田舎に住んでる映画ヲタク

「映画大好き」の女性です。一人で見ることも多いけれど、たくさんの映画ファンと意見交換できればいいなぁと思っています。

雪山の絆(La sociedad de la nieve)

2024年01月11日 18時55分45秒 | 日記

La Sociedad de la nieve - Película 2023 - SensaCine.com

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 「ジュラシック・ワールド 炎の王国」「永遠のこどもたち」のJ・A・バヨナ監督が14年ぶりに母国語であるスペイン語の映画を手がけ、1970年代にアンデス山脈で起きた遭難事故の実話をもとに描いた人間ドラマ。

1972年。ラグビー選手団を乗せてチリへ向かっていたチャーター機のウルグアイ空軍機571便が、アンデス山脈中心部の氷河に墜落した。乗客45名のうち生存者は29名。想像を絶する過酷な環境のなかに取り残された彼らは、生き延びるために究極の手段を取らざるを得ない状況に追い込まれていく。

事故機に搭乗していたラグビー選手団が所属するウルグアイのステラ・マリス学園に通っていた作家パブロ・ビエルチが事故から36年後に発表した著書を原作に、極限状態に置かれた人々の恐怖と葛藤、生への渇望と強い絆を描き出す。Netflixで2024年1月4日から配信。それに先立ち2023年12月22日から一部劇場で公開。(映画.comより)

 

 

<2023年12月31日 劇場鑑賞>

 劇場で鑑賞し始めた途端、Netflixの文字が。「しまった!Netflixでみれたのか!」と反省しましたが、もう遅い(笑)。しかし結論からいうと、ものすごい迫力の映像、臨場感。大画面で見れてよかった!スマホなんかで見なくてよかった~(あくまで個人的な考えです)。

 個人的には、この事件は覚えてません。というか、小さかった。でも、実際にこんなことがあったなんて、にわかには信じられませんでした。もちろん、乗っていたのはラグビー選手たちとその家族・友人たちですから、メインは屈強な男たちです。それでも、最終的にあんなことを実行してしまうなんて、すごすぎます。

 

<ここからネタバレ>

 実話ですから、ネタバレもなにもないのかもしれませんが、一応。

機体が分裂・墜落した後は、生き延びるためにありとあらゆることを試しては失敗した男たち。無線がどこかに飛ばされているはずと必死に探すも失敗。後ろから分解してしまった機体は、すべて来た道に落ちているはずです。飛ばされた仲間も一人、二人と見つかりましたから(もちろん亡くなっていますが)。でもついに見つからなかった。ラジオだけなんとか見つかり、修復できましたが、聞こえて来るのは「捜索は打ち切られました」「この地方で起きた墜落事故で助かった例は今までなく・・・」など、聞かなければよかったような内容ばかり。体力の限界で仲間が少しずつ減るなか、少しでも寒さをしのごうと、残った機体前半の中で身を寄せ合っていると、そこにブリザードが思いっきり吹き込む。本当に一瞬で全員が氷雪に埋まってしまうのです。狭い機体の中で埋もれてしまうと息もできないため、こぐちの青年から必死に掻き出し、とにかく雪をどける、どける。顔の部分だけでも。

 食べるものも底をつきますから、究極の選択は致し方ありません。でも、亡くなった仲間だって、生きている人たちの役に立つ方が本望でしょう。やがて万策尽きた後、比較的体力がある者、健脚な者で、山越えをして当初の目的地チリを目指そうということになります。ここでマジ「えぇっ」と思いました。だって、見渡す限り雪山ですよ。そこをさらに歩いて登って山越えするなんて。しかも、一つ越えればそこ、ってわけでもないのに。

 しかし、他に方法はありません。もう捜索は打ち切られているのです。3人の男が歩き始めました。今度は来た道を探るのではなく、前に向かって歩くのです。やや行ったところで、無線機発見!そうか、こんな前方に飛ばされていたのか。見つからないはずだ。喜んだ仲間は、さっそくいったん帰り、ラジオを直した仲間を連れて行きました。しかし、結論から言うと、直らなかったのです。安易な展開にはなりませんでした。意気消沈する仲間たち。

 しかし、ここで沈んでいても解決しません。再び出発する男たち。何日も歩きます。そして、頂上に雪をかぶっていない山を見つけた時点で、「そこはチリだ」と判断し、食料を長持ちさせるため、一人が他の2人に自分の食料を分け、自分は帰ります。後の旅は二人です。

 そして、どれだけ経過したでしょうか。どれだけ歩いたでしょうか。二人は川に行き当たりました。久しぶりの水。夢中で飲んでいると、川の向こうには、馬に乗った現地人が。人がいた!よかった!

 そこからの展開は早かったです。当地のチリ政府より、連絡を受けたウルグアイの人たちの方が素早く動きました。保護者の中に議員がいたこともあり、すぐに救助隊を派遣。自らも赴きます。よかった!本当に良かった!もちろん、失った仲間も多数いたので、喜ぶばかりではないのですが、それでも若い命が助かってよかった。よく頑張りました。本当によく頑張りました。抱きしめてあげたいです。

 実際にこんなことがあったなんて衝撃でしたが、本当に感動しました。見れてよかったです。そう言えば、この監督の「永遠のこどもたち」は、いろんな意味で忘れられない映画なのでした。また同じ監督の作品が来れば、見たいと思います。

 

コメント
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