■安中市土地開発公社を舞台にした史上空前の巨額詐欺横領事件、通称「タゴ51億円事件」は、平成8年4月8日に前橋地裁で元職員に対する懲役14年、未決拘留200日の有罪判決が下され、2週間後の4月22日に確定しました。したがって、現在はもういかなる手段をもってしても、事件関係者を訴追することはできなくなってしまいました。
↑2016年4月16日付回答書が同封された安中市からの封筒。↑
当会はタゴ事件の公訴時効20年の節目と、まもなく迫るタゴ51億円事件発覚21周年“忌”祈念日の5月17日を前に、2016年4月5日付で緊急要請書を提出していました。
○2016年4月5日:タゴ51億円事件の刑事判決から20年・・・迫る公訴時効20年を前に安中市長に緊急要請↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1949.html
公訴時効確定のタイミングを見越してなのかどうかわかりませんが、安中市長から4月26日付で回答が郵送されてきました。内容は次のとおりです。
**********
( 公 印 省 略 )
平成28年 4月26日
小 川 賢 様
安中市長 茂木 英子
(総務部企画課)
緊急要請書に対する回答について
貴殿より平成28年4月5日付けで送付のありました「緊急要請書」に
つきまして、下記のとおり考え方を申し述べ、回答とさせていただきます。
記
ご要請いただきました、当該刑事事件に関する裁判関係記録は、安中市
土地開発公社において保管されております。
ご指摘をいただいたとおり、本事件の事実を安中市としての教訓とし、
二度とこのような不祥事が起こらないよう、再発防止に万全を期す覚悟で
ございますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
**********
■当会からの緊急要請書に対しては、4月14日に情報開示の件で安中市役所を訪問した際、秘書課で、今年4月に就任したばかりの粟野好英・総務部長と面談した際、「現在、市長から言われて企画課と調整中だ」というコメントをもらっていました。ようやく調整が終えたと見えて、今回封書で回答を寄せて来たものです。
内容からすれば、当該刑事事件に関する裁判関係記録は、安中市土地開発公社において保管されていることになっています。
しかし、この巨額詐欺横領事件は、群馬銀行に当時開設されていた安中市土地開発公社(茂木一義・理事長)の特別会計口座のみならず、安中市や公社の正式な口座からも億単位に金額が“堂々と”公金横領されていました。したがって、本来であれば市と公社で協働して保管されていなければなりません。
■いずれにせよ、裁判関係記録がどうやらキチンと市役所のどこかに保存されているらしいことは確認できました。
だからといって、公社が保管しているタゴ51億円の刑事事件に関する裁判関係記録が、行政文書公開請求書にもとづいて、公社が全面開示することにはならないのが実情なのです。なぜなら当会はこれまで何度も刑事確定記録の全面的な入手と開示を、直接、前橋地検に要請したり、あるいは間接的に安中市長経由で前橋地検に要請したりしてきましたが、いずれも事件関係者の平穏な生活を乱す恐れがあるとして、実現できませんでした。
いよいよ公訴時効20年が過ぎたことで、こうした制約はもはやないと思われますが、当会としては、タゴ51億円事件が一般市民の間に実質的に公表された6月3日を目途に、あらためて、前橋地検と安中市・公社に対して、刑事確定記録よび裁判関係記録の開示請求をしてみたいと考えております。
【ひらく会情報部】
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます