選出の県議として、なんともいえない。

【Q5】最後に東邦亜鉛安中製錬所(会社)が副産物として毎年大量に生み出している非鉄スラグの問題があります。これまで何十年にわたり莫大な量のスラグを日々排出してきていますが、その使用箇所について、会社は「行政に報告しているので、報告内容は行政に問い合わせてほしい」と言い続けています。当委員会では、会社が行政に報告している非鉄スラグの使用状況に関する情報を自ら開示するよう、会社に求めていますが、誠意がみられません。そこで群馬県に開示請求をしたところ、真っ黒に塗られた文書が開示されました。このことについて、どのようなご支援をいただけますでしょうか。現在のお気持ちに最も近いものをひとつお選びください。
   □地元選出の県議として、県と会社の双方に対して必ず開示を求める。
   □地元選出の県議として、県に対して開示を求める。
   □地元選出の県議として、会社に対して開示を求める。
   □地元選出の県議として、必要性を検討したうえで判断する。
   □地元選出の県議として、そうした権限の有無を調べたうえで判断する。
   □地元選出の県議として、なんともいえない。

 ご協力ありがとうございました。なお、ご回答内容の結果は、ご回答の有無と併せて、SNSなどを通じて広く公表する予定です。予めご了承ください。
敬具
**********

■最初に、昨年11月7日に出馬表明した当時安中市議会副議長で新政会所属遠間大和(やまと)候補の選挙事務所を訪問しました。遠間候補の選挙事務所は中宿28-3にあり、両隣が小川精麦と関東新聞販売で、信越線沿いに安中駅と新島学園の中間あたりにあります。

 事務所を訪れ、「選対長はいらっしゃいますか」とスタッフに声をかけたところ、「今、電話対応中なので少しお待ちください」と中に通されました。まもなく現れたのが上間仁田にある山一製作所の代表取締役の佐藤茂樹氏でした。

 さっそく説明書を渡して、趣旨を説明しました。佐藤氏は「東邦亜鉛の問題はとっくに和解により解決していたと思っていた。実際にはまだだったとは知らなかった」とおっしゃり、候補者に伝えておくことを約束していただきました。退出する際は、事務所の入口までお見送り頂きました。

 次に伊藤清事務所を訪ねることにしました。以前から原市の杉並木のところに事務所があったことを覚えていたので、訪問したところ、事務所の入口に選挙事務所は、安中磯部線沿いにある「やまとや」であることを告げる貼り紙がありました。躊躇していると中から女性の事務員が声をかけてきました。要件を告げると、「わかりました。候補にその旨伝えておきます」とのことで、質問書を手渡しました。

 そのあと、「やまとや」の選挙事務所も訪問しました。昨年4月の市長選で岩井均候補(現市長)が借りていた場所です。中に入り、手指の消毒をしてから受付表に記帳すると、後援会長の池田泰弘氏が現れ挨拶をしました。「候補者の自宅付近に住んでいる縁で、後援会長を引き受けたが、重責に緊張している」と自己紹介していただいた後、当方からさっそく要件をお伝えし、「既に公開質問状を伊藤清事務所の方に提出済なので、よろしくお伝え下さい」とお願いしました。その後、選挙戦の様子をお聞きしたところ、「松井田地区は岩井市長が県議の頃、一緒だったので年配の世代には名前は浸透しているが、若い世代には浸透していないのが課題」とのことでした。現職とはいえ、岩井候補にくらべると得票数の絶対値は決して多くなかったことから、「どの候補が当選するかわからない」として、緊張感をもって選挙戦に臨んでいる様子がうかがえました。

 最後に、粟野好映候補の事務所を訪れました。場所は市内の安中1066-3で、米山公園の北側の秋間川と九十九川の間に位置します。

 「あわのよしあき事務所」と書かれた事務所の脇の駐車場に車を止めて事務所に入ると、事務局長の臼田誠氏と親族代表の川田隆司氏が現れたので挨拶をして、公開質問状を渡し、回答を依頼しました。「候補に伝えるが、連日の選挙遊説で候補は疲れており、できれば、選挙運動期間後に回答するようになるかもしれない」とのことでした。当方からは「お疲れのところ申し訳ありませんが、できれば7日の金曜日までにお願いできればと存じます」と再度要請しました。ちなみに、川田氏は長年ボルテックスセイグンで勤務され、現在安中市交通安全協会の会長だということです。

■結局、どの候補からも期限までに回答をいただけませんでした。その理由は定かではありませんが、3候補の選挙事務所には、東邦亜鉛安中製錬所と大書したエビラ、あるいは為書きがいずれも目立つところに貼ってあったことと、事務局関係者で「東邦亜鉛さんにも支援いただいている」とコメントする場面もあったことから、やはり、大企業からのサポートのほうを優先しているのかもしれません。

 いずれにしても、投開票日まで、各候補の動向を注視してまいります。

【ひらく会情報部】


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