田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

いのちの子ども

2011年08月01日 23時15分02秒 | 日記
イスラエルとパレスチナって、いつまでたっても争ってるイメージなんだけど(って、実際そうなんだけど)、こういう問題って何度映画で取り上げられても、そしてそのたび世界を感動させても・・・現実は変わらないのね。

政治の問題って、根が深いからなかなか難しいのはわかるけど、犠牲になるのが一般人や子供たちなら、どうしていつまでも戦うのかな。

宗教も絡むから、その親の価値観も私たちとも違うってこともあるんでしょうね。

この映画でも、国境を越えて来たパレスチナの(難病の)子どもを救うために、イスラエル人医師が奮闘する。時には中傷されながらも。

でも、母親は尽力してもらえることにとても感謝しているにもかかわらず、「この息子が大きくなったら、祖国のために喜んで命を投げ出すだろう」と自爆テロを称賛することばを述べる。取材している監督もこれには絶句する。

「じゃ、なんでここでこんなに必死に助けるの」と思ってしまう。医師は中傷を受けながらも必死なのに。

はたまた、同じ病院に勤務するイスラエル人医師が爆弾テロで娘を失う場面がある。彼が病院に戻ってきたとき、「我々はここで命を救う。みんな、わずかな可能性でもそれを信じて治療を行う。その裏で、こんなにたくさんの命が一瞬で奪われてしまう爆弾テロがしょっちゅう起きる。こんなの矛盾している・・・」と言う。その通りだと思う。


みんな、1人1人は家族を大事にする、普通の人たち。親族を亡くすと、本当に悲しむし、親族を救うためなら親戚中が骨髄の検査を受けたりする。それなのに同じ国の中での争いはなくならない。


頭では理解できたように思えても、平和な日本に生まれ育った私には、やっぱり残念でならない。

この映画を見た後も、感動よりは「で、なんだったのかなぁ・・・」って気持ちのほうが強かったような気がする。

監督さん、ごめんなさい。でも、なにか・・・事態は変わったのかな。
コメント
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