■日本は学歴社会といわれていますが、選挙に限って言えば、有権者の多くは、学歴と候補者の優劣とは無関係であり、選挙公報に候補者の学歴が記載してあっても、学歴が候補者の優劣を決めるすべてではないことを認識している傾向があります。
ところが、安中市には、これまで学歴詐称で名を知られた議員や元議員がおります。幸いにも、いずれも公職選挙法違反には問われていません。
本来は、選挙公報に学歴など書かないほうがよいのかもしれません。日本社会の現状から「学歴信仰」という言葉は、ほとんどの場合、批判的な意味合いを持っているからです。
■しかし、一方で、実際に会ったことのない候補者の中から、ひとりを選んで投票する有権者にとっては、学歴は候補者の人となりを知る重要な情報のひとつであることも事実です。
その候補者が高等教育を受けていなくても、むしろ庶民的で接しやすい、という評価を持つ有権者が多いからです。このように、経歴の正しい記載は、地元の自治体の針路を議論し決定する政治家としての資質を判断する重要な要素となるのです。
■4月11日投開票予定の安中市長選では、すでに岡田現市長が新年互礼会で後援会幹部から要請を受けた形で出馬を表明しており、いまのところ他にはまだ対立候補者の出馬表明は行われていません。
逸早く、出馬表明をした岡田義弘市長ですが、気になることがあります。4年前の合併市長選の時に、上毛新聞に掲載された候補者の略歴に次の記載があるからです。
【略歴】
元県議3期、元市議5期、元県市議会議長会長、元市議会議長、元市社会福祉協議会長。高崎高通信制中退
http://raijin.com/senkyo2006/0423/okada.htm
■岡田市長はこれまであらゆる選挙で不敗を誇っており、もし、選挙五輪というものがあれば、きっと金メダル間違いないことでしょう。ただし、ルール上、なんでもあり、という条件の場合に限られますが…。
ところで、気になるのは、岡田市長は、上記のように略歴に毎回「高崎高通信制中退」と記載していることです。
そこで、高崎高校通信制のホームページhttp://www.takasaki.ed.jp/tusin/tusin-top.htmをチェックしてみました。
**********
県立高崎高等学校では、平成22年度通信制入学生を募集します。通信制は、全日制・定時制と教育内容は同じです。働きながら、あるいは家事に従事しながら自学自習を中心とした学習を行い、3年以上在学して規定の条件を満たせば、高等学校卒業の資格が得られます。様々な事情により全日制や定時制の高等学校で学ぶことが出来なかった人にとって、またとない機会です。不登校をかつて経験した人や生涯学習の一環として活用する人も年々増えています。普通科・男女共学制で現在15才から70才代までの人が学んでいます。
1.入学資格
群馬県に住んでいる人で、次の(1)または(2)に該当する人
(1)中学校若しくはこれに準ずる学校を卒業した人
(2)平成22年3月中学校卒業見込みの人
※高等学校を中退した人も編入学することができます。
詳細は学校の方へお問い合わせ下さい。
2.入学選考
面接及び提出された書類に基づいて選考。
3.その他
(1)学習方法
自宅学習を主としますが、レポート、スクーリング(日曜日(月2回)、土曜日(月1回)に登校して授業を受ける)を中心に学習を進め、試験等を経て所定の単位を修得します。
(2)経 費
初年度は年間およそ35,000円程度、その後は20,000円程度です。
(3)出願手続き
出願書類は、本人が直接学校へ持参して下さい。
受付期間は、平成22年3月11日(木)から3月31日(水)までです。
※出願書類は2月1日以降、志願者本人が直接来校して請求して下さい。
(4)生涯学習の一環として「一部科目履修生」のコースもあります。その他入学について不明な点がありましたら学校の方へお問い合わせ下さい。問い合わせ先は、ホームページの最後にあります。
(5)卒業までに必要な単位数は、74単位です。
**********
■群馬県内には現在、次の5つの通信制高校があります。
①前橋清陵高校(公立通信制)〒371-8573 群馬県前橋市文京町2-20-3
TEL 027-221-3073 FAX 027-243-2319
②太田西フレックス高校(公立通信制)〒373-0844 群馬県太田市下田島町1243-1
TEL 0276-31-8047 FAX 0276-31-8921
③桐生女子高校(公立通信制)〒376-0601 群馬県桐生市梅田町1-185-1
TEL 0277-32-2182 FAX 0277-32-0278
④学芸館高校(私立通信制)〒370-0829 群馬県高崎市高松町14-2
TEL 027-310-2240 FAX 027-310-2241
⑤高崎高校(公立通信制)〒370-0861 群馬県高崎市八千代町2-4-1
TEL 027-324-0074 FAX 027-324-7712
■このうち学芸館高校については、高崎本校が開校したのは僅か6、7年前ですので、岡田市長が高崎高校通信制に入学したと思しき、昭和29年(1954年)4月当時は、学芸館高校はまだ存在しませんでした。
ところで、岡田市長は「高崎高校」の同窓会には一度も顔を出したことがありません。教育関係者の話によると、一般に高校通信制は誰でも入学願いを出すと試験もなく入学できるそうです。こうして、入るのは容易ですが、問題は卒業です。高崎高校の場合も、全日制や定時制は入学時に同窓会費を徴収されますが、通信制は卒業時に同窓会費を徴収されます。
また、「中退」という定義についてですが、全然学校に来ないと除籍になり、いわゆる中退になります。したがって、「自分で退学したい」と申し出る中退もあるし、本人から音信不通となりそのまま自動的に中退する場合もあります。学校のほうから「出てきなさい」という通知は一切しません。
■岡田市長が、昭和29年に高崎高校通信制に入学した当時は、何名の通信制の生徒がいたのかわかりませんが、高崎高校の通信制の第1回卒業生は昭和34年(1959年)3月ですから、もし岡田市長が通常の4年間で卒業したならば、昭和33年(1958年)3月卒ということになり、栄えある第1回卒業生になれたかもしれません。
しかし、地元の北野殿で当時の岡田義弘氏のことを知る年配者の話では、高崎高通信制に籍を置いていた記憶がないそうです。あるいは、多忙な議員活動の傍ら、高崎高の通信制に籍を置いていたのかもしれません。しかし、卒業名簿には名前がありません。単位をとらずにギブアップしたのでしょうか。
高崎高校通信制の卒業生は、昭和34年3月に1名、35年に5名、36年に2名となっており、その後も、3名、3名、2名、3名、8名、5名、3名、3名、4名と推移しており、昭和52年からは毎年二桁の卒業生を輩出しています。
■こうみてくると、岡田義弘氏の経歴に、「高崎高通信制中退」とか、「高崎高校中退」と記載されていることは非常に誤解を招く表現だということができます。
それよりも、岡田義弘氏は、昭和29年(1954年)3月に、地元の碓東中学校を卒業したのですから、そのことを堂々と経歴に記載すればよいのです。なぜ、「高崎高」にこだわるのでしょうか。なぜ、「碓東中」ではダメなのでしょうか。
■尊敬する中曽根康弘氏や福田赳夫氏の出身校に自分もあやかりたい一心で、高崎高校の名前を経歴に記載して、履歴に箔をつけたい…のかもしれません。
今回、安中市の市長選が実施される場合には、初めて選挙公報が発行される予定です。岡田市長の二枚舌をもってすれば、その曖昧な公約は岡田市長の持ち味だと選挙民は納得するでしょうが、せめて略歴欄には「安中市立碓東中学卒」と記載して、地元住民の馴染みのある学校出身の候補であることを、きちんと正確に有権者に伝えてほしいと思います。
■昭和46年(1971年)、安中市内各地にあった中学校は統合され、安中一中と二中という群馬県下でも最大クラスのマンモス中学校になってしまいました。岡田市長の母校の碓東中学校も、跡地は安中市板鼻の老人福祉センターとして利用されています。
↑在りし日の碓東中学校の校舎全景(昭和42年2月ごろ)。↑
安中市の板鼻地区と岩野谷地区の54歳以上の住民にとって、碓東中学校は忘れ得ない存在として心に残っているのです。地元中学校の卒業生の出世頭として、岡田市長には、架空の母校でなく、真の母校の存在をもっと地元選挙民にアピールしてほしいものです。
♪♯ 碓東中学校校歌 ♭♪
一、
妙義榛名を見遥かす
赤城は遠く裾を引く
碓氷の流れ見下ろして
上之が岡にそそり立つ
清きけだかき学び舎は
これぞわれらが母校なれ
二、
山紫に水清く
色とりどりに花咲かせ
文化のにしき織らばやと
再健日本担うとき
われらの責務はいや重く
われらの理想はいや高し
三、
朔風荒ぶ冬の日も
炎熱焼ける夏の日も
不撓の意気を妙義山
久遠の努力の碓氷川
いざもろともに手をとりて
碓氷健児の名を挙げん
↑碓東中学校の校旗。↑
【ひらく会情報部・不正選挙監視班】
ところが、安中市には、これまで学歴詐称で名を知られた議員や元議員がおります。幸いにも、いずれも公職選挙法違反には問われていません。
本来は、選挙公報に学歴など書かないほうがよいのかもしれません。日本社会の現状から「学歴信仰」という言葉は、ほとんどの場合、批判的な意味合いを持っているからです。
■しかし、一方で、実際に会ったことのない候補者の中から、ひとりを選んで投票する有権者にとっては、学歴は候補者の人となりを知る重要な情報のひとつであることも事実です。
その候補者が高等教育を受けていなくても、むしろ庶民的で接しやすい、という評価を持つ有権者が多いからです。このように、経歴の正しい記載は、地元の自治体の針路を議論し決定する政治家としての資質を判断する重要な要素となるのです。
■4月11日投開票予定の安中市長選では、すでに岡田現市長が新年互礼会で後援会幹部から要請を受けた形で出馬を表明しており、いまのところ他にはまだ対立候補者の出馬表明は行われていません。
逸早く、出馬表明をした岡田義弘市長ですが、気になることがあります。4年前の合併市長選の時に、上毛新聞に掲載された候補者の略歴に次の記載があるからです。
【略歴】
元県議3期、元市議5期、元県市議会議長会長、元市議会議長、元市社会福祉協議会長。高崎高通信制中退
http://raijin.com/senkyo2006/0423/okada.htm
■岡田市長はこれまであらゆる選挙で不敗を誇っており、もし、選挙五輪というものがあれば、きっと金メダル間違いないことでしょう。ただし、ルール上、なんでもあり、という条件の場合に限られますが…。
ところで、気になるのは、岡田市長は、上記のように略歴に毎回「高崎高通信制中退」と記載していることです。
そこで、高崎高校通信制のホームページhttp://www.takasaki.ed.jp/tusin/tusin-top.htmをチェックしてみました。
**********
県立高崎高等学校では、平成22年度通信制入学生を募集します。通信制は、全日制・定時制と教育内容は同じです。働きながら、あるいは家事に従事しながら自学自習を中心とした学習を行い、3年以上在学して規定の条件を満たせば、高等学校卒業の資格が得られます。様々な事情により全日制や定時制の高等学校で学ぶことが出来なかった人にとって、またとない機会です。不登校をかつて経験した人や生涯学習の一環として活用する人も年々増えています。普通科・男女共学制で現在15才から70才代までの人が学んでいます。
1.入学資格
群馬県に住んでいる人で、次の(1)または(2)に該当する人
(1)中学校若しくはこれに準ずる学校を卒業した人
(2)平成22年3月中学校卒業見込みの人
※高等学校を中退した人も編入学することができます。
詳細は学校の方へお問い合わせ下さい。
2.入学選考
面接及び提出された書類に基づいて選考。
3.その他
(1)学習方法
自宅学習を主としますが、レポート、スクーリング(日曜日(月2回)、土曜日(月1回)に登校して授業を受ける)を中心に学習を進め、試験等を経て所定の単位を修得します。
(2)経 費
初年度は年間およそ35,000円程度、その後は20,000円程度です。
(3)出願手続き
出願書類は、本人が直接学校へ持参して下さい。
受付期間は、平成22年3月11日(木)から3月31日(水)までです。
※出願書類は2月1日以降、志願者本人が直接来校して請求して下さい。
(4)生涯学習の一環として「一部科目履修生」のコースもあります。その他入学について不明な点がありましたら学校の方へお問い合わせ下さい。問い合わせ先は、ホームページの最後にあります。
(5)卒業までに必要な単位数は、74単位です。
**********
■群馬県内には現在、次の5つの通信制高校があります。
①前橋清陵高校(公立通信制)〒371-8573 群馬県前橋市文京町2-20-3
TEL 027-221-3073 FAX 027-243-2319
②太田西フレックス高校(公立通信制)〒373-0844 群馬県太田市下田島町1243-1
TEL 0276-31-8047 FAX 0276-31-8921
③桐生女子高校(公立通信制)〒376-0601 群馬県桐生市梅田町1-185-1
TEL 0277-32-2182 FAX 0277-32-0278
④学芸館高校(私立通信制)〒370-0829 群馬県高崎市高松町14-2
TEL 027-310-2240 FAX 027-310-2241
⑤高崎高校(公立通信制)〒370-0861 群馬県高崎市八千代町2-4-1
TEL 027-324-0074 FAX 027-324-7712
■このうち学芸館高校については、高崎本校が開校したのは僅か6、7年前ですので、岡田市長が高崎高校通信制に入学したと思しき、昭和29年(1954年)4月当時は、学芸館高校はまだ存在しませんでした。
ところで、岡田市長は「高崎高校」の同窓会には一度も顔を出したことがありません。教育関係者の話によると、一般に高校通信制は誰でも入学願いを出すと試験もなく入学できるそうです。こうして、入るのは容易ですが、問題は卒業です。高崎高校の場合も、全日制や定時制は入学時に同窓会費を徴収されますが、通信制は卒業時に同窓会費を徴収されます。
また、「中退」という定義についてですが、全然学校に来ないと除籍になり、いわゆる中退になります。したがって、「自分で退学したい」と申し出る中退もあるし、本人から音信不通となりそのまま自動的に中退する場合もあります。学校のほうから「出てきなさい」という通知は一切しません。
■岡田市長が、昭和29年に高崎高校通信制に入学した当時は、何名の通信制の生徒がいたのかわかりませんが、高崎高校の通信制の第1回卒業生は昭和34年(1959年)3月ですから、もし岡田市長が通常の4年間で卒業したならば、昭和33年(1958年)3月卒ということになり、栄えある第1回卒業生になれたかもしれません。
しかし、地元の北野殿で当時の岡田義弘氏のことを知る年配者の話では、高崎高通信制に籍を置いていた記憶がないそうです。あるいは、多忙な議員活動の傍ら、高崎高の通信制に籍を置いていたのかもしれません。しかし、卒業名簿には名前がありません。単位をとらずにギブアップしたのでしょうか。
高崎高校通信制の卒業生は、昭和34年3月に1名、35年に5名、36年に2名となっており、その後も、3名、3名、2名、3名、8名、5名、3名、3名、4名と推移しており、昭和52年からは毎年二桁の卒業生を輩出しています。
■こうみてくると、岡田義弘氏の経歴に、「高崎高通信制中退」とか、「高崎高校中退」と記載されていることは非常に誤解を招く表現だということができます。
それよりも、岡田義弘氏は、昭和29年(1954年)3月に、地元の碓東中学校を卒業したのですから、そのことを堂々と経歴に記載すればよいのです。なぜ、「高崎高」にこだわるのでしょうか。なぜ、「碓東中」ではダメなのでしょうか。
■尊敬する中曽根康弘氏や福田赳夫氏の出身校に自分もあやかりたい一心で、高崎高校の名前を経歴に記載して、履歴に箔をつけたい…のかもしれません。
今回、安中市の市長選が実施される場合には、初めて選挙公報が発行される予定です。岡田市長の二枚舌をもってすれば、その曖昧な公約は岡田市長の持ち味だと選挙民は納得するでしょうが、せめて略歴欄には「安中市立碓東中学卒」と記載して、地元住民の馴染みのある学校出身の候補であることを、きちんと正確に有権者に伝えてほしいと思います。
■昭和46年(1971年)、安中市内各地にあった中学校は統合され、安中一中と二中という群馬県下でも最大クラスのマンモス中学校になってしまいました。岡田市長の母校の碓東中学校も、跡地は安中市板鼻の老人福祉センターとして利用されています。
↑在りし日の碓東中学校の校舎全景(昭和42年2月ごろ)。↑
安中市の板鼻地区と岩野谷地区の54歳以上の住民にとって、碓東中学校は忘れ得ない存在として心に残っているのです。地元中学校の卒業生の出世頭として、岡田市長には、架空の母校でなく、真の母校の存在をもっと地元選挙民にアピールしてほしいものです。
♪♯ 碓東中学校校歌 ♭♪
一、
妙義榛名を見遥かす
赤城は遠く裾を引く
碓氷の流れ見下ろして
上之が岡にそそり立つ
清きけだかき学び舎は
これぞわれらが母校なれ
二、
山紫に水清く
色とりどりに花咲かせ
文化のにしき織らばやと
再健日本担うとき
われらの責務はいや重く
われらの理想はいや高し
三、
朔風荒ぶ冬の日も
炎熱焼ける夏の日も
不撓の意気を妙義山
久遠の努力の碓氷川
いざもろともに手をとりて
碓氷健児の名を挙げん
↑碓東中学校の校旗。↑
【ひらく会情報部・不正選挙監視班】
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