■群馬県安中市で15年あまりにわたって、市民団体が開催していた北関東最大とまで言われていたフリーマーケットを、平成19年9月に岡田義弘・安中市長が中止に追い込んだ上に、フリマ開催の最後のお願いをするために、市民団体が市長に申し入れて平成19年9月10日に市長室で行われた「意見交換会」のやりとりを、岡田市長が平成19年12月広報紙で、虚偽の内容を掲載して、未来塾と未来塾代表のイメージダウンを図る為に、市内全戸に配布して、市民団体と代表者の名誉を毀損したうえ、安中市のホームページにも掲載した事件は、平成20年9月17日の提訴から約3年5ヶ月目、すなわち約41ヶ月経過した平成24年2月7日(火)に最高裁第3小法廷で最後の審判が下されました。2月10日付の上毛新聞は次のように報じています。
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安中市の上告棄却 5万円支払い確定 フリマ訴訟
フリーマーケット開催をめぐり、安中市の岡田義弘市長に虚偽の記事を市広報に掲載され、名誉を傷つけられたとして、同市の地域づくり団体「未来塾」と松本立家代表が岡田市長と市に800万円の損害賠償などを求めた民事訴訟で、最高裁第3小法廷は2月9日までに、市の上告を棄却する決定をした。市が未来塾に5万円を支払うことを命じた東京高裁判決が確定した。
岡田市長は「公平な第三者機関である司法の判断を真摯に受け止める」と話し、松本代表は「団体だから公権力に立ち向かえたが、個人なら泣き寝入りしてしまう。このようなことを繰り返さないでほしい」と話している。
(2012年2月10日上毛新聞朝刊社会面P24)
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■自分で虚偽の公文書(=安中市広報)を作成して、行使(=市内全戸配布)したのに、「公平な第三者機関である司法の判断を真摯に受け止める」などとコメントすること自体、岡田市長のヒジョーシキな言動を象徴的に示しているわけですが、「僅か5万円の損害で済んだ」ことにまずは感謝すべきでしょう。
しかし、僅か5万円でも市民の名誉を毀損したのですから、その罪は重大です。「司法の判断を真摯に受け止める」ことは勿論ですが、それをふまえて、どのような反省と行動を取るかが肝心です。期待は出来そうもありませんが。
■今回の約41ヶ月間に及ぶ係争を振り返ってみましょう。
既述の通り、市民団体と代表者が安中市と岡田義弘市長を相手取り、総額800万円の名誉毀損の損害賠償などを求めて前橋地裁高崎支部に提訴したのは平成20年9月17日でした。
その後、平成22年5月27日に一審の判決が前橋地裁高崎支部で下されました。一審では市広報に掲載された当該記事が原告らの名誉を毀損しないとして原告らの請求が棄却されました。この時の裁判官は悪名高い松丸伸一郎判事でした。もともと、このようないわく付きの裁判官が群馬県の司法界にのさばっていること自体、群馬県民として不幸なことでした。松丸判事にはこれ以上、不当判決を出して国民を混乱に陥れない為にも、早急に引導を渡すべきです。
市民団体と代表はさっそく控訴しました。二審の控訴審は、およそ1年1ヶ月余りで結審し、平成23年7月13日に東京高裁で、逆転判決が下りました。控訴審では、一審の不当判決を取り消し、当該記事が市民団体の名誉を毀損するもので、記事の内容は真実ではない、として、記事を作成・配布した市長の行為を違法と認定しました。いかに、群馬県の裁判がいい加減か、を痛感させられます。
すると、今度は、安中市と岡田市長が上告しました。勝訴の見込みもないのに、特別予備費として市民の税金40万円が使われました。そして、意外に早く、最高裁から平成24年2月7日に高裁の判決を支持し、安中市と岡田市長の上告・上告受理申立てを棄却するという通知が来たのです。きっと裁判官全員一致による判断だったと思われます。
■市民団体が訴訟代理人を依頼したのは、弁護士法人東京パブリック法律事務所に所属する山下雅雄弁護士です。
同氏のプロフィールを見ると、1978年9月高知県南国市生まれで、1980年に千葉市に転居し、2001年まで居住。2002年4月、司法研修所に入所し、配属先は高知地方裁判所でした。そして2003年10月に弁護士登録をし、東京弁護士会に弁護士登録をして、4年半の川人法律事務所での勤務を経て、2008年4月より弁護士法人東京パブリック法律事務所で執務しています。
過労死・過労自殺等の労災申請・行政訴訟・損害賠償事件、少年事件・虐待事件・学校災害等の子どもの事件、脱北者・拉致被害者等の北朝鮮に関する人権問題、ゲイ・レズビアン等セクシュアルマイノリティーの支援活動などにおもに取り組んでおり、今回の行政訴訟はもっとも得意とする分野のひとつだといえます。
■当会は、これまでの本件名誉毀損損害賠償請求事件の裁判資料を入手して分析してきましたが、完全に虚偽の公文書であっても、公権力が作成すると、それが公平、公正であるはずの裁判所でもウソをつけば、裁判所もそれを真実だと看做して、市民団体のほうに、証拠など実証するものの提示を求めるのです。結果として、市民団体の代表が述べているように、普通の市民であれば、公権力と裁判所の加担の前に、無力感にさいなまれて、泣き寝入りせざるを得ないことになります。
とにかく、これまで、群馬県の司法界に対して政治力を行使し、公平、公正であるべき裁判を捻じ曲げ続けてきた岡田市長ですが、今回の敗訴には重大な意味があることをよく認識してもらわなくてはならないでしょう。
【ひらく会情報部】
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安中市の上告棄却 5万円支払い確定 フリマ訴訟
フリーマーケット開催をめぐり、安中市の岡田義弘市長に虚偽の記事を市広報に掲載され、名誉を傷つけられたとして、同市の地域づくり団体「未来塾」と松本立家代表が岡田市長と市に800万円の損害賠償などを求めた民事訴訟で、最高裁第3小法廷は2月9日までに、市の上告を棄却する決定をした。市が未来塾に5万円を支払うことを命じた東京高裁判決が確定した。
岡田市長は「公平な第三者機関である司法の判断を真摯に受け止める」と話し、松本代表は「団体だから公権力に立ち向かえたが、個人なら泣き寝入りしてしまう。このようなことを繰り返さないでほしい」と話している。
(2012年2月10日上毛新聞朝刊社会面P24)
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■自分で虚偽の公文書(=安中市広報)を作成して、行使(=市内全戸配布)したのに、「公平な第三者機関である司法の判断を真摯に受け止める」などとコメントすること自体、岡田市長のヒジョーシキな言動を象徴的に示しているわけですが、「僅か5万円の損害で済んだ」ことにまずは感謝すべきでしょう。
しかし、僅か5万円でも市民の名誉を毀損したのですから、その罪は重大です。「司法の判断を真摯に受け止める」ことは勿論ですが、それをふまえて、どのような反省と行動を取るかが肝心です。期待は出来そうもありませんが。
■今回の約41ヶ月間に及ぶ係争を振り返ってみましょう。
既述の通り、市民団体と代表者が安中市と岡田義弘市長を相手取り、総額800万円の名誉毀損の損害賠償などを求めて前橋地裁高崎支部に提訴したのは平成20年9月17日でした。
その後、平成22年5月27日に一審の判決が前橋地裁高崎支部で下されました。一審では市広報に掲載された当該記事が原告らの名誉を毀損しないとして原告らの請求が棄却されました。この時の裁判官は悪名高い松丸伸一郎判事でした。もともと、このようないわく付きの裁判官が群馬県の司法界にのさばっていること自体、群馬県民として不幸なことでした。松丸判事にはこれ以上、不当判決を出して国民を混乱に陥れない為にも、早急に引導を渡すべきです。
市民団体と代表はさっそく控訴しました。二審の控訴審は、およそ1年1ヶ月余りで結審し、平成23年7月13日に東京高裁で、逆転判決が下りました。控訴審では、一審の不当判決を取り消し、当該記事が市民団体の名誉を毀損するもので、記事の内容は真実ではない、として、記事を作成・配布した市長の行為を違法と認定しました。いかに、群馬県の裁判がいい加減か、を痛感させられます。
すると、今度は、安中市と岡田市長が上告しました。勝訴の見込みもないのに、特別予備費として市民の税金40万円が使われました。そして、意外に早く、最高裁から平成24年2月7日に高裁の判決を支持し、安中市と岡田市長の上告・上告受理申立てを棄却するという通知が来たのです。きっと裁判官全員一致による判断だったと思われます。
■市民団体が訴訟代理人を依頼したのは、弁護士法人東京パブリック法律事務所に所属する山下雅雄弁護士です。
同氏のプロフィールを見ると、1978年9月高知県南国市生まれで、1980年に千葉市に転居し、2001年まで居住。2002年4月、司法研修所に入所し、配属先は高知地方裁判所でした。そして2003年10月に弁護士登録をし、東京弁護士会に弁護士登録をして、4年半の川人法律事務所での勤務を経て、2008年4月より弁護士法人東京パブリック法律事務所で執務しています。
過労死・過労自殺等の労災申請・行政訴訟・損害賠償事件、少年事件・虐待事件・学校災害等の子どもの事件、脱北者・拉致被害者等の北朝鮮に関する人権問題、ゲイ・レズビアン等セクシュアルマイノリティーの支援活動などにおもに取り組んでおり、今回の行政訴訟はもっとも得意とする分野のひとつだといえます。
■当会は、これまでの本件名誉毀損損害賠償請求事件の裁判資料を入手して分析してきましたが、完全に虚偽の公文書であっても、公権力が作成すると、それが公平、公正であるはずの裁判所でもウソをつけば、裁判所もそれを真実だと看做して、市民団体のほうに、証拠など実証するものの提示を求めるのです。結果として、市民団体の代表が述べているように、普通の市民であれば、公権力と裁判所の加担の前に、無力感にさいなまれて、泣き寝入りせざるを得ないことになります。
とにかく、これまで、群馬県の司法界に対して政治力を行使し、公平、公正であるべき裁判を捻じ曲げ続けてきた岡田市長ですが、今回の敗訴には重大な意味があることをよく認識してもらわなくてはならないでしょう。
【ひらく会情報部】