■東電グループの関電工を事業主体とする前橋バイオマス発電施設は、群馬県が定めた環境アセスメントを行わないまま、本年末迄に事実上竣工し、2月1日から本格運転が開始されるはずでしたが、未だにチップ製造に伴うチッパーの騒音問題や、チッププレスで脱水した廃水の処理や放流施設等が未整備の為、変則的な運転段階にあるものと見られます。
そうした中、木質チップを製造する設備(チッパー)の試運転用なのか、大量の木材が前橋バイオマス燃料のある敷地に運び込まれるところを目撃したとする情報が当会に寄せられましたので、報告します。
↑国道353号線を東に向かってひた走る丸太満載のトラック。↑
↑電中研の近くの前橋バイオマス発電入口を左側に入るトラック。↑
↑バイオマス発電所に向けて進入道路を上ってゆく丸太満載トラック。↑
目撃情報によれば、2月26日10時ちょっと前に、赤城山の南斜面道路(国道353号線)を、西の富士見方面から東に走る丸太(間伐材?)を積んだトラックが、前橋バイオマス発電所へ入っていったということで、写真提供もいただきました。
そして、電中研の前で、Uターンして、戻ろうとしたら、今度は、東方面から丸太を積んだ2台目のトラックを目撃したので追跡すると、やはり前橋バイオマス発電所に入っていきました。
↑今度は東の方から別のトラックがやってきて、発電所入口に入ってゆくところ。↑
このトラックのキャビンや荷台の塗装や構造を見ると、最初に目撃されたものは、木材を荷台に積み下ろしするためのローダークレーンは、荷台前部側にあるタイプで、当会が昨年12月10日と16日に、高崎市室田町のトーセンの仮貯木場で調査した際に目撃したトラックと塗装が似ていることがわかります。
↑これもバイオマス発電所への進入道路を上って行った。↑
一方、本日2台目に目撃されたものは、ローダークレーンの配置が荷台後部側にあるタイプで、荷台デッキ両側には“あおり”が付いていません。このタイプも高崎市室田町のトーセン仮貯木場で目撃したもう一台のトラックと類似していましたが、ローダークレーンがヒアブ社製LOGLIFT 115Zではなく、90ZWのようです。
■当会は、昨年2017年12月10日と16日に高崎市室田町にあるトーセンの土場を調査しました。きっかけは、室田町の土場にチッパーがあるらしい、という情報提供があったため、さっそく調査に赴いたのでした。
↑室田町を巡回していると製材所(丸喜製材)があった。奥に見えるのがSDM式木材乾燥装置(東北通商㈱製)。これはトーセンの脱水プレスと異なり、木くずを燃焼させて熱風をつくり、長時間かけて、適正な水分量に乾燥させる装置。↑
↑さらに林道を上りながらついでに放射線量を測定。ここは0.11μSv/h。↑
↑土場を探しながら林道沿いを進む。↑
↑林道わきのこの場所は0.12μSv/h。↑
↑上室田小学校の放射線量0.12マイクロSv毎時。↑
↑なかなか土場が見つからず、あきらめて帰ろうとした矢先、太陽誘電の榛名工場の前の道路を走りながら、ふと川向うを見ると、大量の丸太が積みあがっているのを目にした。さっそく行ってみることに。↑
↑トーセンと描かれた入口の看板。↑
↑丸太を既に片づけた跡がある。↑
↑間伐後一年程度経過した貯木。↑
↑間伐材と看板。↑
↑近所の人の話では、トラックで別の場所に少しずつ運んでいるという。↑
↑手前は中島木材の土地。↑
↑間伐材は、少し前までは敷地いっぱいにあったという。どこに運び出したのだろうか。↑
■この日は運搬トラックは見えなかったので、あらためて12月16日に現場を再調査したところ、ちょうどトラックに出くわせた。
↑ちょうどトラックが進入していくところ。↑
↑貯木場で木材積み付け作業中。↑
↑ローダークレーンで作業。↑
↑反対側でも同時に別のトラックが丸太を搭載中。↑
↑近づいてみる。↑
↑横から見る。↑
↑念のため、貯木場外側の放射線量を測定すると0.07。↑
↑やけに注意喚起の看板が多い。↑
↑二台で同時作業中。↑
↑どちらもヒアブ社製のローダークレーンを使用。↑
↑丸太はトラック荷台の長手方向に搭載している。↑
↑なぜか太過ぎる丸太はトラックに積まず、脇に除けている。↑
↑この丸太は比較的新しそう。↑
↑室田町の唐澤運送が丸太の積み取りと運搬を請け負っている。↑
■翌日の17日の日曜日に伊香保に行く途中、再度、トーセンの土場に立ち寄ってみました。今日は木材の取扱作業はお休みのようです。
↑この土地は高崎市と合併前の榛名町の町長だった石井清一氏の所有地で、しばらくトーセンが借りていたもの。材木の撤去は土地を返す都合もあるらしい。↑
↑土場入口での放射線量は0.05μSv/h。↑
↑一年も経過するとかなり乾燥が進んでいる感じ。↑
↑もっと近寄って観察。↑
↑反対側の様子。↑
↑バーク(樹皮)を履き集めた部分は0.11と高め。↑
↑念のため別の線量計で測ってみたら、なんと0.14。↑
↑これらも丸太は前橋バイオマス発電の試運転用燃料なのだろうか?↑
↑計測を終えて伊香保方面に向かう。榛名山麓にも産廃計画反対の看板がいたるところ多数みかける。看板の数の多さは、そのまま地域住民の結束力・団結力の象徴だ。言い換えれば、群馬県の環境行政がお粗末なため、県民はこうした余計な労力を強いられるわけだ。↑
↑水沢うどんを食した。↑
↑試しに計測すると0.13(左)、0.12(右)であった。↑
■冒頭のローダークレーン付き丸太満載トラックの写真をみると、室田町のトーセンの土場で見かけたトラックと同じカラーリングであることがわかります。ということは唐澤運輸のトラックです。
もう一台は別の運輸会社のローダークレーン付きトラックのようです。周辺住民のかたがたに確認いただいたところ、「富岡陸送」という名前のトラックだということです。
12月16日に室田町の土場から運び出された木材は、12月23日の関電工のバイオマス発電施設見学会の際に、敷地内の防音壁周辺に積まれていた木材とよく似ていたという証言を得ています。
しかし、チップにしなければ発電ボイラーには投入できません。チップを製造するチッパーは1億円もする欧州製の移動式なので、どこにあるのかさっぱり分かりません。先日、関電工がこのチッパーの騒音が大きすぎる為、再度施設内に持ち込んで、試運転をしたようですが、普段はあちこち移動して使っているので、どこでなにをしているのか不明です。このようなものにも巨額の補助金が野放図に注がれているのですから、我々から、県民税や緑の県民税をいくら支払わせても、足りないはずです。
【市民オンブズマン群馬事務局より】
そうした中、木質チップを製造する設備(チッパー)の試運転用なのか、大量の木材が前橋バイオマス燃料のある敷地に運び込まれるところを目撃したとする情報が当会に寄せられましたので、報告します。
↑国道353号線を東に向かってひた走る丸太満載のトラック。↑
↑電中研の近くの前橋バイオマス発電入口を左側に入るトラック。↑
↑バイオマス発電所に向けて進入道路を上ってゆく丸太満載トラック。↑
目撃情報によれば、2月26日10時ちょっと前に、赤城山の南斜面道路(国道353号線)を、西の富士見方面から東に走る丸太(間伐材?)を積んだトラックが、前橋バイオマス発電所へ入っていったということで、写真提供もいただきました。
そして、電中研の前で、Uターンして、戻ろうとしたら、今度は、東方面から丸太を積んだ2台目のトラックを目撃したので追跡すると、やはり前橋バイオマス発電所に入っていきました。
↑今度は東の方から別のトラックがやってきて、発電所入口に入ってゆくところ。↑
このトラックのキャビンや荷台の塗装や構造を見ると、最初に目撃されたものは、木材を荷台に積み下ろしするためのローダークレーンは、荷台前部側にあるタイプで、当会が昨年12月10日と16日に、高崎市室田町のトーセンの仮貯木場で調査した際に目撃したトラックと塗装が似ていることがわかります。
↑これもバイオマス発電所への進入道路を上って行った。↑
一方、本日2台目に目撃されたものは、ローダークレーンの配置が荷台後部側にあるタイプで、荷台デッキ両側には“あおり”が付いていません。このタイプも高崎市室田町のトーセン仮貯木場で目撃したもう一台のトラックと類似していましたが、ローダークレーンがヒアブ社製LOGLIFT 115Zではなく、90ZWのようです。
■当会は、昨年2017年12月10日と16日に高崎市室田町にあるトーセンの土場を調査しました。きっかけは、室田町の土場にチッパーがあるらしい、という情報提供があったため、さっそく調査に赴いたのでした。
↑室田町を巡回していると製材所(丸喜製材)があった。奥に見えるのがSDM式木材乾燥装置(東北通商㈱製)。これはトーセンの脱水プレスと異なり、木くずを燃焼させて熱風をつくり、長時間かけて、適正な水分量に乾燥させる装置。↑
↑さらに林道を上りながらついでに放射線量を測定。ここは0.11μSv/h。↑
↑土場を探しながら林道沿いを進む。↑
↑林道わきのこの場所は0.12μSv/h。↑
↑上室田小学校の放射線量0.12マイクロSv毎時。↑
↑なかなか土場が見つからず、あきらめて帰ろうとした矢先、太陽誘電の榛名工場の前の道路を走りながら、ふと川向うを見ると、大量の丸太が積みあがっているのを目にした。さっそく行ってみることに。↑
↑トーセンと描かれた入口の看板。↑
↑丸太を既に片づけた跡がある。↑
↑間伐後一年程度経過した貯木。↑
↑間伐材と看板。↑
↑近所の人の話では、トラックで別の場所に少しずつ運んでいるという。↑
↑手前は中島木材の土地。↑
↑間伐材は、少し前までは敷地いっぱいにあったという。どこに運び出したのだろうか。↑
■この日は運搬トラックは見えなかったので、あらためて12月16日に現場を再調査したところ、ちょうどトラックに出くわせた。
↑ちょうどトラックが進入していくところ。↑
↑貯木場で木材積み付け作業中。↑
↑ローダークレーンで作業。↑
↑反対側でも同時に別のトラックが丸太を搭載中。↑
↑近づいてみる。↑
↑横から見る。↑
↑念のため、貯木場外側の放射線量を測定すると0.07。↑
↑やけに注意喚起の看板が多い。↑
↑二台で同時作業中。↑
↑どちらもヒアブ社製のローダークレーンを使用。↑
↑丸太はトラック荷台の長手方向に搭載している。↑
↑なぜか太過ぎる丸太はトラックに積まず、脇に除けている。↑
↑この丸太は比較的新しそう。↑
↑室田町の唐澤運送が丸太の積み取りと運搬を請け負っている。↑
■翌日の17日の日曜日に伊香保に行く途中、再度、トーセンの土場に立ち寄ってみました。今日は木材の取扱作業はお休みのようです。
↑この土地は高崎市と合併前の榛名町の町長だった石井清一氏の所有地で、しばらくトーセンが借りていたもの。材木の撤去は土地を返す都合もあるらしい。↑
↑土場入口での放射線量は0.05μSv/h。↑
↑一年も経過するとかなり乾燥が進んでいる感じ。↑
↑もっと近寄って観察。↑
↑反対側の様子。↑
↑バーク(樹皮)を履き集めた部分は0.11と高め。↑
↑念のため別の線量計で測ってみたら、なんと0.14。↑
↑これらも丸太は前橋バイオマス発電の試運転用燃料なのだろうか?↑
↑計測を終えて伊香保方面に向かう。榛名山麓にも産廃計画反対の看板がいたるところ多数みかける。看板の数の多さは、そのまま地域住民の結束力・団結力の象徴だ。言い換えれば、群馬県の環境行政がお粗末なため、県民はこうした余計な労力を強いられるわけだ。↑
↑水沢うどんを食した。↑
↑試しに計測すると0.13(左)、0.12(右)であった。↑
■冒頭のローダークレーン付き丸太満載トラックの写真をみると、室田町のトーセンの土場で見かけたトラックと同じカラーリングであることがわかります。ということは唐澤運輸のトラックです。
もう一台は別の運輸会社のローダークレーン付きトラックのようです。周辺住民のかたがたに確認いただいたところ、「富岡陸送」という名前のトラックだということです。
12月16日に室田町の土場から運び出された木材は、12月23日の関電工のバイオマス発電施設見学会の際に、敷地内の防音壁周辺に積まれていた木材とよく似ていたという証言を得ています。
しかし、チップにしなければ発電ボイラーには投入できません。チップを製造するチッパーは1億円もする欧州製の移動式なので、どこにあるのかさっぱり分かりません。先日、関電工がこのチッパーの騒音が大きすぎる為、再度施設内に持ち込んで、試運転をしたようですが、普段はあちこち移動して使っているので、どこでなにをしているのか不明です。このようなものにも巨額の補助金が野放図に注がれているのですから、我々から、県民税や緑の県民税をいくら支払わせても、足りないはずです。
【市民オンブズマン群馬事務局より】