“音を立てたら即死”は、この日[DAY 1]始まった―
物語は、ひとつの家族を襲ったあの衝撃から471日前、世界が沈黙した日[DAY 1]へと遡る。音を立てるものすべてに襲い掛かる謎の生命体が突如として大都市・ニューヨークに襲来し、猫を抱えた1人の女性は、“即死度MAX”のサバイバルを余儀なくされる。果たしてこの街に生き残る術など存在するのか。この絶望に、彼女はどう立ち向かうのか。そして、“音を立ててはいけない”というルールに人類はいかに辿り着くのか。究極のサバイバルの先に、彼女たちが見たものとは…
(公式ウェブサイトより)
<2024年7月7日 劇場鑑賞>
今まで2作が作られ、ヒットした「クワイエットプレイス」シリーズ。今回は、そもそもいつからどのようにして人類は沈黙しなきゃいけなくなったのか、という前日譚です。舞台はなんと大都市ニューヨーク。今までみたいに田舎で逃げ回るのではありません。冒頭「ニューヨークの日常の騒音は90デシベル。これは、絶え間ない悲鳴を聞かされるのと同じレベル」と説明されます。「ひえ~そうなんだ。都会ってうるさくてもそんなものと思ってたけど、ずっと悲鳴を聞いているのと同じなんだ」と、最初から面食らったのを覚えています。
今回の主人公は、末期癌の黒人女性サミラ。サムと呼ばれています。優しい看護師に世話になりながらホスピスに暮らし、悪気がないのはみんなわかってるけど、皮肉屋です。そんなサムは、今は亡き父親と昔一緒に食べた「パッツィのピザ」をもう一度食べたいと常々思っています。今回の外出も、ピザ屋に行けるかと思って渋々ついて来たのでした。
ところが、出先でいきなり起きる緊急事態。地球外から来た生命体が、空から降って来て街を闊歩。素早く動いて、ヒトなど一瞬で食べてしまいます。1作目から見ている私のような観客は、彼らは目が見えない、だから音さえ立てなければみつからない、と知っていますが、そもそも誰がそういうことに最初に気付いたんでしょうね。あんな恐ろしい環境下で。
で、ネコと一緒にサバイバルに成功したサムが、なぜか一緒に逃げる伴侶(?)を得て、願いをかなえながら(正確に言うとパッツィのお店はすでに営業していなかったのだが)、逃げおおせて行くお話です。ここは前作で、離れ島でサバイバルしていた集団を率いていたジャイモン・フンスーがチラッチラッと登場するので、あそこに繋がるんだなぁとわかるようになっています。
<ここからネタバレ>
マンハッタン島は孤立していたのですが、なんとか出発できた船が2隻。エイリアンたちは泳げないという設定(これは前作でも述べられてましたね)なので、沖の方にさえ出てしまえば助かるのです。また、1作目では、耳が良すぎるから?高周波で弱ると描かれてましたね。なので万が一、4作目ができたら人類は果敢に戦っているかもしれません。
サムは、よくしてくれた伴侶を助けるため、自らが犠牲となって音を出し続けました。伴侶の男性は無事に船に到達。サムは、最後はイヤホンを外し、父親との思い出の曲を大音量でかけ、すぐ後ろにエイリアンが現れたところで映画は終わり。サムは穏やかで幸せそうでした。
<ネタバレ終わり>
話がうまくつながっていると思いました。これだけのヒットを最初から予想してたのかな。後から考えたにしては出来過ぎ?脚本書く人って、すごいね。まぁ最初から話は全部あったのでしょうね。
しかし、怖い。こんなに素早く動く生き物がその辺うろついてるなんて怖すぎる。想像したくないです(笑)。